見出し画像

私的2024夏アニメ3選

もはや季節行事となりつつあり。

10月になったということは、秋アニメがスタートするということであり、季節の移ろいを感じる。
上場企業の決算発表よろしく、やはり3ヶ月に一度は進捗?を確認しておきたい。第3四半期といったところか。(私自身が1-12月カレンダーで生きているため。)

今年も安定の猛暑に見舞われた、7-9月放送アニメを振り返ろう。

①『ラーメン赤猫』

きーみーにーすすめるよ、あーかーねーこー♪
のOP主題歌『赤猫』(水曜日のカンパネルラ)に胸を鷲掴まれ、観始めたコチラが夏期の私的ナンバーワン。
ネコが営む人気ラーメン屋『赤猫』で、人間の女性·タマコちゃんがアルバイトとして働き始める、という物語。店長もネコ、盛り付け担当もネコ、経営者もホールスタッフもネコ、製麺担当はトラ、という超設定なのだが、すんなり話に入っていける。
店長は文蔵(ぶんぞう)さんで、製麺トラはクリシュナちゃんて、どんな世界観やねん。

ただのネコ可愛いアニメに留まらず、飲食業の苦労や流儀、働く人(ネコ)同士の気遣いやリレーションシップ、現代のSNS問題…などなど細かに描かれていて見ごたえがある。
どんな気分のときでも観て楽しい、という点は昨春の爽やか作品『スキップとローファー』と共通する。

ネコ好き·アニメ好きでなくとも、多くの人が楽しめるハイクオリティ作品だった。「そんなにィ??」と思われる方は先ず、美味そうで可愛くてあたたかくて元気の出るオープニング(1分30秒)だけでも観ていただきたい。

ダレ~~二デモアルッタイセツナバショッ♬
ネコータチガッキリモリスルミセッ('ω')ノ

視聴後、猛烈にラーメンを食べたくなるところだけが減点ポイントか。



②『逃げ上手の若君』

ショタかぁ
ショタは別に好きじゃねんだよなぁ…。とぼんやり観始めた『逃げ若』は、意外にも面白かった。
ギャグ要素の強いポップな印象を受けるし、実際にそれも作品の魅力の1つなのだが、ストーリーは至ってシリアス。
忠臣と見込んだ足利尊氏に裏切られ一族皆殺し・鎌倉幕府滅亡に追い込まれた北条家の生き残り・北条時行(若君)の物語。

動乱の描写はコミカルながらも血なまぐさく、改めて年端もいかない少年が背負った過酷すぎる運命に驚かされる。
日本史の授業であれば室町幕府を開いた征夷大将軍としての足利尊氏はヒーロー的に想起されることが多いので、ガチもんの悪い奴(しかもカリスマ・サイコパス)として登場するのは新鮮だった。

何事も「立ち向かうこと」がヒロイックで是とされる時代において、「逃げるが勝ち」の道を選ぶ逃げ得ヒーローの成り行きを見守りたい。
とはいえ史実において時行の非業の死は決定事項なので、創作物としての『逃げ若』がどうオチをつけるのか、もとても気になる。



③『推しの子』2期

2023春アニメの覇権であった『推しの子』第2期。
昨年の人気に押されて観た方も多いと思う。
私に本作を紹介してくれた還暦超えのアニオタM氏は、2期スタート前に映画館まで1期を観に行くガチ勢振り。

引き続き2期も、主人公:星野アクアが自身の母・星野アイ(伝説のアイドル)の死の真相に迫るため芸能界を奔走する、というメインストーリーに沿って進む。
今回はメインよりもサイドストーリーが充実していて、人気漫画の2.5次元舞台化に伴う原作者 VS 制作サイド問題や、若手俳優の演技合戦が見どころ。
個人的には漫画家アビ子先生の暴れっぷりや、大根役者メルト君の成長に胸を打たれた。

十分に面白かったが正直に言うと1期を越えられていない、という感じ。
キラメキと毒々しさのコントラストが眩い1期と比べると、「もっと揺さぶってほしかった!」というのが本音だ。
第3期はよりドロドロ展開になりそうなので、そちらに期待。


そろそろ「胸の裡を引っかかれる」ようなの所望。

自身のアニメnoteを読み返すと全シーズン十分に楽しんでいるのだが、あくまで娯楽の範囲内、という感じである。
観ていて胸が苦しくなるような美しさ、尊さ、というフィルタにかけると『呪術廻戦 懐玉・玉折編』『ツルネ』『映画ルックバック』などに限定される。

一生センチメンタルで生きている身だが、秋はより世界全体がセンチ寄りになる季節ゆえ、そろそろ胸の裡を引っかかれるような作品と巡り合うことを期待している。

現状下記3作品はチェック予定
おすすめがあったら教えてくださいまし。
『ブルーロック2期』
・『ダンダダン』
・『チ。ー地球の運動についてー』


さて今年もあと3か月、
引き続きよろしくお願いします。
(なぜここで挨拶をする。)


【作品情報】
・ラーメン赤猫
原作:アンギャマン(集英社、少年ジャンプ+)
アニメーション制作:

・逃げ上手の若君
原作:松井優征(集英社、週刊少年ジャンプ)
アニメーション制作:CloverWorks

・推しの子
原作:赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社、週刊ヤングジャンプ)
アニメーション制作:動画工房

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集