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「香林居を金沢を代表するスモールラグジュアリーホテルに」観光学を学び、ホテル業界の発展を支えてきた元外資系ホテリエの新たな挑戦

株式会社水星に新しく入社した社員にインタビューをする入社エントリ。今回紹介するのは香林居のホスピタリティースタッフとして活躍する佐藤李城さん。新卒で東京の外資系ラグジュアリーホテル入社。ホテリエとして2年経験を積んだ後、経営支援団体に転職。観光・サービス業界最大級の展示会など、企業展示会の企画や運営などの幅広い業務を通して、日本の観光・サービス業の発展を支える縁の下の力持ちとして活躍されていました。そうした経験を経て、もう一度ホテル業界に足を踏み入れることを決意した理由とは。強い意志を持ってホテルの現場に戻ってきた佐藤さんに話をうかがいました。


ゲストに徹底的に寄り添う一流サービスを学んだホテリエ時代

-大学では観光学を専攻されていたとうかがいました。

観光学部に進学を決めた理由は、高校生の頃、当時の担任の先生から、日本はこれから観光立国を目指して政策を進めていくという話を聞いて、これから大きく成長が見込まれる観光業を学ぶことで、さまざまな分野に応用でき、将来の選択肢が広がるだろうと考えたからです。

大学1年の頃からホテル業への就職を考えていたので、英語を学ぶために海外留学や、海外のホテルでの研修、日本のホテルでもインターンなどを積極的に経験しました。そうした経験を通して、改めて接客の現場で働くことのやりがいを実感し、ホテル業に就職する意欲がさらに高まりましたね。

-新卒では、東京の名門外資系ラグジュアリーホテルに入社されたとのことですが、今振り返ってみてホテリエ時代はいかがでしたか。

新人研修ではベルボーイ、ドアマン、バンケットサービスを経験し、その後はサービスセンターに配属されました。そこでラグジュアリーホテルのサービスを叩き込まれ、お客様から求められているサービスのスケールやクオリティのレベルに圧倒されたのをよく覚えています。
1番高いスイートだと1室1泊200万、宴会だと結婚式で1,000万、その価格に見合った一流のサービスがなされている現場を日々目の当たりにし、ホテルの顔としてゲストに接することの重みを感じながら業務に取り組んでいました。

-まさにラグジュアリーホテルならではの現場ですね。具体的にはどのような業務に取り組まれていたのでしょうか?

とにかくゲストの要望には必ず応えることを前提とし、特にVIPゲストやリピーターのレコグニションには命をかけていました。毎日出勤して最初に、その日のVIP情報(名前・会社名・役職・顔写真・ゲストプリファレンスなど)が掲載された情報を頭に叩き込み、ゲストが到着したら名乗られる前に必ず名前でお呼びすることを徹底することで、ゲストには「なぜ自分の名前が分かるのか?」とよく驚かれました。ゲストの情報共有一つにしても、モーニングコーヒーは必ずブラックで、白湯とあわせて客室の外に用意する、愛煙されるタバコの銘柄と灰皿のサイズ、ゆで卵の好みの固さといったところまで記録したり。他にも「百貨店を買い取りたい」や、「冷凍マグロ1尾を国に持って帰るから手配してほしい」など、多様なリクエストへの対応が日常茶飯事でした。

-ゲスト一人ひとりのニーズに応えるということを徹底しておられたのですね。

あとは業務外でも英語の研鑽はもちろん、様々なゲストのニーズに応えられるように東京の観光ガイドブックを読み漁ったり、気になったところには実際に赴いてみたりと毎日が勉強でしたね。観光地は定番どころを押さえつつ、経由する駅や道を何度も行き来してゲストに説明できるようにしていました。レストランだと、Joël Robuchonや、天ぷら山の上、権八などに足を運んだり。意外とゲストから東京のローカルな居酒屋を聞かれることも多かったので、八重洲の居酒屋は色々と開拓しました。

また、都内のラグジュアリーホテルはサービスの勉強を兼ねて、宿泊やラウンジ利用をしていました。アマンやペニンシュラ、リッツ、オークラに行っては、ドアマンやフロント、コンシエルジュの対応を見たり、客室内のアメニティの内容、使用感、提供されているメニューに加えて、使用されているグラスやカトラリーのメーカーを確認したりと違いを楽しんでましたね。

日本の観光・サービス業界を発展の発展を支える国内最大の展示会プロジェクトの運営を統括

-その後、前職の経営支援団体に転職をされていますが、こちらでは、どのような業務に従事されていたのでしょうか?

前職は、専門展示会の主催や教育・研修事業などを行う経営支援団体で、私はその中のビジネスマッチングを創出するBtoB向け展示会の主催部門に所属していました。具体的な業務内容としては、展示会の企画立案から出展企業へ営業、集客のための広報活動、当日の運営といった展示会開催において発生する0から100までの一連業務を遂行しながら、主催側として出展企業・協力会社と連携して年間のプロジェクトを滞りなく進めるといったものです。

