親子が共通言語を持たないことで…
東フランスからこんにちは。
ジュラ山脈の麓の小さな町に暮らす大阪女・すーです。
8歳と3歳の日仏っ子を育てています。
先日書いた
\ 継承日本語教育は家庭から /
というお話。
自ら選択をしないとどうなるのか、というお話です。
先日、フランスで日仏ミックスの子供を育てている日本人女性がお子さんが思春期に差し掛かった時に
「フランス語を話すお母さんがよかった」
と言われた、という話を聞きました。
この話を聞いて、同じく非フランス語母語話者の母親である私は胸が痛みました。
我が子にこんなことを言われたお母さんの気持ち…
想像するだけで、胸が張り裂けそうです。
家庭環境や親子関係の詳細は分かりませんが、
お子さんへの継承日本語教育に力を入れられなかったため、お子さんはあまり日本語ができなかったようです。
個人的には、
親子が十分な共通言語をもたないこと
が引き起こした悲しい発言なのでは、と思いました。
もし日本人のお母さんと日本語で話す家庭だったら?
それが当たり前の環境だったら?
わざわざこんな発言が出てくるでしょうか。
「フランス語を話すお母さんがよかった」
と言ったお子さんの心の中はわかりませんし、
たとえば、専業主婦のお母さんに「働いてるお母さんがよかった!」と言ってみるとか、そういうレベルの反発心あふれる思春期発言かもしれませんが、
グサッと刺さるこんな言葉を投げかけられた時、堂々と
何言ってんのー!フランス人と日本人の両方で、両方の文化も言葉も受け継げてるなんてラッキーやんかー!!
と笑えるぐらいの関係性を築き、この言葉を理解してもらえるぐらいの日本語力をつけておいてほしいと改めて思いました。
子どもに日本語力をつけてもらうこと。
親が現地の言葉を身につけること。
言語を介したコミュニケーションには、どちらかが必要不可欠です。
皆さんはどちらを選びますか?