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水分の役割と重要性~ダイエットで1日4ℓははったりです~

お久しぶりです。先日、梅雨入り宣言がされ、暑くジメジメした日々が続いています。

この時期は暑熱順化できておらず、発汗量が多くなるため脱水を起こしやすい時期になります。

そんな時に必ず行うのが“水分補給”

今回は身体に欠かせない水の役割についてお伝えしていきます。

●概要

人間の身体にはおおよそ50~75%水分が存在します。これは年齢や性差によりますが、胎児ではおおよそ80%、赤ちゃんが75%程度、成人が60%、高齢者になると50%くらいまで減るとされています。

成人の60%の水分のうち約40%が細胞内液、残り20%が細胞外液になります。細胞外液の5%が血漿、15%が組織間液と言われています。

また、筋肉量の75%、脂肪の50%が水分だと言われています。

私たちの身体の構成成分の半分以上が水分でできています。

●体内での水の役割

私たちが普段何気なく飲んでいる水ですが、その働きは非常に多くの重要な機能を担っています。
そんな水の機能と重要性について理解ていきましょう。

●三つの機能

・代謝機能

生物が活動していくうえで欠かせないATPを生成するエネルギー代謝に水素分子が必要となります。さらに身体にグリコーゲンを貯蔵するときにグリコーゲン1gに対して3~4gの水分が必要にもなります。

また、古い細胞の入れ替えを行う新陳代謝においても水は必要になり、体内で起こる化学反応や物理反応全てにおいて水が必要です。

・トランスポート機能

血漿の約90%の成分が水分になり、血液や細胞内外液は全身の組織や細胞に栄養やホルモンをいきわたらせる上で欠かせない存在です。

体内に溜まった毒素を排毒するためにも水は必要になります。

トランスポート機能は血液の循環などによって栄養やホルモンを全身に運んだり、老廃物を体外へ排出する機能のことです。

・温度制御機能

発汗や不感蒸泄によって体温を下げる時に水は必要になります。また、直接飲むことで体温をさげることができます。

このように体温を調整する時にも水は必要になります。


●一日の必要量

成人の一日の必要量は

“生活活動レベルの低い集団では2.3~2.5ℓ/日”
“生活活動レベルの高い集団(日常的に中程度以上の運動習慣がある)では3.3~3.5ℓ/日”程度

と推定されいます。

※日本人の食事摂取基準(2020年版)

ここでは食事に含まれる水分や※代謝水も含みます。

※代謝水とは、栄養素が体内で代謝されるときに発生する水のことです。

糖質(g)×0.56mℓ
脂質(g)×1.07mℓ
たんぱく質(g)×0.41mℓ

食事に含まれる水分や代謝水を除くとおおよそ1.2~1.5ℓくらいの飲み水が必要になります。

上記の推奨はあくまで目安量になり、年齢や体格によって異なります。

年齢別一日の目安水分摂取量(簡易式)

体重(㎏)×年齢別必要水分量(mℓ/㎏/日)=必要水分量(mℓ/日)

30歳未満...40mℓ/㎏/日
30~55歳...35mℓ/㎏/日
56歳以上...30mℓ/㎏/日

●いっぱい飲めばいいと思っていませんか?

ダイエット時に「とにかく水をいっぱい飲んだ方がいいから一日に4ℓは飲むようにしましょう」という情報をよく聞きます。しかし、一般の人がそこまで飲むと低ナトリウム血症を招き危険を伴う可能性があります。

※暑熱環境下で長時間の運動をする場合は除きます。

また、一気に大量の水を摂取してしまうと腎臓でうまく処理ができずに水中毒を引き起こしてしまいます。

水デトックスを誤って解釈してしまい、「多飲症」を引き起こし、水中毒を招いてしまうケースがしばしばあります。

ダイエット中は“日常生活のストレス+トレーニングのストレス+食事管理のストレス”とその習慣に慣れるまではダイエット前に比べ総ストレス量が増えます。

特に女性は月経周期によるストレスも加算されるため、極端な水の摂取には男性以上に注意が必要です。

水デトックスはあくまでも体液循環を良くすること、新陳代謝を良くすることが目的であって水を飲めば瘦せるというわけではないのでそこの解釈を間違えないようにしましょう。


まとめ

水は生命活動の源です。これを機に普段の水分摂取を見直してみてはいかがでしょうか。

次回は「脱水とパフォーマンス」の関係についてお伝えしようと思います。

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