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獲物の分け前〜来生たかお『BiographyⅡ+2』

 今年初めて某オークションで落札したアイテムです。
その前に即決価格で出品されていたんですが、あまりにも高額だったので、じっくり探していたら、その半額以下でスタートしていたんですよね。
結局は送料や手数料込みでも即決価格の半分以下だったので、かなりお買い得価格で落札しましたよ。嬉しい。
じゃ、行ってみよー。

・来生たかお『BiographyⅡ+2』(UPCY-9877/ユニバーサルミュージック)

 これは来生たかおさんの2枚目のベスト・アルバムで、紙ジャケット&ボーナス・トラック2曲追加収録という嬉しい再発ですね。 
「夢の途中」でブレイクした後のベスト盤でしたから、アナログ盤はかなり中古市場で見かけますが、このアルバムという形での再発は初めてだったはずです。
当時の新曲「気分は逆光線」とカップリング曲(大橋純子さん提供曲のセルフカヴァーである)「シルエット・ロマンス」は収録されているんですが、肝心の「夢の途中」と両A面扱いだった(町田義人さん提供曲の)「美しい女(ひと)は収録されなかったんですよ。
「夢の途中」をボーナス・トラック扱いにするのは?という感じだったんですかね?

 でも、この時期の来生さんは充実した作品を発表していた時期でして、ブレイク前夜の楽曲を堪能できる選曲になっています。
「ほんの、ノスタルジー」や「あなただけGood Night」に「Goodbye Day」などシングル曲やシティ・ポップとして人気の「Easy Drive」(ちなみにコーラスは山川恵津子さんと鳴海寛さんの東北新幹線)、アップテムポな「Heart Break Wave」などがまとまったベスト盤は他にないので、どうしてこのアルバムでの再発がなかったのか不思議です。

 先日取り上げた来生さんの提供曲をコンパイルした“WORKS”に収録された薬師丸ひろ子さんや中森明菜さんに楽曲を提供したことで、ソングライターとしてのイメージが強くなったこともあるかもしれませんね。
その殆どがミディアム〜バラード・タイプの曲が中心でしたし。

 個人的には来生さんの最初のベスト・アルバム『Biography』とこのアルバムで活動の前半をフォローして、その後は提供曲やシングル曲をちにして選曲したら、素晴らしい編集がベスト盤ができると思うのですが。
実際は似たタイプの曲ばかり選ばれて、似たようなベスト盤しかカタログにないわけですからね。
来生さんのベスト盤に私が満足できなちのは、この辺の理由があるからです。
過去作品のジャケットやライナー・ノートに選曲も(来生さんの監修ならなおよしですが)丁寧に作業したら、バック・カタログが充実すると思うんですけどねぇ。
ユニバーサルミュージックさん、よろしくお願いしますよ。

 ちなみにボーナス・トラックはGoodbye Day」のライヴ・ヴァージョンと桃井かおりさんとのデュエット曲「ねじれたハートで」です。
それと本編に収録された「Goodbye Day」はアルバム・ヴァージョンでした。

 アナログ時代の編集盤は収録時間の関係もありますから、なかなか難しいものなんですが、その辺含めて丁寧にCD対応の内容だと嬉しいですね。真面目な話。

 ではまたー。

 

 

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