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【読書メモ】ずるい仕事術 佐久間宣行

もともと好きなバラエティ番組『ゴットタン』プロデューサー佐久間さんの書籍が出ていたので早速読んでみた。

最近はプロデューサー業だけでなくラジオパーソナリティやyoutubeチャンネルのノブロックTVなど表に出る仕事が増えており認知度がさらに上がっている印象があります。

演者や裏方関係者から信頼を得て、多くの視聴者から評価されている佐久間さんの仕事術から自分の仕事に活かせるポイントをまとめてみました。

1.とにかく楽しそうに働く

楽しそうに働く姿をまわりや上司にアピールする。「やりたい仕事をやると、こんなにご機嫌に働くのか!」そう思ってもらえると、楽しい仕事を振られたり、任せてもらえるようになる。

村上龍さんもその著作『テニスボーイの憂鬱』の中で、「他人に対してできることは、キラキラと輝いている自分を見せてやることだけなのだ」と書いていたとの事。

2.仮説と実行と検証

ひとつひとつの仕事に対して「こうじゃないか」と仮説を立てて、頭の中でそれを組み立てるクセをつける。

仮説を立てて実行し、実行したら検証する。ズレていたら修正。ピッタリなら、成功の引き出しにストック。これを繰り返すことで、人は仕事で成長できる。

3.会議は事前準備で勝て

会議前に想定質問を用意して、よどみなく答えられるようにしておく。必要になりそうな資料はあらかじめ用意する。いつ振られても答えられるようアイデアを持っていく。前回の会議で話題に出たことは、調べて次の会議に持っていく。

会議の内容なんて、どれだけその場が盛り上がっても、2〜3日あれば忘れてしまう。だから会議が終わったら、直後に要点を整理して、その場で解決できる問題や出せるアイデアはアウトプットしてしまう。仕事は勉強と一緒で、テスト直前に慌てて教科書を開くより、授業直後の復習に力を入れたほうがずっと効率的。

4.会社に友達はいらない

会社は、友だちをつくる場じゃない。あくまでも働く場。それ以上でも以下でもない。優先すべきは「仲良くなること」じゃなく、「いい仕事をすること」。

また会社の外に、損得勘定抜きで付き合える人間関係を持っておく。学生時代の友だちでもいいし、趣味の友だちでもいい。心を許せる人間関係を持っておく。

仕事場は、あくまで仕事場。いい仕事をしていれば、仕事仲間は勝手に増えていく。

5.仕事はあえて社内初を狙うのがおすすめ

それまで会社が着手してこなかったもの。会社にとって、この先、明確な利益になりそうなもの。社会の時流に合っていて、これから上り調子になりそうなジャンルのものにトライしてみる。

成功すれば「第一人者」。重宝がられて発言力が強まる。もちろん「初」の試みは、試行錯誤の繰り返し。わからないことだらけで、壁にぶつかることも多い。でも、そこで得られた知見は、だれより早く自分ひとりで独占できる。

6.「おもしろい」に妥協しない

「フルスイングして、当てたい」。若手のころからいまも変わらず、たとえば番組のDVDをつくるにも、ラインナップからタイトルまで、他部署に任せずすべて自分で考える。おもしろさのキモやファンの気持ち、番組に流れる文脈。隅から隅まで理解した人間がつくるからこそ、核心を突いたコンテンツを世に出せる。

すべてに目を配ろうとすると、仕事量は増える。でも、いいものをつくりたい、ファンに楽しんでほしい、サービスしたいと思うと、チームから越境して仕事をしてしまうこともある。

みんなにこうしろとは言わないけれど、こうした「こだわりの積み重ね」で、チームの成果は「ブランド」になっていくとも思うのだ。

7.佐久間流発想術「反転法」

第一の反転は、「感情の反転」。 
世の中には受け入れられているけど、自分はおもしろくないと思っている。その盛り上がりに乗れない。好きじゃない。そういう違和感や感情を企画に生かす発想法。

