"時代遅れ?"のPR評価基準、ソート・リーダーシップなど
「時代遅れ」?のPR評価基準
MuckRack's State of PR Measurement調査によると、大多数のPRプロが、メディアに掲載された記事の数に基づいて、効果測定を行っていることがわかったそうです。
ちなみに、私も知りませんでしたが、メディアに掲載された記事数を効果測定に活用するのは、なんと、50年以上前に提起されたもので、これを時代遅れと呼ぶかのか、あるいは王道だと捉えるのかは、盛り上がる議論です。
1968年にノースカロライナ大学のマックスウェル・マコームズ教授とドナルド・ショー教授は、Public Relationsという、当時は新しい分野の影響力を測定するための調査を行いました。
すると、ある市の住民100人を調査した結果、メディア報道には世論を動かし、課題を設定する力があることがわかりました。メディアで取り上げられれば取り上げられるほど、より多くの人々にリーチでき、より大きな影響力を持つことができる。という解釈になりました。
2022年の今でも、私を含め、広報・コミュニケーション担当者は、この記事が増えれば影響力が増えるという、50年以上も前の研究に基づく指標に頼っているのが現実です。
ただ、現場ではその限界はもう長らく言われています。
メディアへの露出は、読者数、エンゲージメント、影響力を意味するものでは必ずしもないということは、担当者であれば一度は悩んだことがあることではないでしょうか。
景気下降でも企業のソート・リーダーシップは上昇
多くの広報担当者は、「ソート・リーダーシップ」をリターンの少ない活動と思っているようです。
しかし、エデルマンとLinkedInの調査によると、うまくいけば、インサイトに基づくブログ記事、ニュースレター、ポッドキャストは、不確実な時代にB2B企業がビジネスを獲得・維持するための安価な方法であることが分かったとしています。経営幹部の50%が、ソート・リーダーシップは購買の意思決定に影響を与えると回答しているそうです。
ただし、魅力的なコンテンツを作成するのは難しく、ソートリーダーシップを発揮している企業でさえ、その品質には満足していないようす。自分の組織のコンテンツが高品質だと思う人はわずか33%で、C-suiteエグゼクティブでは29%に減少。
結論は、リーダーは数多くのプラットフォームで考えを共有することができるが、それが聴衆にとって価値がどうかは別の話。コミュニケーションにインパクトを与えるには、明確で、データに基づいた、独自の視点を提供する必要がある。