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大阪市立東洋陶磁美術館のリニューアル
リニューアルオープンした東洋陶磁美術館へ行ってみました。改修工事中の2年程は閉館していましたので久しぶりの訪問です。
改修前から展示品の照明に工夫を凝らした見やすい美術館でしたが、改修工事でより快適に鑑賞できるようになりました。
中国磁器は宋時代に飛躍的に発展し、次の元時代になると白磁にコバルト顔料で青の文様を表した青花(染付)が完成します。私は青花が登場する前の宋時代の磁器が好きです。
(1)国宝油滴天目
水面に浮かぶに油滴のように見える金・銀に輝く斑点から油滴と呼ばれています。中国南宋期建窯の名品で展示も特別扱いです。
鎌倉時代に日本にもたらされ、関白豊臣秀次など権勢者の元を転々として安宅コレクションに収まりました。このような名品を所有していると運勢が衰えていくようです。遠くから眺めるだけ、というのがいいと思います。
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(2)青磁水仙盆
中国北宋期に宮廷用の青磁を焼成した汝窯の青磁水仙盆です。汝窯の伝成品は世界で90点余りしかありません。「天青色」と形容される釉色が特徴です。後周の2代皇帝が「雨過ぎて空青く、雲破れるところのような色」と命じた色彩です。この「天青色」こそ中国皇帝が再現したかった都の秋の青空なんだ、と思いを馳せるのです。
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(3)白磁刻花蓮花文 洗
中国北宋期定窯の白磁の深く広い器「洗」です。象牙色の白磁に繊細流麗に表現された蓮花文が特徴です。現代の技術でも再現が難しい神品です。
これをつくるのにどれほど努力をしたのだろうか?
これをつくるのにどれだけ時間がかかっただろうか?
思いは尽きません。
畏れ多い佇まいに圧倒されます。
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