2023ファジアーノ岡山にフォーカス14『 私も僕も良い時も悪い時も~熱源~ 』J2 第4節 ホーム vsツエーゲン金沢
※遅くなったので、骨格となる文章を先に公開いたいします。本文に関係部分や写真や図を追加する予定です※
多くの方が触れることになることが予想されるが(清水戦は麓さんとほぼ同じ入りの内容であった笑)、私も触れておきたい。14石原 崇兆が、岡山に帰ってきた。月日が経つのは、あっという間で、岡山でプレーするのは、何年ぶりだろうか。
14石原 崇兆は、当時一番人気の選手でした。その理由は、スピードとドリブルだ。19木村 太哉が、人気であるのと似た理由だ。
得点はなかなか生まれないが、ドリブル突破やスピードを活かすシーンは、1試合で何度も出てくる。やはりそのドリブルで、突破できる選手には、華がある。今となっては、それを強く感じる。
試合後コメント引用元紹介
ファジアーノ岡山公式HP
J2第4節 ツエーゲン金沢戦 監督・選手コメント
は、こちら(別サイト)。
URL:https://www.fagiano-okayama.com/news/202303121800/
J.LEAGUE.jp (Jリーグ公式HP)
J2 第4節 岡山 vs 金沢(23/03/12)試合後コメント(監督)
は、こちら(別サイト)。
URL:https://www.jleague.jp/match/j2/2023/031213/coach/
J.LEAGUE.jp (Jリーグ公式HP)
J2 第4節 岡山 vs 金沢(23/03/12)試合後コメント(選手)
は、こちら(別サイト)。
URL:https://www.jleague.jp/match/j2/2023/031213/player/
1、幸運と勢いの怖さ~審判~
幸運もあったとはいえ、3-0となったのは、判定に助けられただけでは達成できないスコアだ。とはいっても、この試合の岡山にとっても金沢にとっても大きな1点であった。
23ヨルディ・バイスは次のように語っている。
対する金沢の柳下 正明 監督も次のように語っている。
23ヨルディ・バイスのゴールは、現地で見ていて、オフサイドのように見えたので、ダゾーンですぐに確認してほぼ確信に変わった。
私の応援スタイルで、10年見ていると、微妙なシーンだと思ったら、副審を確認する癖がついている。18櫻川 ソロモンのオフサイドのシーンは、すぐに旗が上がったので、私はオフサイドだと気付いた。VARが無いときに、微妙だと感じた時に副審を見ることで、主審の笛より先に気づくことができる。
少し脱線してしまったが、8ステファン・ムークのFWでの起用は、岡山のサッカーを劇的な変化をもたらした。44仙波 大志もパスワークの中心にあり、ゴール前での繋ぐ崩しを劇的に良くした。
ただ、一方で公式戦や準備期間的に、遅らくほぼテストしていない形であり、FWの8ステファン・ムークと、トップ下に8ステファン・ムークの不在の2つの変更の影響は大きく、前半の立ち上がりは、噛み合わないシーンが多かった。
2高木 友也や19木村 太哉が、22佐野 航大や48坂本 一彩が、不在時に少しずつ良くなったように、この試合でも尻上がりに良くなった。
この巧くいかなかった時間に失点していたら焦りから岡山の方が崩れた可能性もあった。それだけ前半終了間際の得点は、とても大きい意味があったのだと感じるところだ。
実は、木山 隆之 監督も同じ趣旨のコメントを残している。
木山 隆之 監督は、ボールを支配していて、攻め込むシーンが多かったという認識であるが、内容を観ていると粗さが目だった前半であり、「前の2試合よりは」という条件が、ここに付与されることとなるだろう。「徐々に~」の文面から細かい部分で、試合の中で、修正していくことができたことが分かる。
どちらかといえば、5柳 育崇の表現の方がしっくりくる。
確かに、「狙い」は、明確であり、そこは前半からしっかり表現できていたと思います。ただ、繰り返しになるが、サッカーは、失敗のスポーツであるとはいえ、まだまだズレた部分もあったのが、前半である。
逆に金沢の選手で、プロデビューの5櫻井 風我も一定の手応えを感じていたというコメントを残している。
自分達のサッカーができている中でも、相手もサッカーもできている。自分達のサッカーができた中で、相手を圧倒するという所まで行けていなかった。つまり、まだ隙があった。そういったことを意味するここまでの両チームの感想である。
そして、口を揃えたように先制点の大きさと前半のサッカーの手応えを語っている。つまりは、そういうことなのである。
2、打開策と継続手段の実情~明暗~
後半の岡山の戦い方を観た時に、筆者は後半の方が盤石であったように映ったが、木山 隆之 監督からも手応えを感じた後半であったようだ。
