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今日の一枚〜沢田研二『MIS CAST.』

 昨日に引き続き沢田研二さんのアルバムを取り上げることにしました。
オリジナルは1982年12月10日発売だったんてすねー。今から42年前になるのか。
これ、リアルタイムでは買ってなくて、レンタルで済ませた記憶があります、
ムーンライダーズ関連はできるだけ買ってましたから、割と自分の中では低評価だったことを思い出しました。というか、ムーンライダーズ関連とは見なしてなかったんですね。うーむ。
じゃ、行ってみよー。

・沢田研二『MIS CAST.』(UPCY-6820/ユニバーサルミュージック)

 沢田研二さんのアルバム全曲の作詞・作曲が井上陽水さんということで注目されたアルバムだったんですよ。
井上陽水さんも大好きなアーティストでしたし、編曲のほとんどがムーンライダーズの白井良明さん(タイトル曲の「ミスキャスト」のみムーンライダーズの岡田徹さん編曲)でしたから、「ミュージック・マガジン」にもレコード評が載っていたはずです。
1982年といえばムーンライダーズの『青空百景』がリリースされた年でしたから、一番彼らに入れ込んでいた時期なのであります。
ちなみにこのアルバムからのシングルは「背中まで45分」でしたから、あんまりポップな仕上がりじゃないな。とか思ってましたね。
歌謡曲自体にはあまりアバンギャルドなものを求めてなかったということだったんですな、おそらく。

 アルバム通して聴いたりのも遅かったはずです。大学生の時聴いてなかったから、1990年代半ばに東芝EMIから沢田さんのオリジナル・アルバムがCD化された時に初めて通して聴いたはずです。
陽水さんがセルフカヴァーしていた「ジャストフィット」や「ミスキャスト」は大好きな曲でしたから、高校生の私が理解できなかったのが結構不思議だったんですね。
1990年代半ばには爆笑しながら聴いたわけです。
この爆笑は白井良明さんの編曲や井上陽水さんの楽曲の凄さを認識できなかった私の幼さというか固定概念に対してでした。
今回聴き直して、やっぱり最高のアルバムだな、と。
1982年の段階では白井良明さんはセッション・ギタリストとしては知られていた存在でしたが、まだアレンジャーとしてもそれほど知られていなかった時期だったと思います。
このアルバム以降、歌謡曲、具体的には中川勝彦さんや黒沢ひろみさんの編曲で個性を活かした作品を発表していくわけです。
そして、松尾清憲さんのレコーディングではEXOTICSから柴山和彦さんや西平彰さんを起用していますね。これは重要。

 白井良明さん起用には伊藤銀次さんプロデュース時にセッションで呼んだからと推測できますから、沢田さんのスタッフ、加瀬さんや木崎さんの慧眼ぶりに感動です。
まだまだ沢田さんのオリジナル・アルバムは欲しいのがあるので、フィジカルがあるうちに手に入れなければ。

 ではまたー。


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