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2020年10月20日

昨日は一日かけて何とか自分の心を保つ事が出来た。だから、毎日の日課になっているnoteを執筆する事も可能だった。noteを書き終え自分の気持ちを整理する事が出来、そろそろ寝ようと思っていた矢先、姉（正確には元従姉妹なので義姉）から電話。

時刻は0時半、こんな時間に掛かってくる。
家族からの電話は何一つ良い事なんてない。
夜に掛かって来る電話は、全て悪い事だ。

けれど、出ないとまた後で咎められる事を私は知っている。物心が付く頃には、今の家族の事は理解していた。（元は従兄弟なので幼少期の頃から付き合いがあった）

今の家族の言う事を聞かないと、逆鱗に触れた。
家族が私に対して言う事、命令は絶対だった。

私と兄は、私3歳・兄8歳から少しの間養護施設に入っていた。実親の虐待で。皆、私の実親とは縁を切っていたのでその事に気付かれる迄に時間を要した。

一番最初に気付いたのが、私の実母の弟である、現在の養父だ。養父と、お婆ちゃんが私達を迎えに来てくれた。養父にも家族があったので、当時私と兄はお婆ちゃんの里子になった。

その時は養父の事をヒーローだと思っていたんだけどな。金銭面でもかなりの援助をしてくれていたらしい。お婆ちゃんも、女手一つで私達兄妹を育て上げる為に夜遅く迄仕事に行っていた。

ずっと二人三脚で歩んできた兄と手を取り合いながら、私達も子どもなりに頑張っていた。養父にも、お婆ちゃんにも、兄にも凄く感謝をしているし、数々の恩恵を受けてきた。今だってそうだ。

後々全て返金するとは言え現段階では県外の専門学校に行かせてもらっているし、手術代、入院費だって払ってもらっている。

だから、だからこそ今の家族達と濃密に付き合い始めた時に私は＂この人達に逆らう事は許されない＂と幼心に思って生きてきた。きっと、兄も同じ思いだったと思う。当時の私達は、大人が凄く怖かったから。

そんな中助けてくれた養父一家とお婆ちゃんは本当に私達にとって神様みたいな存在で、何でも言う事を聞いていたし、利口にしていたと思う。
特に欲しい物を口にする事も無く、淡々と家事を手伝い、養父達の頼みは全て聞いていた。（引き取られて以降ずっと家は隣同士とかだったので頻繁に家の行き来があった）養父＂達＂なので、今の私の兄以外の兄弟達の言う事も全て聞いていた。

今の家族達も、私と兄に甘え過ぎていたと思うが、私達も何も言わず言う事だけを聞いていたのが悪かった。でも＂頼られている＂と思っていて、嬉しかったんだと思う。私達はそれまで誰にも求められた事が無かったから。それも含めて愛情だと思っていた。実親にも、そう教わって生きてきたから。
完全に愛着障害。

そういった事の積み重ねで、家族の言う事、命令は私の中で＂絶対＂になってしまったし、家族達もそう思っている。だから私が言う事を聞かないと怒鳴るし手が出る。

兄は、早々に見切りを付けて言う事には従わなかったから反感も買っていた。そして高校卒業の年に養父から勘当され、戸籍からも外れ、たったひとりで家を出て行った、兄18歳。

養父は激怒して兄を殴った。床に転がる兄を見て、私は怖くて何も出来なかった。兄は何事も無かったかのように立ち上がり、私の頭を撫で『元気でやれよ』と言い、出て行った。私、13歳の冬の出来事。

二人三脚で頑張ってきた兄、お婆ちゃんを含めたら三人四脚で頑張ってきた兄が、居なくなった。
私の心の支えが減り、酷く落ち込んだ。

私とお婆ちゃんは、養父に『（兄）と連絡取ったら許さへんど。会ってもこらえへんけんな。』と強く言われた。だから私は、私が高校を卒業し県外を出る頃まで本当に兄の連絡先は知らなかったし会う事も無かった。バレるのが怖かったのもあって。県外に出るタイミングで、お婆ちゃんからこっそり連絡先を教えてもらい、4〜5年に1回会えるか会えないかのペースでたまに会っていた。