第二の反転は、「『当たり前』からの反転」。 
いまある「当たり前」や「常識」をひっくり返すことで、新しい企画にする方法。

「新しさ」は、少しひねくれた性格や視点から生まれることがある。

条件をつけたうえで発想する方法として「掛け合わせ法」がある。たとえばテレビの企画なら、テーマや出演者を動かせない条件として左側に書く。その右側に、あらゆるジャンル(「スポーツ」「バラエティ」「旅」「格闘技」「ニュース」「ドラマ」……)を片っ端から書き出してリストにしていく。そして右と左を掛け合わせ、すでに世の中にあるものには、「 ×」をつける。 「×」がつかなかった掛け合わせ、つまりまだ世にないであろう「設定」から、企画を作っていく。

ちなみにすべてのジャンルがやり尽くされているときは、「不倫のなにがウケるのか」を考えると発想が広がる。背徳感がウケているなら、それを軸にしてキーワードを展開していく。

8.インプットし続ける

「インプット」し続ける企画は、これまでの人生の蓄積から生まれるものだ。いまあなたがコツコツ積み重ねている努力は、明日の結果につながらなくても、 10年後に効いてくる。だから、 10年後に過去の残りカスにすがった、すっからかんの大人になりたくなければ、サボらずインプットを続けよう。

インプットはアウトプットの源で、企画は引き出しの数がモノを言う。だから、企画の良し悪しは才能の差なんかじゃない。 10年後の自分をクリエイターたらしめるのは、今日のインプット。蓄積の差は、必ずいつか現れる。1日、 1週間、1カ月をどんなふうに使っていくか。なにを観て、なにを体験するか。10年後の自分が後悔しないか、時間の使い方を見直そう。

9.企画づくりは朝食や歯磨きのように日々のルーティンに組み込む

「アイデアづくり」と「ルーティン」は遠い言葉のように感じるかもしれないけれど、ここを仕組み化すると、アイデア出しがモチベーションに左右されにくくなる。

まずは日々、頭に浮かんだアイデアや「こんなことがおもしろい」といった思いつきを、どんなに小さなものでも、すべてメモする習慣をつける。

いまだったらスマホのメモなど、簡単なものでかまわない。そして、そのメモを3日に一度のペースで見直し、ふるいにかけ、残った中から三〜四つのかんたんな「企画」にすることを習慣にする。企画にするとは、自分だけのアイデアを、「ここがおもしろい」と人に伝えられるカタチにするということだ。それを、「企画のタマゴ」としてノートに書く。

10.期間とKPIを明確にして具体的に努力する

薄くダラダラ失敗を続ける人は、「損切り」ができない人だ。いつか逆転ホームランを打てるんじゃないかと期待しつつ、自発的に努力することもなく、ただ「待つ」という選択をしてしまう。

そうならないために必要なのが「期間」と「目標値(KPI)」の初期設定。これが未達の場合は潔く企画を撤退させる「損切りマインド」も大事になる。

たとえば3カ月なり半年なり、「この期間にこの結果を出す」と決めるといい。そして、そのための球をいくつか仕込んでおく。

11.運をバカにしない

究極的に仕事はすべて、運で決まる。
運とは、信用の積み重ねだと思っている。
運は愛想と誠実さによって架けられた「信用」という名の橋を渡ってやってくる。だから愛想の悪い人は信用を得られないし、運も来ない。

雑な仕事をしないことも運につながる。万全を期すつもりで、準備を怠らない。不誠実に取り組まない。「自分は運が悪い」と思って、最悪の事態を想定し、ていねいな準備を怠らないこと。

最後に

本の中では仕事術・人間関係・チーム・マネジメント・企画・メンタル編に分かれ62の仕事のやり方が載っています。

佐久間さんの人間性が凝縮された自分の大事なものを渡さずに、潰されず、認めてもらう"ずるい仕事術"は多くのサラリーマンが仕事で活用できる工夫がまとめられています。

自分も少しでもよい仕事ができるようにGW明けから頑張ります!

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