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曖昧な言葉で終らせようとするリーダーは仕事ができない

仕事ができない人…とは言いません。
ですが、目の前で行っている仕事はできない可能性が高いでしょう。

仕事を成功させるために重要なのは、明確なビジョンを持つことです。

ビジョンがなかったり、目標がない組織やチームは、どこかで体制が崩れたり、成果に結びつかないという事が多々あります。ビジョンとは、言い換えれば戦略であり、ビジネスモデルを意味します。組織やチームが明確なビジョンを持つためには、その長となるリーダー自体がビジョンを持つ必要があります。

しかし、多くの組織においてこのビジョンを明確にもたないリーダーがいるというのが現実です。

なぜなら、年功序列と言う仕組みの中で組織のリーダーになる場合もおおく、自らの意志ではなく、押し付けられてリーダーを任されているケースもあるためです。これはある意味で仕方のない背景もありますが、いつまでもそうであるわけにはいきません。仕事として向いていない以上、パフォーマンスに影響が出るからです。

会社は組織をまとめるために、無理にリーダーをアサインすることもありますが、その無理に決めた人材が逆に組織をダメにする事もあるため、無理に決めたのであれば尚更リーダーを決めた後も、その動向には注意が必要になります。

では、仕事ができるまたは尊敬できるリーダーと、そうでないリーダーにはどのような違いがあるのでしょうか。

それは、”物事を曖昧に進めようとするかどうか”です。

仕事を進める上で最重要とすべきは、『物事を明確にしていくこと』です。
もちろん最初から全てが明確になっていることと言うのはなかなかお目にかかれませんが、それでも

 ・明確にできるものは、すべて明確にする
 ・明確にできないものは、「いつまでに明確にするか」を明確にする

ことは絶対に手を抜いてはいけません。特に後者を疎かにするリーダ^が目立ちますが、わからないことは「わからない」ではなく、「いつまでに分かるようにするのか」あるいは「いつまでにわかる見込みなのか」をハッキリさせるのです。それはこの仕事は誰がやるのか、いつまでにやるのか、そして、そもそも”できるのか”と言ったことも含みます。

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物事を明確にしていく中で、当初のビジョンがブレれてくれば多くの人が気づけます。しかし、最初から曖昧に進めるとそれが間違っているのか、正しいのかも分からなくなることが多々あります。

ですから、たとえば「見積書」や「注文書」のように、対外契約上において後で変更不可能な文書などは、

 「どこまで曖昧さを排除できるか?」

が鍵となったりするわけです。この手の重要文書で曖昧さが残っているケースでは、会社にとって害悪になる可能性も考慮しなければなりません。

たとえば、ある人が「△△△の提案資料を作って!」と指示してきたとします。この指示があまりにも曖昧過ぎると感じたので、

 「提案資料の内容について、具体的なイメージを書いてください。」

と言ってざっと説明してもらったとしましょう。すると、説明している中で、頭で整理できていないのが一目瞭然で、イメージも説明も曖昧だった…と言うことは珍しくありません。

おそらく「こんな感じ」というぼんやりしたイメージはあるのでしょうが、具体的なイメージまで出来上がっていなかったようです。

もちろん、そうした要望にも応えられる人が一流であったりするわけですが、仮に一流の人がいるとしても、だからといって指示する側が曖昧で良い理由には絶対になりません。

指示が曖昧であるという事は、自分自身が明確に理解していない、もしくは想定できていないという事がよくあります。その場合、出してきた成果物に対して、良し悪しの判断もまた曖昧になります。よく開発現場では、仕事の仕方が「ふわふわしている」という表現をされる事がありますが、まさに"ふわふわしている"と何が言いたいのかわからないのです。

 
結論として、「曖昧な指示しか出せない人」「曖昧なままにしておきたい人」というのは、その仕事に対して明確なビジョンを持っていない事がよくあるのです。

これは、間違いなく実力不足によるものです。

そもそも曖昧さをなくし、より具体的であると言うことは、その情報精度が高く、またその裏付けとして自信や根拠が伴っているものです。

それがないから曖昧になるわけですから、指示するにしても、判断するにしても、その根拠が構築できていない状態…あるいは構築できる実力がない状況ということになります。

これは、指示する人に言える事ですが、曖昧な指示をしておいて、出てきた成果物に対して指摘をするのは、自分自身が指摘をされているのと一緒ですので、そんな恥ずかしい行為をしているかもしれないと、自問自答してみるといいかも知れません。


さらに曖昧な指示がもたらす弊害は他にもあります。

それは、"無駄に工数を増加させる"という事です。

それを残業等で補わなければならないのだとしたら、他人の人生を無駄に浪費させていると言うことに他なりません。前述した通り、実力が伴っていない場合は、何度確認しても無駄な行為に終わります。その時点で、非常に手間ではありますがその人の実力を理解してからこちらも仕事を進める必要があります。つまり相手に合わせて仕事をするのではなく、自分の考えを主体で仕事を進めていくわけです。

もし、曖昧な指示を相手に合わせて指示内容を理解しようとしても、結果よくわからないという事になりがちです。その結果、悩んで考えついた結論で仕事を進めて、途中経過を報告したら、相手のイメージと違ったという事が往々としてあります。

悩んでいる時間も無駄であれば、それを修正する時間も無駄でしかないのです。そのため、指示する人が使えないと分かった時点で、自分で考え、行動した方がいいのです。

ただし、それですらもうまくいかない場合があります。

それは、指示する側もされる側も実力がない場合です。この場合は、双方にとって不幸な結果を生むことが多いので要注意ですね。

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