入社後はホテリエとしての経験もあってか、望んでいた「HCJ(国際ホテル・レストラン・ショー)」のプロジェクトに配属されました。HCJは、出展会社が1,000社、来場者が4日間で50,000人超と業界最大規模のイベントで、宿泊・飲食業界に向けた課題解決の情報、最新機材やITシステムを発信する場として、業界を盛り上げ、発展させるイベントを作り上げなければならないという使命感を覚えながら、業界に貢献しているという実感とやりがいを感じていました。HCJのプロジェクトでは主要メンバーとして、新企画立案や事業計画の作成、営業計画策定や新規顧客開拓活動、PR周りなど、幅広い業務に当たりました。その他、ライブエンタメ業界向けの演出機材、技法を発表するイベントや、インバウンドツーリズムに特化した展示会など、別のプロジェクトも並行して担当していました

HCJ開会レセプションで司会を担当する佐藤さん

一番の業界貢献は自分がホテルの現場に戻ること。30歳を節目に、再びホテル業界へ

-大規模なイベントを任せられるポジションとして活躍、順調なキャリアを築かれる中、なぜ水星への転職を決められたのでしょうか。

実はホテル業界に戻りたいという思いはずっとあって。新しいことに挑戦するなら年齢的にこれがラストチャンスだと思っていました。
前職では、ホテルニュー・オータニ代表取締役常務をはじめとする、日本の観光業界の経営層の方々と業界の課題や、その解決施策について議論を行う機会もあり、そこで自分たちが企画し、発信したことがホテルの現場で実際どう役立っているか、逆に現場からはどのような声が上がっているのかは常に興味があって。観光・サービス業界を経営者目線で捉えた時に、同世代の離職が大きな課題として挙がるホテル業界への一番の貢献は、自分自身が現場に立ち、そこで課題解決に向けて頑張ることではないかとも感じていました。

以前より、龍崎さんのことはホテル経営者の方々に登壇いただくセミナー企画のリサーチを行う中で知っていました。ホテル業界で活躍する若手の姿を目にして、自分もこうなりたいと強く感じたと同時に、型にとらわれず、若手が活躍している会社で、経営者に近い距離で学びたいと思い、水星への入社を決めました。

-配属は香林居になりましたが、数年ぶりのホテルの現場はいかがですか。

これまで経験してきた環境とは全く異なるホテルの運営手法の中で、自分がまだまだホテルを知らないなと思うと同時に、ホスピタリティーの領域の奥深さをあらためて実感しています。例えば、接客業務以外に清掃や企画、レベニューマネジメントやSNSなどのPR業務も社内で行っていることには驚きました。また、滞在ゲストと館内で対面する機会が多く、関係を深めることができるのも香林居の規模感ならではだと感じています。
自分よりも若く、才能あふれるメンバーたちと共に仕事をする中で刺激を受けながら、一緒にいいホテルを作って行きたい、と純粋に楽しみながら働くことができています。

-今後、香林居や水星の一員として挑戦したいことはありますか。

香林居を金沢を代表するスモールラグジュアリーホテルとして、さらなる高みを目指していくために、ホスピタリティ教育の浸透、コンセプトの深化、そして日本国内だけでなく世界に向けて香林居を知っていただけるような体験価値の向上に取り組みたいと考えています。

特にホスピタリティについては、海外需要も伸びてきている現在、インバウンドゲストにも香林居の描く世界観に興味を持っていただき、深く理解していただけるようなレベルまで高めていくべきですし、ラグジュアリーホテルに勤めていた経験を活かし、英語でのコミュニケーションスキルの向上と併せて、メンバーのマインドセットの手助けをしたいと思っています。

水星でのキャリアプランとしては、まずはホテルの現場で経験を積んで支配人を目指したいと思っています。香林居の支配人であれば、数字の実績を上げることはもちろん、香林居の世界観を体現できる存在を目指したいのと、若いスタッフが多いので、今後の人生に役立つ経験を積んでもらえるような仕組みや体制を作っていきたいです。香林居は一人一人の個性や思いが強いメンバーが揃っているので、良いところを引き出しあえるような雰囲気の醸成やチームビルディングに貢献したいですね。支配人としての経験を積んだ後はプロデュース事業部でホテルを"つくる"業務に携わりたいです。

社員それぞれが理想を叶えるための選択肢をつくる

-既に明確なプランをお持ちなのですね。佐藤さんが考える水星で働くことの魅力は何だと思われますか。

ホテル運営における広範囲の業務に携わることができること、経験が浅くても様々なプロジェクトにチャレンジできる機会が多いことでしょうか。ホテル出身の自分にとって、ホテル出身でない方と一緒に働く面白さも感じています。多様なバックグラウンドを持つ人材が集まる水星ならではかなと。

あとは、水星が掲げる「ライフスタイルと観光における多様な選択肢をつくる」のミッションは、働く人によってさまざまな解釈ができると思っていて、それぞれが持つ理想や、感じている課題を、枠組みにとらわれずホテルを手段として反映したり解決したりできるのも魅力だと思います。

-最後に水星に合うと思う人や一緒に働きたい人物像について教えてください。

好奇心・探求心が強い人、自己実現欲求が強い人、自立自走できる人などでしょうか。「これをやりたい」となった時に、水星には自分で提案して作り上げるまでを実行しやすい環境があると思います。水星でクリエイティブな人たちと一緒に働いて、0から作ることを勉強をしたいという気持ちがあります。私は水星に転職して良かったと思いますし、同じような心持ちの方もきっとそう思えるのではないでしょうか。


株式会社水星が運営するホテル HOTEL SHE,OSAKA/KYOTO、香林居では、事業拡大にともない、未来のホテル運営やブランドづくりを支えるホテリエを募集しています。

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