2022ファジアーノ岡山にフォーカス41『Rodo to J1 22~23補強ポイント』Part11(3-3-1-3考察編)
いよいよ補強ポイント及び2022フォーカスの最終回です。前回のPart10に引き続き移籍情報を整理していきたいと思います。まだ23シーズンの決まっていない選手もいますが、まずは、前回からの新情報から入っていきいきます。
次は、12/31までのIN情報の整理から。
12/31までのOUT情報も整理していきましょう。
今回は、契約更新選手も整理します。
確定している23シーズンの選手の編成。
1、フォーメーション考察
22シーズンでは、採用のなかった3-3-1-3。熊本が採用していた形ではあるが、木山 隆之 監督は、様々なシステムを採用しており、採用する可能性もあるかもしれない。3-4-2-1でも少し触れたが、可変式の1つとしても可能性があるかもしれない。23シーズンの編成を絡めて語っていきたい。
適性(2位)
22シーズンもそうであったが、やはり対人守備の強さが岡山の武器であることを考えると、3バックで、壁を構築することがチームとしてストロングを出し易い。中盤にも守備の巧い選手もいて、中央からの攻めに対しては、特に堅さを出せるチームだ。
一方で、サイドからの速攻に弱い側面がある。そこの弱点をカバーして、ピッチを広く使って、攻撃でも幅を使える3-3-1-3は、岡山のサッカーの対応力を高める事ができる。ただ、中央に弱くなることと選手の距離感が遠くなることで、選手個人に求められる個のハードルは高くなる。
それでも個性豊かな前線のタレントやサイドで勝負できる選手を攻守で、バランスよく揃えることができている岡山でもより活かせる形と言える。
伸び代(1位)
未知のシステムであるから。それが伸び代が一番ある理由であることに間違いない。過去にカターレ富山が採用していた形に近いが、私は観戦を始めてからJ2で特殊な形で結果を残したのは、熊本が初めてである。
メインシステムとして、採用するかどうかは別問題として、練習でトライして、チームとしての総合力を高めて行く、オプションで持っておくという意味では、トライする価値はある。
23シーズンで考えると、中盤の選手や前線の選手の充実を考えると、様々な並びや形にトライできる3-4-2-1を極めていく事が、23シーズンで勝ち点を最も稼げる可能性は高いが、それだけでは、独自のスタイルを確立したクラブに対して、安定的に勝っていく事は難しくなっているのが、今のJ2である。
2、編成考察
図式整理
編成を考察する上で、フォーメーションに実際に当て嵌める事で、イメージし易いかと思いますので、まずは、こちらの図をチェックしていただきたい。
編成ポイント
3バック+左右のWBで5バック気味にサイドを蓋にする。という観点からWBには、6輪笠 祐士と15本山 遥も選択肢に入れたい。今季のWBとSB候補の選手の内、生粋のSBは16河野 諒祐と2高木 友也の2選手のみだ。ただ、15本山 遥や6輪笠 祐士は、SBでの出場経験が豊富である。
そして、WB候補の33川谷 凪と42高橋 諒は、WG適性(ドリブルやゴールに迫るプレー)ができる選手という認識で見ている。よって、その2選手に加えて、WG適性の高い19木村 太哉や9ハン・イグォンを軸に、ストライカーの中からスピードと突破力、決定力のある48坂本 一彩も選択肢に入れたい。
WGは仕掛けられる選手、WBにはSB適性の高い選手を起用することで、攻守のバランスを取る。
3バックに関しては、ゲームメークできる選手を中央におきたい。どうしても中の選手のボールタッチが多くなるので、技巧派CBの43鈴木 喜丈の左右に強さとロングパス精度のある5柳 育崇と23ヨルディ・バイスを並べる形が王道でバランスが取れている。
そして、中央のトップ下とアンカーの選考は、ボランチ適性があるかないかでポジション分けをしている。特にこのポジションのアンカーは、重要で、左右に開いた選手に長短のパスで散らせるだけではなく、一定の守備の力も求められる。このシステムを採用するのであれば、攻守のバランスに優れ、総合力が高く、特にパスでのチャンスメークできる選手は欠かせない。
トップ下とストライカーには、得点力のある揃っており、誰がでてもという陣容を揃えることができたことは大きい。ストライカーには、フィニッシャーとして、ファーストディフェンダーとしての役割、トップ下には、豊富な運動量で攻守に顔を出した上で、高い技術力も求められる。
GKに関しては、基礎能力のビルドアップの1堀田 大輝。精神的支柱である13金山 隼樹、ハイボール処理とアシストを狙う気持ちの強さがある21山田 大樹、チームナンバー1の長身長GKである将来の守護神の31谷口 璃成。
3-3-1-3でも十分組めることが分かったが、正直どのフォーメーションやシステムでも戦える選手層が揃った。連戦に強く、42試合での運動量も維持できる編成と言える。
3、補強ポイントQ&A
補強ポイントから狙いを読み解く。新体制発表の内容を合わせて、個人的に気になるポイントをピックアップし、私見ながらその答えを解答していきたい。
Q.期限付き移籍の選手が多い理由は?