やりたいことができたという後半であった事が伝わって来る。木山 隆之 監督とすれば、もっと早い時間帯に追加点を決めて、もう少し楽に試合を進めたかったことが感じられた。
後は、後半に明確にポジションを変更する意識があるということもしっかり抑えておきたい。「攻撃」と「守備」で可変していることは、22シーズンからであるが、今季は、時間帯に応じて、選手のバランスがあるかもしれないが、より明確かつ複数のオプションを持っている。
5バック気味に戦って5-3-2で戦うこともあれば、4-5-1や4-4-2で守備ブロックを厚くすることもある。非常に戦術の幅が広がったと感じられる。
また、スタメンの選手が交代した時に、チームとしてのクオリティが落ちてしまうという課題があったが、この試合では、8ステファン・ムークのフル出場と、44仙波 大志が長い時間プレーすることで、巧く90分間良い流れを維持できていた。
44仙波 大志は、記者(インタビュアー)の質問に対して、以下の様に応えている。
チームとして、巧くゴールに近づいていくということが出来ていた。8ステファン・ムークの受ける動きや味方を使うパス、44仙波 大志もその両方が巧くできていたので、ゴールに近い所で、人数をかけてできていた。
その結果、記者の方が「近くで」という表現を使っていましたが、良い距離感でチームが長い時間プレーできていた。今季の岡山は、この「距離感」が一つのキーワードで、選手同士がしっかり意志共有して、「個人」ではなく、「複数」で如何に動けるかというのが、一つのテーマとなっている。
43鈴木 喜丈が、CBとDHにポジションチェンジすることや6輪笠 祐士がCBに降りたり、サイドにスライドしたりするのも「連動」させていくことにある。U-20で、2失点目の時に22佐野 航大(代表だと8番)の背後に航大のスペースがあったが、ああいった隙をチームとして極力少なくする。それが、岡山の強さの一つだ。
22佐野 航大が、守備が下手な訳では無いが、あれだけ背後にスペースがあると、味方選手が、コースを切って、ドリブルする側の選手の選択肢を消すことができないので、かなり厳しい対応となった。
チームとして、慌てて修正しようとすることで、選手個人に付く意識が甘くなる。しかし、対応が遅れれば、スペースを使われるので、あのシーンが作られた段階で、既にかなり危なかった。
CBが食いつくという表現があるが、巧くいけば、前に潰しに行くという表現を使う。実際にこのケース(この局面の前のプレー)では、食いついていた。岡山もあのシーンは、プレーオフで2人食いついて、中央を突き破られてしまったが、誰が寄せに行くのか。誰がそのスペースを埋めるのか。こういった点が、今季の岡山は、非常に整備されている。
プレーオフの最初の失点シーンのショックを払拭するためには、同じ形で失点しないという事が重要となる。その点、ストーブリーグの補強からチームとして巧く埋めて、木山 隆之 監督としても、巧い守り方を構築できているように筆者に映る。
選手自身もこの辺りは、一定の手応えと自信を感じている。
目を疑いましたが、「4試合で3失点は多すぎる。」という表現。この辺り、チームとしての強い守備への意識を感じる。崩されたシーンも実際に何度かあったものの回数自体は、劇的に減っている。サイドからの攻略を目指すチームが増えてくると予想されるが、どういった対抗策を用意していくのか注目していきたい。
一方で、金沢は、巧くいっていない事が伝わって来るコメントを残している。
個人的には、イメージとして、金沢の守備は、組織を軸としていて、4-4-2のブロックを作って、スペースを与えない。この中で、サイド攻撃や一瞬の個の力で、手堅く勝つというサッカーでした。
しかし、近年の急激なJ2のレベルアップにより、それだけでは対応が難しくなりつつある。守備と攻撃で、組織だけではなく、対抗する事が難しくなってきている。金沢としては、組織力を高めて、個や組織に対抗していくのか、それとも緊急補強を行い、個の力でもある程度、対応できるようにしていくのか。
何れにせよ、守備が軽く感じるだけのレベルがJ2は、上がっている。ただ、良い時と悪い時があって、部分的には負けていてもバーに助けられたり、難しいシュートが決まることがある。
金沢は、特別弱いというよりは、全体としてレベルが上がった中で、隙を見せたらやられてしまうというリーグになってきたと改めて感じる。
金沢が、浮上のきっかけとなりそうなのが、攻撃面だ。5櫻井 風我は、次の様に語っている。
この部分は、真っ向勝負を避けて、ゴール前のスペースを作って行くという狙いの一つ。サイドにFWが流れる事で、CBを釣りだす狙いがあるが、岡山としては、43鈴木 喜丈がいることで、4バックでありながら、実質CBが3人いることで、中央のCBが、釣りだされてもある程度であれば、対応できる守備の形をとっている。
