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福島へ帰ります

 「なぜ、孫の手トラベルのFoodCampを推すか?」シリーズ16回目。いよいよ福島へ完全Uターンするときがやってきました。踏ん切りをどうつけたのか?そして福島での暮らしはどうか?私の第3ステージが始まります。

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もう、そろそろいいんじゃない?

 2013年4月、いよいよ福島へ帰ることになりました。結婚を期に一度は福島に戻ったものの、間も無く週末婚になり、やがて別居婚になり、通算10年近く主人と離れて暮らしていました。子どもがいなかったのでそんな暮らしを続けられたともいえますし、主人の理解あってのことともいわれます。

 では、なぜそんなに帰らなかった人が、今更になって福島へ戻ることになったのか。それは主人の一言でした。

「もう、そうろそろいいんじゃない?」

 たまに主人は出張がてら、横浜の私の住まいにやって来ました。普通に食事したり、買い物に行ったりし、週末を過ごし、また福島へ帰っていく主人を見送る日々が続いていました。時折、部屋に戻ると小さなメモが置いてあり、そこには私を責めるどころか、自分の至らなさやちょっとした家族(主人は実家へ戻り、母親と弟と3人で住んでいました)の近況が書かれてありました。

 そんな彼が、ある時、もうそろそろいいんじゃないかと。私だって、この先ずっとこの暮らしを続けていくつもりはなかったし、もしそうしたいのであれば、彼との結婚を解消しなければならないと思っていました。仕事は確かに楽しかったし、好きでした。でも、それは、彼を手放す理由にはなりませんでした。

 この時を逃したら、私は帰るきっかけをなくしてしまう、今帰らなかったら、彼との関係も終わる。明白でした。

 正直、横浜での暮らしにまだ未練はありましたが、「4月に帰ります」と返事をしました。

現れたキャリアターゲット

 当時勤めていた会社の社長は、実は福島市の出身で、私の家庭の状況も、私の性格もよく理解してくれていました。ですから、私が福島に戻るのは自然なことだし、東京と郡山は新幹線で1時間20分、出張と在宅ワークで仕事は続けられるようにしてくれました。

 さらに、次の出来事が福島行きを決めた私を、後押ししてくれました。遡ること今から約10年前、あるイベントにゲスト出演していた女性との出会いです。彼女はソーシャルメディア関連の第一人者で、クレバーでビジネスライクなその物腰は、私にとって、憧れの存在でした。実は彼女も、福島市出身。それ以降、さりげなく彼女のSNSをチェックしていました。イベントの時は名刺交換をしたのみで、私のことは覚えているはずもありません。その彼女が奇遇にも時を同じくして福島へ帰っていたのです。これは少し意外でした。きっとバリバリ都会で活躍していく人だろうと思っていましたので、これからどうするのかすごく気になりました。

 そして、いつかこの人と仕事をしたいと思うようになっていました。このことは、福島での生活に、もう一つ希望を持てせてくれた出来事でした。

全部やりきって、福島へ

 横浜の住まいを再び引き払い、完全Uターンする日がやってきました。やり残したことがないよう、福島に戻ると決めた半年前から、やりたいことをやり、会いたい人には会ってきました。引っ越し業者へ荷物を預け、不動産会社へ鍵を返し、そこから数日旅に出ました。いつも心から私を支えてくれたKさんに会いにまずは沖縄へ。これまでの話、これからの話、胸の内を聞いてもらい、またその一部は、Kさんがパーソナリティを務める沖縄のコミュニティラジオ・FM21の「プロジェクトI」という番組でも語らせていただきました。

 そして、その足で、京都にある美山荘へ。

 この美山荘にはちょっとしたエピソードがあります。私が2つの目の会社に移る頃、その合間の休暇を利用して、フランスへ料理留学をしようとしていました。フランスのリッツ・エスコフィエのディプロマコースを受けようとしていたのです。2週間の短いカリキュラムだったので、ショートステイでも可能でした。当然ですが、授業は、フランス語と英語。言語に自信がなかった私は、斡旋してくれたエージェンシーに話をしてはみたものの、結局、リッツ・エスコフィエを諦め、ホームスティしながら無難に語学スクールへ通うことになりました。そんな自分にモヤモヤしていると、当時、ある料理人のブログを見つけ、その方にメールしてみました。すると、それなら京都の「美山荘」に行くとよいと。しかし、20代の私にはおいそれと行けるお値段ではなく、ずっと行けずじまいだったのです。

 そんな、こんなで、これまでのやり残しを一掃するようにして、やっと福島へ戻ってきました。

 普段はシャイな主人ですが、少しはにかんで、嬉しそうでした。

 こうして再び、同居生活が始まりました。今回は、もう行くところはありません。私の生活のベースはようやく福島になりました。そして、FoodCampに出会うのです。

(つづく)

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カウントダウンはじまりますねー。もう、ホントに今週で決まる!

これからライブ配信に行ってきます。こちらも見てね。

■孫の手トラベル クラウドファンディング プロジェクト

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