北川社長が、期限付き移籍の選手の方が、費用を考えると、クラブの負担が大きいと語っていた。何故、そこまでして期限付き移籍の選手が多めの編成を組んだのか?
実は、ここに関しては、22佐野 航大、15本山 遥、14田中 雄大の3選手が、C契約からA契約に移行したことが大きい。A契約に移行すると、A契約の選手は、25人までという枠組みに入ってしまう。
22シーズンは、上記の3選手がC契約であったことで、A契約25人+C契約3人で戦えていた。そのため、選手が大きく入れ替わっても質を維持することができていた。
ところが、3選手ともA契約に移行してしまったために、戦力を維持した上で、上積みするためには、上記の3選手に匹敵するC契約の選手を獲得しなければ、戦力の維持や上積みをできなかった。
ただ、戦力になるルーキー選手は、J1だけではなく、海外にクラブを選択することが多く、J2の岡山が、そのクラスの選手を3人、新人選手として獲得することはかなり難しい。
イメージ的には、22佐野 航大、15本山 遥、14田中 雄大が、岡山から完全移籍で、岡山に加入して、その3選手の穴埋め(C契約の選手確保)で、いや3選手に負けない41田部井 涼、20井川 空、33川谷 凪を獲得したと考えるとしっくりくる。
Q.どうして中盤の選手が多めの編成になっているのか?
これは、シンプルに中盤の組み合わせが多いからです。DFは、一般的に3バックか4バックしかない。FWも1トップ、2トップ、3トップの3択しかない。中盤に関しては、3~6選手で、最もパターンが多い。
また、フォーメーション(並び)やシステム(戦術や約束事)によって、その戦い方に必要な選手のタイプも変わってきます。22シーズンを見ても岡山は、固定の形を作っていなかった。23シーズンは、固定する可能性こそあるが、それでも対戦相手に合わせて秘策を用意する(アウェーの横浜FC戦)のような事も想定していることが考えられる。
23シーズンは、木山 隆之監督が、志向するサッカーに対しての編成のバランスの改善が行われた結果、最もパターンの多い中盤の選手が多くなった。
また、中盤の選手が、FWの一角に加わることや、DFラインに加わることもある。チームとしてのバランスだけではなく、戦い方の柔軟性を持たせることもできる。チームとしての幅は、確実に広がっている。
Q.2023シーズンのフォーメンションは?
3-4-3をベースとした戦い方になることは間違いないでしょう。チーム編成上は、GKからFWまであらゆる形で戦えます。多くのシステムの中で、バランスが最もとれているのが、3-4-3です。
ただ、2022シーズンを見ても可変式システムを採用していたように、対戦に相手に応じて変える事もできる。A契約の25選手に加えて、C契約の5選手に加わり育成枠の選手も1人いる。
攻撃的に行きたければ、3-1-4-2も考えられますし、バランスを重視するのであれば、4-4-2にもできます。恐らく、開幕に向けて、選手の状態や新戦力の戦術理解度や、連携をどこまで高めて行くのか。そういった準備をしていくこととなるかと思いますが、木山 隆之 監督がやりたいサッカーというよりは、調子の良い選手を、どれだけメンバーに入れて、90分間でのゲームプランを設定して、チームの状態の最大値を高め、平均値を維持していくのか、そういった視点で、システムを決めて、戦っていくこととなると思います。
Q.可変式システム採用はある?