兄の絶縁もあり、養父母達は益々私に厳しくなった。当時周りの大人に相談しても『愛されてる証拠だよ』としか言われなかったが異常だったと思う。

毎晩寝る前にロックを外した携帯を渡し、携帯のチェックがあった。凡ゆるSNS、DM、そして電話の履歴、写真。本当に何から何までチェックされて、そのまま携帯を預け眠りに就く。学校から帰って来るまで返してはもらえない。（一緒に住んでいない頃は、寝る前に私が従兄弟の家に行くか、向こうから私の家に来てチェックをされていた）

出掛ける時には＂○時○分から＊＊ちゃんと△△で遊びます＂と連絡を一本入れる。此処までは普通の事だと思うけど、そこから移動する度に連絡を入れなくてはならなかった。

＂○時○分△△に着きました（出ました）＂とか。
GPS機能をONにさせられていたので、ずっと監視されていた。移動したのに連絡しなかった時は電話が掛かってきて『お前は約束を破ったんやけん、直ぐに帰って来い』と言われた。友達には「急用が出来たらしくて帰らないかんくなった！ごめん！」と謝り、家に帰る。帰ったら玄関で養父母のどちらかが待ち構えており、殴られる。

こんなのが、日常茶飯事だった。

けれど他の兄弟達は何もされない。
監視もなければ殴られたり蹴られたりする事も無い。

好きな時に友達と遊びに行き、夜遅くまで携帯ゲームをしたりYouTubeを見たりしていた。羨ましかったが、私がそういう目で見ていると直ぐにチクられてまた殴られた。『私等はお前を愛しとるのにお前はその愛を返さん』がお決まりのセリフ。

束縛が愛なのか？
今思うと当時起こっていた全ての事が可笑しな話だが、その時の私にとってはそれが＂普通＂になっていて感覚が麻痺していたので「また私はヘマをしたんだ！自分のバカ！」と思っていた。そこら辺から自傷行為が始まったと思う。自分を戒める為に。

その日怒られた数だけ切っていた。
次第に自傷行為は、自分を戒める為では無く
慰める為に変わっていったけれど。

県外に出たからと言って、束縛は変わらない。
でも、随分マシにはなったと思う。一年目は酷かったけれど。県外に出るのも＂卒業したら必ず戻って来る＂事が条件だった。

来春卒業なのでここ一年は『お前絶対帰って来いよ』と言われて居る。「分かっとるよ」って普通に返事をしたつもりだったが『帰って来るんが嫌なんか、ワシ等の事が気に食わんのか』と怒られた。

長期休暇は絶対帰る事も約束の内の一つ。
帰る度に私はサンドバッグ。
今でも。

本題に戻ると、家族の言う事、命令は絶対だし、それを破ると次に待っているのは地獄なので、電話は3コール以内に出た。

姉は泣いていた。
夜中に電話が掛かって来て、誰かが泣いている時は＂養父母が喧嘩をしている＂合図だ。

「パパ達喧嘩？」と言うと『うん、どうしよう、助けて』と言われた。

『私のLINE見た？』と不機嫌そうな声で言われ、慌ててLINEを開くと＂また喧嘩しよる、どうしよう＂と書かれていた。

『何であんたって連絡遅いん』と怒られた。
「ごめん。どんな感じ？」と聞くと又泣き始める。

涙ながらに事の経緯や現状を教えてくれたけれど、私にとっては全てどうでも良かった。うんうんと相槌を打っていれば一頻り話し終えた姉は満足する。
とは言え今回はかなり電話が長引いて、4時間半ぐらいしていたけど。しんどかったー。

養父母達の喧嘩が始まると、姉もそうだが、弟や妹も私に連絡をしてくる。そして必ず文末の最後に『助けて』若しくは『帰って来て』とある。

皆の言う＂助けて＂や＂帰って来て＂は、本当の意味での助けてでは無くて、盾になってという意味でしょ。

自分達に怒りの矛先が向くのが怖いから、いつもの様に私が前に出て殴られろって事なんでしょ。家に居た時はいつもそうだった。夫婦喧嘩が始まる度私のところにやってきて『止めてきて』と皆に説得さていた。

