夫婦ふたり ミステリーツアー〈2〉
夫主催のミステリーツアー
私は「一緒に奈良に行かない?」と誘ったのだが
その回答は無く、3日くらいして
「この日に紅葉を見に行こう!」と旅行を誘われた。
参加費は別にいらないらしい
「俺が行きたい所へ行って楽しむだけだから」
私もそんな事を言える大人になりたかった
旅の全てを夫が担ってくれる。
さすがに無料は気が引けるので10,000のみ支払う
ミステリーツアーなので、着いてからのお楽しみ。
知り合いからは
「それって楽しいの?」と言われた事がある
確かに、主体性があってプランニングが得意な人には不思議な旅行かも。“奴隷”ととるか“王様”とみるかは人によりけり、私は後者と思い有り難く満喫する。
まずは道中の腹ごしらえ
さらに山道を走る
「紅葉にはまだ早かったかなぁ」不安そうな夫
ミステリーツアーと言いつつ
今回はなんとなく予想ができた。
数えるとここ8年で3回目となる、
夫お気に入りの宿、場所だから
本当はとっておきの宿として紹介したいのだが
ご家族で経営されている素敵なお宿。
勝手に発信するのはいかがだろう、とは言え「noteの記事にして良いですか?」と聞く勇気がなくて…
特徴とお気に入りポイントを羅列
・100年以上の歴史(新たにとってもお洒落に刷新された箇所があり、さらに素敵になっていた)
・温かく迎えてくれて、料理が最高!!採って来てくれた山菜やきのこ、鹿。生でも食べられる鶏をきのこと共にしゃぶしゃぶで。一品ずつ全ての味付けがそれはもう極上!その上無添加や素材にもよりこだわっているのだそうな。鹿肉って何度も食べた事があるけれど、こんなに美味しく、肉感も脂も旨い物は初めて
・展望台や観光スポットをツアーで案内してくれる
他に2組いらした、いずれも外国人。英語圏の国の方、おそらく欧州からと思われるご家族で、どちらにも日本語が上手すぎる人が1人ずついた。山菜や調味料、日本酒の好み…彼らの日本語とお宿の方の英語が行き交い、里山の原風景の中に古き良き日本とその誇りを垣間見れた気がする
夫が城目的ではなく、部屋に温泉が無いのにリピートするお宿はここだけ。
部屋にテレビは無く、満腹で2人してるるぶを眺め
睡魔に誘われるまま21時過ぎには寝た。
翌朝は6時には起きて、カーテンを開ける
昨日よりも紅葉してる!と騒ぐ
気分の問題だろうか
でもその気分が大事
今年は例年よりも紅葉が遅いよう。そして『カメムシ大量発生』→そういう年は雪が多い、という言い伝えがあるそう。雪景色の白川郷も魅力的だろうな
実際には1日でどのくらい色の具合が変わるのか不明だけれど、少しずつ変化していくに違いないことを認識
四季の移ろいは日々の尊さも感じるもの。
ここへ来る前日
「人の悪口や陰口言うヤツって何?悪魔に魂渡してんの?私も出来た人間じゃないが、悪魔に魂売るくらいなら人辞めるわ。」なんて殺伐とした感情を持て余していたが
…心が洗われた。
私には美しい故郷や帰る実家、というのは無いが
「原風景」とか「里山」って日本人共通の“ふるさと”なのかも
また人で無しになりそうになったら、
いやそうならなくても帰って来よう。
白川郷へ泊まる贅沢は朝の散歩にもあるかも知れない
ゴミや立ち入りの問題があって自家用車の出入り等
一部制限あり、朝だし静かに回らせてもらう
宿に戻って朝風呂
それから朝食、ここでも一品ずつがとにかく美味しい
きのこ入りの朴葉味噌も絶品だったなぁ
焼きたての川魚はホクホクで、芋の煮っ転がしやナスの煮浸し、だし巻き玉子…
残りの一生でどれか一品しか味わえない
と言われても、どれが良いか迷いはしても喜んで受け入れたいくらい。それほどどれも、食材の味が最高に引き出されている
淹れてもらったスペシャリティコーヒーも優雅な時間を引き立ててくれた…次に行った時は勇気を出して写真掲載の許可を得て来たい。
チェックアウトまで、窓辺の大きなソファに座り庭を眺めたり読書したりして過ごす。
最近、旅先へはコーヒーミルを持参しているが
今回は豆が手に入らなかったので、ドリップを
チェックアウト後
これまでは高山市街の方へ行ったが今回は
白川郷と同じく世界遺産に含まれる合掌造り集落へ
相倉合掌造り集落
白川郷からは15キロほど、かな。こちらまで来るのは初めて。途中に橋を渡るのだが、橋を超えるごとに岐阜と富山の県境を行き来し、ナビが忙しそうだった
白川郷よりもこじんまりとした印象
茅葺の解説や案内図、観光案内等はしっかり充実
お店も活気があって温かいもてなし。
ぎっしりと重めの豆腐で大豆が強く味わえる。けれど癖は感じず、とても美味しかった。途中のドライブインではこれも五箇山名産らしい、赤カブを購入。
行きと同じく山間を抜けて帰路をひた走る(夫が)
SAで夕食済ませて帰って来たから
荷解きして、カブをさっそく3種の下ごしらえ。
旅行の楽しみはお土産を味わい尽くすまで!
また行きたい、
いやまた「帰って来たい」