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Kの向くままにおススメ映画『審判』ネタバレあらすじ感想日記

こんにちは。怠惰の罪のKです。今回は『審判』。一言で表すと「不条理と秋波の映画」です。



こんな人におススメ 

法廷サスペンスが好きな人
不条理サスペンスが好きな人
夢の世界が好きな人、、悪夢だが


要注意点まとめ 

▲白黒なので無理な人は無理かも。ただし、黒(影)の使い方が芸術的で素晴らしく、カラーでは出せない独特の雰囲気がありますよ。


こんな映画です 

原作はフランツ カフカの同名小説。
Kはある日突然逮捕され、罪状も知らされないまま有罪となり処刑される。
(因みに、本作の主人公はKですが、コレを紹介してる私もKですので分かり難くてスミマセン。あ、カフカもKですね…)


もう少し詳しく 

法の門に番人が立っていた。

男 :「中に入れてほしいのですが。」
番人 :「今は入れない。例え入ったとしても奥にも門があり、番人も次第に強くなる。」

男は仕方なく門の傍に座って何年も待ち続け、中に入ろうと色々な手段を講じたが全て無駄だった。年老いた男は死の間際、初めて番人に質問をした。

男 :「皆が法を求めているのに、私がここに来て以来、誰も訪ねて来ないのは何故ですか。」
番人 :「ここには誰も来ない。何故なら、この門はお前の為だけにあったのだ。

男は死に、番人は門を閉めた。

上記の寓話みたいなのが冒頭の数分で語られ、それを2時間弱で体験できるのが本作品です。


観た後はこんな気分になりました 

結構なめまぐるしい展開で、理解し難い人も多いかもしれません。でも、下記の3つの要素が混ざったお話と考えれば割と解り易いはずです。他のメッセージもありそうですが、大事なのはこの3つだと思いました。Kが4回観て出した結論なので、これから観る人は参考にしてくださいね。

社会の不条理 :権力や金が物を言う社会のシステム。門は開かれているように見えるが、入れない若しくは入っても何も解決しない。労働者は損をし、特定の人物や団体が利益を受ける仕組みになっている。
宗教的解釈 :人は自らの罪を自覚できない若しくは自覚しても自分自身を罰する事はしない。判事や弁護士も同じ事。でも本作はKの門のお話なのです。
法の問題点 :判事や弁護士であっても派閥や利害関係、恋愛関係、贈収賄や個人的感情、そういったものに少しは左右されるはず。人間は人間を公正に裁く事ができるのか。

不可解の連続、不条理の嵐!
ついでに秋波の嵐!
も付け加えておきます。それに関してはカフカの女性関係が反映されているという見解も。相当にモテたか、辛酸を嘗めさせられたかのどちらかでしょう。


心に残ったセリフ 

レニ :「恋人はいる?いるでしょ?束縛されるタイプね。彼女の体に肉体的な欠陥は?必ずあるわ。深い仲なら分るはずよ、探してごらんなさい。私の体にはあるわ、見せてあげる。」

普通に観ると単にKに秋波を送っている、と言うか誘惑している場面、なのだが、、それだけではなさそうです。《肉体的な欠陥》とは《罪》のメタファーでしょう。自身の罪を自覚できるとは流石、曲者弁護士のメイドです。Kの罪も見抜いたんでしょうね。


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