🌑【脚本】冬
1. 特急列車 車内
何の変哲もない自然風景が続く窓の外。
ただそれをぼっと眺める日笠春樹(29)。
その横には、寝ている妹の日笠凛(28)。
箱根旅行に行く途中の二人。
春樹(M) 「最初に出会ったのは小学生になったばっかりの頃。そのあと、兄妹になった。そんな妹がもうすぐ結婚する」
目を覚ます凛。
凛 「まだ?」
春樹 「まだ」
凛 「そっかぁ」
そう言いながら春樹の手を握り、また眠りにつく凛。
春樹(M) 「俺たちはずっと平行線の上に立ち続けていた」
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