開幕してみないと分からない部分はありますが、見極めるポイントとしては、DFラインの並びを注意してみると分かり易いと思います。
22シーズンの中盤~終盤戦の形であれば、23ヨルディ・バイスが真ん中に入る形になると思います。レギュラーが予想される23ヨルディ・バイスと5柳 育崇の両選手は、生粋のCBでSBは、基本的には難しく、4バックの可変式を採用するためには、左か右にSB適性のある選手を起用する必要があるからです。
もう1つは、43鈴木 喜丈がボランチにポジションを上げる形もあります。その場合は、WBの選手がポジションをSBに下げる形になります。ただ、43鈴木 喜丈を真ん中に置く形であれば、3バックを軸に戦って行く形かと思いますが、試合途中で入れ替えることも含めて、可能性を消さない。そういったチーム作りを木山 隆之 監督がしていきそうな気はしています。
4、新体制発表Q&A
新体制発表会での北川 真也 社長が、どういった選手が必要かという選手かを一覧で列挙していた。そこで、その項目に具体的にどの選手が当て嵌まるのか。考察していきたい。
Q.ボールを握るサッカーへチャレンジ
「ボールを握る=パスを繋ぐ」と解釈できる。つまり、パスの精度の高い選手、視野の広い選手、受ける・収めるのが巧い選手、ポジショニングの的確な選手、ハードワークしても精度が落ちない選手などが考えられる。
パスワークの質を高めるという点で、当て嵌まる選手として、DFラインでは43鈴木 喜丈。中盤でも41田部井 涼や20井川 空。前線でもポストプレーができる18櫻川 ソロモンも当て嵌まる。
Q.引き続きカウンタ―を狙う
「カウンタ―=少人数で速攻からゴールを狙う」であり、ここに当て嵌まる選手として、ゴールを決める選手としては、ドリブル突破ができる選手、スピードのある選手、アシストを狙える選手としては、長い距離の正確なパスを出せる選手、長い距離を走り切れる選手、競り合いに勝てる選手などが当て嵌まる。
ゴールを決めるという意味では、一人で全てできる48坂本 一彩、ドリブル突破が武器の33川谷 凪、湘南で培った運動量が武器の42高橋 諒などが当て嵌まる。アシストを狙える選手としては、空中戦で競り勝てる18櫻川 ソロモン、正確なロングパスを配給できる41田部井 涼や20井川 空、43鈴木 喜丈などが当て嵌まる。この3選手は、ボールを握ることと、両面での活躍が期待される。
Q.シュート決定率、シュート枠内率を高める
「シュート決定率が高い選手=良い形でシュートが打てる選手」であり、「シュート枠内率が高い選手=シュート精度が高い選手」である。
前者は、48坂本 一彩、後者は41田部井 涼の2選手か。流石にこのクラスのタレントを獲得することは、難しい。
Q.前線での収まりからコンビネーションプレー
(簡単に失わないことで守備機会を減らす)と補足がある。つまり、ポストプレーが得意な選手とパス交換の得意な選手。
ポストプレーが得意な選手は、18櫻川 ソロモン。パス交換の得意な選手は、トップ下もできる41田部井 涼が、それぞれ当て嵌まる。
Q.左サイドの攻撃の活性化/クロス数、クロス成功率
「左サイドの攻撃の活性化=左サイドの攻撃のパターンを増やす」と解釈できる。今回は、その中でもクロス数やクロス成功率を増やす事に主眼を置いている。
クロス数を増やすには、ドリブルやパス交換でマークを剥がしてからクロスまでいくか、フリーで受ける必要がある。右サイドでは、主に16河野 諒祐が、23ヨルディ・バイスのフィードを収めて、そこから手数を少なく、クロスまで行くシーンやそのままスピードに乗ってクロスをあげるパターンや切り替えしてクロスを入れるパターンで、得点に繋げた。
この条件を満たすのは、レフティのSBである2高木 友也で、アーリークロスが武器で精度も高い。左サイドの16河野 諒祐になれる可能性を秘めている。同じくレフティの42高橋 諒も運動量を活かした上下動からのクロスに期待がかかる。CBの43鈴木 喜丈も左CBであれば、攻撃参加からクロスというシーンもあるかもしれない。
Q.セットプレーの得点を維持+α
「セットプレーの得点数=高さ・回数・精度の総合値」と解釈できる。ロングスローのできる徳元 悠平とミッチェル・デュークの高さがなくなった。ここをカバーするという視点と新たな武器を増やすという2つの手段がある。
高さに関しては、18櫻川 ソロモンを獲得。中盤で起用されるのであれば、20井川 空も高さは武器になる。回数に関しては、左からの攻撃活性化(前の項の2高木 友也、42高橋 諒、43鈴木 喜丈)で回数を増やすことができる。右サイドも当て嵌まるので、33川谷 凪も該当する。精度に関しては、新選手で蹴る事ができる選手がいるかどうか。
