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2040年に向けた8つの問いと働き方

弊社のようなスタートアップ企業にとって、ここ数ヶ月の投資・金融市場の変化は様々な取り組みを見直すきっかけの一つとなります。

特にこうしたネガティブな外部環境の変化は、組織でも個人でもどう捉えるかという解釈力がその後の己の姿を決定づけていくように思います。

別の言葉で表すなら次のシンプルなフレーズかと。

「そう思えばそうなる」

こう書くと、「おいおい…」という声を聞こえてきそうですが、古くから様々な哲学者や偉人の名言には同種のメッセージが含まれており、自らの経験上も一定の真理があるように思います。(詳細は長くなるので割愛)

となると、「そう思えば」にあたる「未来をどう描くか」が重要となりますね。

実際、本屋にいくと「20X0年の未来予測」といったタイトルの本が目に付きます。

不確実性が高まる昨今の環境変化を受けて、未来をふまえた現在のあり方に人々の関心が高まっていることを裏付ける現象と言えそうです。

そんないくつかの未来予測情報の一つとして、博報堂生活研究所が2022年3月に発表した10,000人調査に基づく「2040年のふつうを揺るがすかもしれない8つの問い」があります。

8つの問いに基づき、アンケート調査をもとに分析した2040年にふつうになりそうな未来事象が掲載されています。

弊社のパーパス「働くひとの健康を世界中に創る」の観点でも興味深い内容でしたので、本記事で紹介しつつ、自分の気づきや考えを記載してみたいと思います。

具体的に8つの問いとは次の通りです。

  • アイデンティティのふつう

    • ①あなたのカラダはどこまでですか

    • ②あなたのココロはどこまでですか

  • リアリティのふつう

    • ③あなたの五感はどこまでですか

    • ④あなたの友人はどこまでですか

  • ライフコースのふつう

    • ⑤あなたの家族はどこまでですか

    • ⑥あなたの人生はどこまで変えますか

  • 自由と権利のふつう

    • ⑦あなたの意思はどこまでですか

    • ⑧あなたの最期はどこまで自由ですか

あなたのカラダはどこまでですか

iPS細胞から人工的に生成した臓器や筋肉などを医療移植することが普通のことになっている

調査地域:全国
調査対象:15歳~69歳の男女
調査人数:10,000人
国勢調査にもとづき、性年代・エリアの人口構成比で割付
調査方法:インターネット調査
調査時期:2021年10月18日~21日
調査会社:株式会社H.M.マーケティングリサーチ

保守的といわれる国民性がある中、本アンケート調査によれば、81.6%の人が実現してほしいという見解を示していたことに少し驚きました。

世界最長寿国となり、移植手術を通して自分や家族などが長く健康で幸せに働けるようにと願う切実な現実があるのかもしれません。

本調査をきっかけとして、iPS細胞、ES細胞、幹細胞の違いについて理解を深めることができました。

あなたのココロはどこまでですか

心の乱れやストレスを検知して、メンタルケアをしてくれる機器を常時着用することが主流になっている

同調査結果より

コロナ禍以降、過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者 又は退職した労働者がいた事業所割合は下図のように増加しています。

労働安全衛生調査(実態調査)- 厚生労働省

こうした環境変化を受けてか、58.8%の方がメンタルケアをしてくれる機器の実現を望んでいるようです。

はたして、どんな機器になるのでしょう。

中国の国有自動車メーカーであるFAW Groupの車には既に下記のようなAIキャラクター(Xiaomiが開発)が搭載され、音声で車の各種機能を制御できるようです。(品質はおそらくまだ十分ではないでしょうが、、)

メンタルケアをサポートしてくれる機器のインタフェースにはこうしたエモーショナルな見せ方があるとよい気がしますね。

あなたの五感はどこまでですか

リモート技術の発達で、離れた場所から手触り、香り、味などを疑似的に体感することが普通のことになっている

同調査結果より

VR/MR施設や映画館での4DXなどがかなり一般化した現在、触覚・嗅覚・味覚なども疑似的に体験したくなるのは人の欲求からみて自然の流れですよね。

簡単なデスクリサーチをしてみたところ、既にスイスのGivaudan社がVRヘッドセットに装着し、仮想空間を視聴覚だけでなく、好みの香りを放出して嗅覚でも体感できるアタッチメント「Smell-O-Vision」を開発していることがわかりました。

リモートワークは時間の効率性が高まりますが、チームメンバーとのコミュニケーションや関係性構築という意味で現状、オフィスワークにはかないません。

しかしこうした視聴覚以外の感覚情報も自宅で再現できるとしたら、働き方も更に次のステージへの進めそうです。

メタバースの世界がどこまで進化していくか見守りたいところです。

あなたの友人はどこまでですか

人間のかわりにロボットが介護を行うことが普通のことになっている

同調査結果より

これ、既にある程度現実ですよね。

こちらの厚生労働省のWebページには、介護ロボットの開発・普及の促進に関する膨大な情報がまとめられています。

これからの超高齢化社会で介護という仕事はますますニーズが高まるはずです。

しかしいざ職場としてみた場合、肉体的・精神的・経済的に決してよい条件とはいえない現実があります。

一方、介護を受ける側の立場にたった場合、プライバシーに関わる場面で他人に世話されるより、便利なロボットに対応してもらった方が精神的に健全な状態を保てる気がします。

介護する側、される側からみて、介護ロボットは理にかなっているように思うので、自分が何十年後に介護が必要になる年になったら、今のコストや性能面での課題が解決されていることを願うばかりです。

あなたの家族はどこまでですか

代理母による出産が日本でも認められるようになっている

同調査結果より

倫理面や戸籍の観点から非常に難しいこうした問題でも、60.5%の方が実現を望んでいることに少し驚きました。

調査結果にあったのは、子供が欲しくてももてない人が多数存在するのに、海外に比べ日本は遅れているという意見ですね。

あなたの人生はどこまで変えますか

意欲や必要に応じて何歳からでも学校・大学に入ることが主流になっている

同調査結果より

現代の学校は、何年間も同じ年の人だけと一律の教育を受ける場であることが当然であるかのようになっていますが、数百年前の江戸時代の寺子屋は年齢や内容も決して一律ではなかったことが知られています。

僕らの身の回りの物事にはこのように当たり前のこととして刷り込まされている事象にあふれていますよね。

次の意思と最期に関する問いも、同様ににこれまで明確な根拠なく、疑うことを拒絶されてきた行動に関わることですね。

あなたの意思はどこまでですか

能力のある学生に向けて、学校の「飛び級制度」が導入されている

同調査結果より

あなたの最期はどこまで自由ですか

アンチエイジング技術の利用が普通のことになっている

同調査結果より

僕らが子供の頃から聞かされてきた「一日3食しっかり食べなさい」などの言説は、下記のハーバード大学医学大学院遺伝学教授であるデビッド・A・シンクレア氏が執筆した科学書「老いなき世界(LIFE SPAN)」を読むと、眉唾であると思わざるを得ません。


さて、皆さんは未来をどう思い、今、何をしますかね。

弊社マーケティング部では現在、こうした不確実な未来に向けたリサーチ・分析を担っていただけるマーケティングリサーチャーと、パーパスの実現に向けたメッセージングを担うWebライターを募集しています。

少しでも興味もっていただいた方、カジュアル面談から大歓迎です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも気づきがあったら「スキ」や「フォロー」をください!僕もそら丸(うちの猫)も跳んで喜びます!

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