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なぜB2Bビジネスでも「世界観」が大事なのか
「世界観」という言葉は日常会話でもよく登場しますよね。
一番の利用シーンは漫画、アニメ、映画、ゲームなどのポップカルチャー作品を語る時でしょうか。
「アイヌ文化をベースにしたゴールデンカムイの世界観、面白いよねー」
こんな使い方ですかね。
こうしたファンタジー作品で使う「世界観」とは、われわれが日常生活をおくる現実とは異なる架空の世界の時空間や社会文化システムをベースに、それを効果的に表現するための五感刺激要素(食生活、武器、技、ガジェットなどのビジュアルデザインや音響表現など)やオマージュ要素のことを指しているといえるでしょう。
今、アニメ第4期が放送されている「ゴールデンカムイ」であれば、第一話冒頭で、極寒の中ロシア軍と戦う主人公杉元の「俺は生き抜いてやる」というセリフがこの作品の過酷な社会システムを暗示しています。
その後も畳み掛けるように、ヒグマに内蔵をえぐられた囚人、皮を剥がないと金塊のありかを表す暗号の全体像がわからない入れ墨、大自然の中で突如襲いかかるヒグマと杉元の格闘、倒されたヒグマの内蔵を手際よく捌き、自然界の動植物との共存関係を語るアイヌ民族のアシリパと、一気に本作品の世界観に視聴者は引きずり込まれていきます。
因数分解すると、以下のように独自の世界観をとらえることができます。
時間:明治時代末期、季節は極寒の冬
空間:北海道、樺太
社会システム:人間を自然の一部と捉えているアイヌ民族の文化と金塊を巡る人間同士のサバイバル世界
五感要素:冬の北海道・樺太の広大で美しい自然、自然の恵みを活かすアイヌ民族独自の食生活
オマージュ要素:金塊のありかを示す囚人の入れ墨が米国ドラマ「プリズン・ブレイク」でのマイケルのタトゥー(逃走ルートを示すヒント)へのオマージュ(その他本作品は著名作品へのオマージュが満載ですね)
昨今、ストーリーやキャラクター以上にこの世界観を緻密に設計することでIP(Intellectual Property=知的財産)としての価値を高めている作品が目につきます。
例えば誰もが知っている「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」って、あの独特の雰囲気に何度も浸りたくなる魔力がありますが、どんなストーリーかを思い出すのが難しくないですか。
こうした日本が世界に誇るジブリ作品だけでなく、今年の最新映画作品の興行収入が171億円を突破した「ワンピース」、特撮映画として大ヒットし海外上映も決まった「シン・ウルトラマン」など、いずれも原作から緻密に練られた世界観が存在します。
テーマパークの代表といえるディズニーランドもしかりで、何度も値上げを繰り返してもリピーターが絶えないのはあの没入的世界観の賜物といえるでしょう。
確かにミッキーマウスなどのキャラクターは多数存在しますが、人々はミッキーの内面やそのストーリーを目当てにというより、あの空間全体を体験したいがために足を運んでいると考えられます。
こうした世界観に人々の関心が集まり夢中になるのは、そこに現実の問題を投影したリアリティを感じているのかもしれません。
複雑化した今の世の中において、個人の考え方や仲間同士の人間関係(キャラクターとストーリー)だけで根本的な問題を解決できることは少なく、むしろ本質的な問題が取り巻く大きな社会の仕組みにあることを示唆している…。
ではこの世界観の重要性はファンタジー作品だけのものなのか?
弊社のようなSaaSと専門家サービスに基づくB2Bビジネスの世界ではどうでしょう。
ビジネスの舞台(時間と空間)は今ここであり、社会システムはこの資本主義に基づく日本の政治・経済。
つまり、ファンタジー作品のように異世界の時空間や社会システムが存在するわけではないです。
とするとB2Bビジネスでは世界観もへったくれもないということ?
そんなことはないと考えます。
辞書をひくと「世界観」は以下のように説明されています。
世界およびその中で生きている人間に対して、人間のありかたという点からみた統一的な解釈、意義づけ。知的なものにとどまらず、情意的な評価が加わり、人生観よりも含むものが大きい。楽天観・厭世(えんせい)観・運命論・宗教的世界観・道徳的世界観などの立場がある。
とすると、B2Bビジネスにおける世界観は以下のように捉え直すこともできるのではないでしょうか。
✅ 時間:人々の生活時間にどのような意味を提供できるか
✅ 空間:職場環境(組織)や生活空間をどのように居心地のよいものにできるか
✅ 社会システム:会社と従業員、顧客、投資家をどのような関係性でとらえるのか
✅ 五感要素:ブランドデザインを通して上記を人々にどう体感させるのか
✅ オマージュ要素:拠り所となる学説など
そして上記の要素の基盤をなすのが、社会における企業の存在意義であるパーパスです。
模倣されやすいプロダクトの機能や価格ではなく、パーパスに基づく企業の世界観こそが今後サステナブルな価値をもたらす…。
弊社iCAREのパーパスは「働くひとの健康を世界中に創る」です。
ではiCAREの世界観とは何か?
それは10月12日-13日に開催したCarely Sustainable Expo 2022における弊社代表である山田洋太のセッション「パーパスと専門家コミュニティ」で解説しております。
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![](https://assets.st-note.com/img/1666517686627-8DiLt1WcJL.jpg?width=1200)
今年で2回目を迎えたCarely Sustainable ExpoそのものがiCAREの世界観を示す一大イベントともいえます。
下記URLから登録していただいた方にメールにてアーカイブ映像の視聴方法をご案内しています。
もちろん無料で、上記セッション以外も含め19セッションすべて無料で視聴できます。(2022年11月30日まで)
ぜひご覧ください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも気づきがあったら「スキ」や「フォロー」をください!僕もそら丸(うちの猫)も跳んで喜びます!