現状ここに関しては、具体的にどういった準備をできているかという点は見え辛い(ロングスローができる選手がいるかもしれないし、組み合わせやフォーメーション、キッカーも分からない)が、分かる範囲だと上記の選手が当て嵌まる。
Q.さらなる強固(ブロック、空中戦)な守備の形成
この2点に関しては、直訳で問題ありません。シンプルに対人守備の強い選手と空中戦い強い選手を揃えるというのが、一番の強化方法です。
空中戦に関しては、ボランチ適性もありMF登録の43鈴木 喜丈と20井川 空の両選手の加入で、5柳 育崇、23ヨルディ・バイスとは違ったタイプの選手の加入により、柔軟性が増して、徳元 悠平の穴を埋める事ができたと言える。
ブロックに関しても、ボランチで、両選手が起用されることで、高さだけではなく、ボール奪取力は、間違いなく向上する。
Q.前線からのアグレッシブなチェイシング
「前線からのアグレッシブなチェイシング=運動量を90分間維持する」ことで、強化することができます。
これは、42試合続けるためには、選手層を厚くする必要があります。そのため、前線の選手をどれだけ補強できたかである。
FWに関しては、18櫻川 ソロモン、48坂本 一彩と32福元 友哉を獲得して、選手層を厚くできた。トップ下とボランチに関しては、41田部井 涼、20井川 空、30山田 恭也。WBに関しても33川谷 凪、42高橋 諒、41高木 友也を獲得し、十分な選手層にできた。
Q.強固なセットプレーの守備
ここを実現するためには、純粋に高い選手を揃えることです。
ハイボール処理の得意なGKの21山田 大樹。最終ラインに高さのあるCB(ボランチ)で、43鈴木 喜丈と20井川 空。背が高い選手として、FWの18櫻 川 ソロモン、32福元 友也をそれぞれ獲得した。
Q.攻守の切り替え
これは、切り替えを早くすると解釈して問題ないでしょう。ここには、考え方が二つあって、どちらにも動ける運動量を増やす事と、局面を変えられる個の力のある選手(攻撃ではロングパス精度やスピードや突破力、決定力、高さなどのカウンター適性のある選手。守備では対人守備の強さや奪取力でのスピードを遅らせる・止める守備ができる選手)の獲得。
攻撃では、総合力のある48坂本 一彩と一人で収められる18櫻川 ソロモン。守備では、対人守備の強さと精度の高いパスと視野の広さをもった43鈴木 喜丈と20井川 空。運動量のある32福元 友哉や30山田 恭也。アシストを狙う意識のあるGKの21山田 大樹。サイドから勝負できる武器のある2高木 友也、42高橋 諒、33川谷 凪など、全体的に攻守で勝負できる選手をしっかり獲得できたことが分かる。
新体制発表Q&A総括
多くの項目に該当する場合は、チームスタイルにフィットしていて、総合力を高める事ができる選手。項目が少ない場合は、ピンポイントでの補強と捉えることができるでしょう。
32福元 友也と30山田 恭也に関しては、正直に言えば、他の新加入選手と比べると、即戦力と言えないかもしれないが、きっかけを掴むことで、大きく開花させる”もの"を持っているように感じる。
現状は、ホームグロウン枠を意識してのものであったとしても岡山を離れる選択をした選手も出てきており、岡山愛を貫く両選手が、試合にでて活躍して、より伸びてくれることは、チームとしても大きな意味を持つこととなる。
また、今回のQ&Aでは、新加入選手のみに限定したが、既存戦力を維持できたことで、ある程度は、チームの強みを残しつつ、戦術理解度の高さを活かした戦い方を開幕から出来ることは大きい。
チームとしての波は、落ちる時期があったとしても総合力で、調子の良い時期を維持した上で、勝ち点を着実に積み重ねることができる戦力が整っており、優勝候補との開幕2連戦でも十分戦えると信じたい。
5、補強ポイント総括
改めて、適性と伸び代の順位を並べて変えてみる。まずは、23シーズン編成を見た上で、各フォーメーション適性などを図を並べることで、改めて各システムを見てみて、簡単に私見を述べて行く形で、今回のフォーカスというか2022が表題に含まれるフォーカスを締めたい。それでは、最後までお付き合いよろしくお願いいたします。
1、4-1-2-3
4-1-2-3:適性(5位)伸び代(2位)
