思っていたより眠い程に前半だるい、本当に本気でだるい。演技の酷い人も居るし、なによりボソボソして会話が聞き取れない。
溜まりまくるフラストレーションを払拭してくれるのが真島五郎を演じる青木崇高さんです。この狂気は正直岸谷五朗さんを超える人は居ないと思っていたのですが、超えてきましたね。ずっと真島のモノマネしてるのではなく、狂気の演技の中に真島がちょいちょい見え隠れする感じが最高でした。
神室町の再現CGがゲームより質感が悪くおもちゃっぽく見えましたが、まぁ許容範囲でした。
アクションは演者さんは頑張っているけれど、映し方が細切れなので誤魔化しに見えるのが勿体なかった。個人的にはゲームの演出を少し出して、アホかと思う程の大げさな打撃表現とかしても良かったのにと思ってしまう。真面目に真面目に作り過ぎたかな?と言う印象は受けました。
そもそも「龍が如く」を実写化する時点で大きすぎるプレッシャーもあっただろうと思うので、当たり障りのない感じで作りましたと言う感じにも受け取れた。物語もオリジナルが強いので、ゲームをずっとやって来た人間としては、シリーズの思い出を全部捨てて「これはこれ」として観る必要がある。切り返しが出来れば極道の世界に足を踏み入れ、のし上がっていく青年の生き様映画として楽しめるとは思います。
つまり『龍が如く』ではないです。