獲物の分け前〜東北新幹線『THRU TRAFFIC』
サブスクを利用するようになって、配信されているアルバムや楽曲に関しては、定価以上なら無理して購入することは減ってしまったんですねー。
5月下旬に退院してから、山川恵津子さん関連のCDを聴いたり「ラグジュアリー歌謡」を読み返したりしていたんですが、ようやく入手できました。
鳴海寛さんと山川恵津子さんのユニット、東北新幹線のCDを,
コンディションが上々で送料込みで定価以下でしたから、かなりお買い得だったと思います。う、嬉しい。
じゃ、行ってみよー。
・東北新幹線「THRU TRAFFIC』(RATCD4399/ヴィヴィド・サウンド)
オリジナル盤の発売が1982年6月ですから、まだ私が高校生の時代ですね。
当時、私が夢中に生っていたのは『ナイアガラ・トライアングルVOL.2」、佐野元春さんの『SOMEDAY』、杉真理さん『OVERLAP』にブレッド&バターの『Night Angel』辺りでしたね。
もう少し後だと新田一郎さんの『一番・クールが熱い』や堀江美都子さん『Ready MADONNA』が発売されたり、ムーンライダーズ『青空百景』もありますから、帰宅してすぐヘッドフォンをしてステレオに向かっていた時期なんですねー。
勿論、リアルタイムで東北新幹線の存在は知らなかったわけです。
当時の愛読誌「ミュージック・ステディ」で東北新幹線のディスク・レビューを見た記憶がないので、この機会にチェックしてみました。
ディスク・レビューやニュース関連ページをチェックしてみましたが、載ってなかったのでした。
ヤマハ系列がサポートしていたり、フォノグラムというレコード会社だったからなのかな?難しい。
八神純子さんとメルティング・ポットの記事が掲載されたのは1981年の新生号でしたから、東北新幹線のアルバムが出る1年ちょっと前の出来事なんですねー。
山川恵津子さんと鳴海寛さんがメンバーでしたから、簡単に紹介されてました(ちなみに私が入手したのは1986年)。
自分でも曲を書いていると山川さんと鳴海さんが紹介されてます。
なかなかバックバンドのメンバー紹介をする記事自体が珍しい時期だったという。
東北新幹線自体を知ったのは1988年だったか?
山下達郎さんのツアーに鳴海さんが参加したからでしたね。
長年ツアーに参加していた椎名和夫さんが不参加で、その代わりとして鳴海さんが参加したんですよ。
ちなみに私はそのアルバム『僕の中の少年』ツアーに参加していないので、鳴海さんをステージで観ることはなかったのでした。
山川さんについては岡本舞子さんや渡辺満里奈さんのCDで名前を知った記憶があります。
作曲だけではなく、編曲も手掛けているということで、年齢を想像以上に上に思っていたんのでした。すみません。
アルバムがCD化されるまでは幻の名盤扱いでした。
確か数年前に鳴海さんのデモ音源がアップされていて、その完成度の高さと鳴海さんが亡くなったことを知ってビックリした私ですよ。
今検索してみたら見つからない模様です。残念。
今回、CDで聴いてみたら、配信以上に楽曲や演奏の素晴らしさがわかりますねー。
リアルタイムで東北新幹線の作品に触れたら、演奏や編曲の素晴らしさについて気づかなくて、洗練されすぎとか思ったかもしれません。まー、想像ですが。
山川さんと鳴海さんのソングライティングの能力の高さと演奏と編曲のクォリティを考えると興味深い内容です。
「セプテンバー・バレンタイン」は安部恭弘さんの隠れ名盤で、佐々木幸男さんがヤマハ系列の事務所にいて、鳴海さんがサポートしていたから曲を取り上げることになったそうです。
今聴いても鳴海さんと山川さんのヴォーカルが素晴らしくて、その洗練ぶりが逆に個性がないと捉えられたのかもしれませんね。
特に山川さんのヴォーカルは個性を出さないように歌っているように思いました。
フロントに立つよりも編曲家の道を選択した人だなーと実感する内容です。
あと、現時点では東北新幹線の作品(CD)は入手困難になっている模様なので、アーティスト・サイドが望む形で出せるような配慮は必要かた?と思いました。あくまで個人的意見ですが。
山川さんの過去仕事が注目されている時期に東北新幹線のCDが入手困難なのは悲しすぎですよね。
ではまたー。