2トップ以上が戦力を巧く活かせるが、1トップだとやや過剰戦力となる。最終ラインも可変式にしなければ、強力なCB陣を一人外す必要も出てくる。選手分布のバランスが良いが、戦力を活かし切れない。
6輪笠 祐士と15本山 遥をSBにコンバートすることで、再挑戦する価値のある布陣となり、伸び代も大きくなる。
2、4-2-3-1
4-2-3-1:適性(6位)伸び代(4位)
1トップのためFWが過剰戦力気味となり、トップ下適性のある戦力も過剰気味になる、CBも苦渋の選択を迫られる。戦力を活かし切れない可能性もある。オプションの1つと考えたい。
日本代表でも長く採用された形で、攻守のバランスに優れる。サイドから仕掛けられる選手も揃っており、ダブルボランチで守備も安定するので、着実に力を伸ばせる。
3、4-4-2
4-4-2:適性(4位)伸び代(5位)
4バックのシステムの中では、前線と中盤の戦力を活かし易い。ただ、CBは、可変式にしないと最大値を引き出せない課題は残っている。最適なシステムではないが、CBの一角を欠く試合では、採用したい形だ。
4-4-2を採用しているチームが多いように、巧くバランスを取る戦いを採用していければ、完成度の高いシステムにできる。ただ、木山 隆之 監督の目指すサッカーとは少し離れている。
4、3-1-4-2
3-1-4-2:適性(3位)伸び代(6位)
FWの戦力、攻撃的な中盤の選手、強固なDFライン。全ての活かし切れる。ただ、サイドの組み合わせや可変式を採用して、弱点を補う必要性がでてくれば、やや採用し難い側面もでてくる。
選手の組み合わせでカバーしていく点や意識を変えて行く、形を少し変えて行くという成長の余地はあるが、昨季の主軸が大きく残っているという点で、伸び代は少なく、弱点こそ明確であったものの完成度は高い。
5、3-4-2-1
3-4-2-1:適性(1位)伸び代(3位)
戦い方や選手の状態によって、様々な組み合わせを採用可能。選手層の厚い中盤を活かした上で、様々な可変式も可能で、メインシステムとして採用して、試合途中で形を変える事も可能。
王道であった3-4-2-1であるが、相手に合わせて形を変える木山式3-4-2-1にできる余地がある。柔軟性という意味で、伸び代を見出せそうだ。
6、3-3-1-3
3-3-1-3:適性(2位)伸び代(1位)
22シーズンに採用のなかった形であるが、中盤の選手が充実したことで、一部選手のメインポジションを変える事で、採用する価値のあるシステムとなった。
全く手を付けてないシステムではあるが、熊本が勢いをシーズンを通して持続できたことで、岡山も挑戦してみたいシステムと言える。本稿でのメインテーマであり、そこでの説明した通り、見てみたい形だ。
後書き
如何だったでしょうか?フォーカス41は、11編にも分かれる大作なりました。開幕まで時間があるようで、もうすぐですね。ユニフォームの背番号は、決まりましたでしょうか?
私は、佐野 航大が10番かと思って、彼にしようと決めていましたが、宮崎 幾笑に配慮した形になり、実現は持ち越しとなりましたね。何れは10番を背負って欲しい選手です。そう考えると、24番の成瀬 竣平を22シーズンに背負ったのは、レンタルバックか別の番号になることが、その時から決まっていた可能性もあるかもしれませんね。
こういった選手の想いを大事にするクラブであるからこそ。今のファジアーノ岡山があるのだと感じました。
過去最高の戦力が揃いましたが、振り返れば監督が入れ替わった時に、多少メンバーが大きく変わったことがあったとしても、既存戦力を大事にする姿勢は、一貫しているように感じます。
これからも監督・選手・スタッフ・サポーター・スポンサー・地域の方などの想いを大事にするクラブ姿勢を貫いて、少しずつでも良いので、無理をせず、義を貫いて欲しいと個人的には思っています。
とは言っても市民クラブで、J1を目指す意味、その難しさは、想像をはるかに超えるものであることは間違いない。
ただ、ウエストランドと岡山学芸館に続いて、優勝でのJ1昇格。岡山サポーターとして、その可能性を信じたいですし、クラブとしても、目標として”優勝"をしっかり明言したくれた。
もう信じて応援するしかないですし、とても楽しみです。
23シーズンについて、どれだけ投稿できるか分からないですし、毎試合できなかったり、文章量が減るかもしれませんが、引き続きよろしくお願いいたします。
文章・図=杉野 雅昭
text・figure=Masaaki Sugino
筆者紹介
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