あなたが痩せないのは食物繊維を摂っていないから⁉
【食物繊維の役割と摂取量】
食物繊維と聞くと「腸内環境を整える」「なんとなく健康のために必要」というようなイメージは持たれていると思います。
様々な生活習慣病の予防効果を持つとも言われていますが、そのことについては意外と知らない人が多いです。
今回はそんなそんな食物繊維のについてお伝えします!
【そもそも食物繊維とは?】
食物繊維の定義については国内外の団体・組織間ですこしずつ異なります。
ただ、共通している特徴として「小腸で消化吸収されずに大腸に行き届く」ということです。
通常の食品だけを摂取している限りでは、摂取するほとんどの食物繊維が非でんぷん性多糖類です。
食事で口にしている食物繊維は、糖類の一種なんです。
その上で「人の消化酵素で消化できない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。
生理学的分類によれば、消化できずにエネルギーをつくり出すことができない炭水化物を「難消化性炭水化物」と呼び、腸内細菌による発酵・分解によって短鎖脂肪酸をつくり、エネルギーを産生します。
そのエネルギー量は0~2kcal/gと、一定ではないと考えられています。
日本人の一日の平均摂取量は、戦後の1947年頃はおおよそ27gでした。
2010年には14.3gとなり、半世紀で10g以上減少しています。
食物繊維を含む穀類、野菜、果物は、FDA(アメリカ食品薬品局)によってがんの罹患リスクの低減を表示することが承認されている食品になります。
【食物繊維の摂取量】
食物繊維の推奨量は、まだまだ科学的根拠が不十分ですが、現状の研究の数字などから、成人男性は21g以上、成人女性は18g以上が適切な摂取量だとされています。(日本人の食事摂取基準 2020年版より)
【食物繊維の種類】
食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と、水には溶けないもしくはごくわずかにしか溶けない不溶性食物繊維に分けることができます。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、摂取のバランスが重要で、3:1が理想的な比率だとされています。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維を含む果物、野菜、穀類は、FDAにより冠状動脈心疾患のリスクを低減することが承認されています。
1.血糖値上昇の抑制
小腸でのブトウ糖(グルコース)の消化を抑え、吸収速度を穏やかにします。
2.整腸作用
水溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵を受け、短鎖脂肪酸を生成します。その結果、腸内を酸性にして乳酸菌やビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。
3.その他の作用
小腸でのコレステロールの吸収抑制作用や大腸粘膜の保護作用、虫歯予防などの効果が期待できます。
不溶性食物繊維
水に溶けにくい性質で、水分を保持し、便の硬さや嵩を増やして排便をスムーズにする作用を持ちます。その他にも腸内の発がん性物質などの有害物質を体外へと排出する働きを持ちます。
1.腸の蠕動運動を促す
腸を刺激し、消化管を通過する時間を短縮させます。
2.便量の増加
消化管で水分をため込み、便の嵩を増やして便通を整える働きがあります。
3.その他の作用
腸内の発がん性物質が大腸粘膜と接触する時間を抑え、大腸がんの予防作用やそのほかの有害物質を体外へと排出する効果があります。
【まとめ】
ダイエットをする上で、身体づくりをする上で私が最も重要しているのは「腸内環境の最適化」です。
腸内環境が乱れていては、痩せるものも痩せないし、付く筋肉も付きづらくなってしまいます。
空前の高たんぱく食ブームが腸内環境の劣悪化を助長しています。普段から食物繊維が足りていないのに加えて高たんぱく食が追い打ちをかけるかのように腸内環境を悪くしています。
精製された炭水化物ばかり食べている現代人の多くの人が食物繊維を十分に摂ることができていません。そして、あろうことか、炭水化物すらカットするようになってきています。
出来る事なら“カット”ではなく、“未精製の全粒穀物や芋など”に置き換えてほしいところですが…
食物繊維は整腸作用の他にも有害物質を排出してくれる働きがあります。また、食物の嵩を増やし、満腹感を与えてくれ、食べ過ぎを防いでくれたりもします。
普段の食生活からふんだんに取り入れていきましょう!
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