後は、チームとして、スペースをカバーする組織も整理されているだけではなく、重心も後にあって、中央を固めている。サイドでの個の勝負に誘導するという形を採用しているので、金沢のこういった意図であれば、岡山としてはある程度対応できる。
ただ、個で負けてしまえば、そこからやられる可能性もありますし、0-0で推移してセットプレーということもありえた訳で、理屈的には相性が良さそうでも、それだけでは勝てないのもサッカー。チームとして、昨シーズン終盤の敗戦を糧に、練っていた形で巧く守れた。そういった試合になったのではないかと。
柳下 正明 監督としても自分達のスタイルを深めていくという方針のようだ。
先ほど、岡山の守備で理論上は巧く対応できるという話をしましたが、サッカーには、明確な正解がないだけに、自分達のスタイルを突き詰める中で、強いサッカーができることもあり、柳下 正明 監督からは、不安に感じている選手達も牽引するという覚悟と意志が感じられ、今季もここから盛り返して来る。そういった可能性を感じました。
岡山としても大きな意味を持つ先制点から結果的に、3-0というスコアにこそなったが、勝負というのは、どうなるか分からない。この試合での前半で噛み合わなかった部分や連係や選手起用の部分で、課題もあったので、チームとして1つずつクリアして、前進していくことが求められる。
3、信じていたと信じたい~進来(信頼)~
最後に、両チームの選手の次節に向けてのコメントを観ていきたい。
まさしく不退転の覚悟。ずるずる行かないためにもベストを尽くすしかない。
一方で、岡山の44仙波 大志。
岡山サポーターとして、岡山のサッカーが観たい。天皇杯を優勝した甲府に対して、どこまで戦えるのか。ホームという事もあり、勝ちたい。一方で、ウタカの状態や甲府がACLをどう戦おうと考えているのか。そういった部分にも注目してみていきたい。
ホームで戦うアドバンテージ。ホームで負けない岡山を体現して欲しい。金沢戦で岡山に一体感が、戻って来たように感じました。サポーターと一緒に戦うという言葉の通り、本当に一緒に戦って勝ちたい。
ホームに足を運ぶ一人として、サッカーを心から楽しみ、両チームのサポーターが作り出す雰囲気を噛みしめつつ、強い気持ちで応援されている皆さんの気持ちに負けないように強い気持ちで、私も応援したい。
最後に金沢サポーターの皆様。遠路はるばる岡山にお越しいただき有難うございました。最後まで下を向かない姿勢の応援。岡山として、金沢の地での苦い敗戦もあり、勝ちたい試合でした。
長く応援していて思うことは、敗戦の記憶や勝利の嬉しさ。薄れることや上書きされることがあっても忘れる事はできない。あの敗戦の悔しさがあるから再び、アウェイ遠征にも足を運んだ。あの勝利があるから、再びあの勝利のような勝ち方がしたい。
チーム状況こそ違うものの、味方や対戦クラブ、選手やサポーター、監督という立場を超えて、サッカーという競技へのリスペクトの気持ちは痛い程、伝わって来た。勝手に理解した気持ちに筆者自身なることがあるが、サッカーがまず好きでないと、スタジアムに足を運ばないですし、誘われたとしても興味がなければ、誘われてもスタジアムに足を運ぶ事はない。
私としては、この試合であれば、ファジアーノ岡山サポーターとツエーゲン金沢サポーターの方に、サッカーの魅力をnoteで発信していく中で、また来てスタジアムに足を運んでもらいたい。
そういった気持ちで、いつも記事を書いている。読者の多くを占める岡山サポーターだけではなく、対戦クラブのサポーターのことも意識していつも書いている。
私はサッカー分析と合わせて、サッカー観戦の「熱」を文章にしていきたい。相反する要素だが、実は密接に関係しているのではないか。ワールドカップの森保ジャパンの躍進を見ながら考えた事もあった。
私の記事を読んで、また岡山の地に遠征したいと思った。ファジを応援したいと思った。スタジアムに久しぶりにいきたいと思った。レビューや観戦記を書きたいと思った。そういった方が増えたら嬉しい。
数少ないアウェイ遠征記を通じて、私も遠征したいと思った。また、遠征来て欲しい。
なんだろう。難しい。ただ、サッカー愛するものとして、多くの方にサッカーを楽しんで貰いたい。
まだ、序盤ではあるが、3連敗中でも3-0で敗れ4連敗となってもシティライトスタジアムで、ツエーゲン金沢を応援するサポーター。最後まで諦めない金沢のサッカーを観ながら。こういったことを書きたい気持ちとなった。
サッカーというかスポーツっていいよね。
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