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トレーラーハウスの企画開発 No.03【シャーシの種類と選択】

本記事ではトレーラーハウスの企画開発について解説をしています。第3回目のテーマは【シャーシの種類と選択】です。

 

シャーシによってハウスが決まる?【シャーシの種類と選択】

シャーシはトレーラーハウスを構成する要素の中で、最も重要な部品であるといっても過言ではありません。このシャーシの上部にハウスを接合することでトレーラーハウスが構成されるのですが、その接合方法はいくつかに分類されます。

接合方法はトレーラーハウスのサイズ、準拠する法的基準、等が密接に関係しており、どの接合方法のシャーシを選択するかが完成したトレーラーハウスを使った事業戦略に大きく関わってきます。

以下、代表的な接合方法の種類について解説をしてゆきます。 

 

接合方法の種類

①脱着型(ツイストロック方式)

この方式は車検付きシャーシを使ったトレーラーハウスに適用されています。特徴はコンテナを輸送する際に使用されるツイストロック又は類似するものを使用していることです。多くのトレーラーハウスに採用されている方式かと思います。私の設計したトレーラーハウスもこのタイプです。

ハウスはツイストロックにより脱着できることから、積載物として扱われます。コンテナの輸送と極めて近い方式です。またツイストロックについては市販の部品を展開しているシャーシもあれば、オリジナルのロックを搭載しているシャーシもあります。

積載物であるため、車両ナンバーは1ナンバーになります。ハウスの設計については比較的自由度がありますが、車検対応としての幅・長さ・高さの制限と、シャーシの最大積載荷重と連動した重量制限があります。

②脱着型(ツイストロック以外)

この方式は、①と同じ車検付きシャーシを使ったトレーラーハウスに適用されます。違いはツイストロック以外の納まりで接合することです。

私は設計をしたことがありませんが、住宅建築の工法を活かしたハウスを作成したり、新しい工法でハウスを作る場合には価値があるのではないかと思っています。ただし新規に接合方法を開発をする場合は、内容によっては開発工数が多くかかってしまうかもしれません。

ハウスは積載物であるため、車両ナンバーは1ナンバーとなります。①と同じく車検対応なので、幅・長さ・高さの制限とシャーシの最大積載荷重と連動した重量制限があります。

③一体型

この方式は、シャーシとハウスを完全に固定するタイプです。ハウスとシャーシが一体となった形での設計が必要になります。車検を取得する際にも、ハウスとシャーシが一体となった形での申請となります。車検更新時も一体の状態で申請をする必要があります。

ハウスとシャーシが一体となっていますので車両ナンバーは8ナンバーになります。8ナンバーとなることで、シャーシだけではなくハウスについても自動車としての性能を求められますので、ハウスの使用用途により各種の規定が詳細に定められています。

国土交通省のウエブサイトに記載の自動車検査・登録ガイド「自動車用途等の区分について(依命通達)」が参考になるかと思いますので引用させていただきます。※国土交通省ホームページより引用

車検付きのトレーラーハウスで使用するシャーシは、概ね以上の接合方法に分類されるかと思います。

 

シャーシの選択

シャーシの接合方法を踏まえたうえでシャーシの選択をするのですが、同じ接合方法のシャーシであっても、シャーシ会社様によって仕様及び付加サービスの内容が異なります。それぞれの商品が独自の特徴を有していますので、どの会社様のシャーシを選択するかの検討が必要です。

その際、検討項目として留意していただいた方が良いと思ういくつかの選択基準の案をご説明します(個人的な見解による基準です)。

①最大積載荷重

シャーシ会社様の各商品によってシャーシの最大積載荷重は異なります。もちろん多く積載できた方がハウスを設計する上では有利です。

②サイズバリエーション

20ftコンテナ積載サイズを中心に、いくつかのサイズバリエーションがあります。シャーシ会社様によってサイズバリエーションは様々です。サイズの変更については各社により、ある程度のロットが必要な場合もあれば、1台から変更できる場合もあるようです。

③輸送の対応

シャーシ会社様によっては輸送まで対応されている会社様もあるようです。シャーシの製造、納品、完成したトレーラーハウス輸送までワンストップで対応してもらえるのであれば、開発をスムーズに行うことができます。

④サプライチェーン

シャーシ会社様によりシャーシの供給能力は様々です。自社での販売台数計画や生産拠点との距離などを考慮して、目標とする供給体制に見合うか否かの判断が必要になるかと思います。

 

まとめ

トレーラーハウスの開発においては、シャーシ会社様と如何に優良なパートナーシップを組めるかが重要なポイントとなります。自社の事業計画に最適なシャーシ及びシャーシ会社様をお選びいただければと思います。

次回更新は11月15日(水曜日)AM10:00を予定しています。

 

本記事はトレーラーハウスの企画開発に向けたアウトラインをテーマにしておりトレーラーハウスに係る全ての法律技術要件を解説しているものではありません。トレーラーハウスには多くの法律技術要件が関連しています。開発を行う際はご自身で十分ご確認のうえ開発をお願いします。

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