親戚の結婚話で知る、いまの中国の「結婚」のバランス
中国人の嫁の親戚(いやまあ僕から見ても親戚ということになるんですが)のひとり(男性)が、このたび結婚することになったという話を聞きました。
中国人と結婚しているとあまりにも数多くの親戚を紹介されるので、ほとんどの人に関しては正直覚えていられないのですが、その男性については顔と名前が一致していました。つまり、珍しく覚えていたのです(続柄は聞くまで忘れていましたが。嫁の母方のいとこだそうです)。
なんで有象無象(失礼)の親戚の中からその男性のことだけ覚えていたかというと、その人、春節や国慶節などのイベントで会うたびに、連れている女性が違ってたからなんですね。
いつもひとしきり挨拶をした後に、嫁なり他の親戚にこっそり「あの人の彼女ってあんな人だったっけ?」と聞くと、「ううん、去年は違う人だった」と返ってくるのが毎回の定例行事みたいになっていました。5回くらいそういうことがあったと思います。
その男性はがっしりした体格の男前だし、話し口も堂々と自信たっぷりで、たしかにモテそうだなという感じはあるのですが、貞操観念の厳しい中国でこんなふうに頻繁に付き合う人が替わるというのも珍しいもんだな、と興味深く見ていました。
しかし、そんなプレイボーイ(古い)もついに年貢の納め時(だから古いって)が来たということで、それはそれで感慨深いものがありました。特にその人と仲がいいというわけでもなかったのですが、みんな大人になっていくのだなあ、と少ししみじみしました。
ただ、結婚相手についての話を聞くと、少し「ん?」と思うことがありました。
というのも、そうやってたくさんの女性と付き合った結果、ひとりの意中の女性に出会って結婚を決意した……というストーリーを勝手に頭の中で描いていたのですが、どうもそういうことではないらしいのです。
その男性がこのたび結婚する相手というのは、
ここから先は
いただいたサポートは貴重な日本円収入として、日本経済に還元する所存です。