私は、殴られ蹴られ引き摺り回される事を分かっていたので一回は断る。けれど結局『あんたはパパ達に助けてもらっとる身やのに』と言われると私は逆らえない。

「そうだよね。私は助けて貰っている、恩恵を受けているんだから、家族が苦しいなら、助けを求めているなら助けないと。」と自分に言い聞かせ、重い足取りで夫婦喧嘩の輪に入る。

兄弟達は皆後ろの方で見つめる。
私が間に入るや否や耳を劈く勢いで罵声を浴びせられ、忽ち髪の毛を鷲掴みにされ引き摺り回される、と言うのか、投げ飛ばされると言うのか。分からないけど。

根性焼きをされた事もある。
今でも腕にしっかりと残っている。

何でか分からないが必ず最後は『謝れ』と言われ、謝らないといけない。普通に「ごめん」と言うと『誰にタメ口聞いとん』と言われ、「ごめんなさい」と言うと、『土下座しろ』と言われる。
これも、いつものルーティン。

土下座を渋ると髪を持って額を床に打ち付けられるか、頭を踏まれる。

私のそんな様を兄弟たちは黙って、時には私が殴られている事なんてお構い無しにその空間にやってきてソファに座って携帯を触る事もある。

一通り家族の苛々を受け止め終えた後、養父母は必ず私の姿を見て謝る。私は心を無にする。
無にしないとやってられなかったから。

兄弟達も、傍観していたり知らん振りしていたくせに喧嘩が終わると私の側にやってきて泣きながら『ありがとう』と言う。

実の娘、息子達を殴る所なんて見た事が無い。
絶対私か兄、どちらかの役目だったから。

当時、殴られた後は傷が治るまで学校に行く事は禁止されていた。周りからは只の不登校児だと思われていたし、私の居場所は無かった。

県外に出て、やっと心から友達と呼べる友達が出来はしたが何も変わらない。あの時のままだ。

来春、帰る頃にはまた始まるのだろう。
私のお人形生活が。考えただけで息が詰まる。

皆は『助けて』と簡単に言うけれど、助けるって簡単な事じゃない。お前等の言う助けては身代わりになれの合図だし。いつも苦しかった、今も苦しい。遠く離れているから大丈夫、とかそんな事は関係無い。フラッシュバックしてパニックになる。電話をしている時は平常を保たないといけないので震える手で薬を飲み、話を聞くが、電話を切った後はいつも発作を起こす。今回もそうなった。

髪の毛掴んで引き摺り回されるせいで、頭はハゲてきている。腕には根性焼きの痕が残り、殴られた箇所は色素沈着をして黒くなっている。目に見えないお腹や背中の痣はずっとある。

何で私だけ？何で何で何で、を抱えながら生き抜いてきた。無事長い電話も終えた。けれど、何を話したか、何を聞いたか全く覚えていない。私は上手く話を聞けていたのだろうか？ちゃんと、求める言葉を言えていたのだろうか？それだけが不安で不安で仕方が無い。

長い電話、そして電話後の発作。
全てが落ち着いた後に、気絶するかの様に寝た。

けれど、突然の吐き気腹痛で9時には目が覚めた。
寝たのは5時過ぎ。時計を見て全然寝てないじゃないかと思いながらトイレに駆け込む。

吐き切っても尚、吐き気を催しトイレへ向かうが、胃液しか出ない。

11時過ぎに近くの内科へ向かったら、ストレス性胃腸炎だと言われた。

薬を貰い、車椅子で家に帰る道すがらもずっと吐き気と胃のムカムカは治らなかった。

今は横になってコレを書いているけれど、14時からリハビリの予定が入っているので、向かわなければいけない。今週末で皆の実習が終わり、来週から登校が始まるので今の内に詰めておかないと。
自分の身体に鞭を打つ。

フゥ。

本当に全部が嫌になるよ。
又いつの間にか腕を切っているし。