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Kの向くままにおススメ映画『PERFECT DAYS』ネタバレあらすじ感想日記

こんにちは。単純な毎日の繰り返しのKです。今回は『PERFECT DAYS』。一言で表すと「木漏れ日の映画」です。



こんな人におススメ 

日常の些細な事に幸せを感じたい人
人生何とかなるって思いたい人
家族でも観れます


要注意点まとめ 

▲爆発とか派手な演出が好きな人には非推奨


こんな映画です 

平山は東京の公衆トイレの清掃員。人目には何もない単純な毎日の繰り返しに見えるが、、朝の鳥のさえずりや心地良い木々のさざめき、木漏れ日などに幸せを感じている様子。
そういう日常の些細な事が大事だよ、ていう映画?、、表面上はそう受け取るのも正しいと思うけど、、。


もう少し詳しく 

本作に出てくる人物は全員なにかしらの問題を抱えています。
平山の同僚の青年は恋愛が上手くいかない。その恋愛対象であるガールズバーの女の子も何か分からんけど人生辛そう。平山の姪は家出をし、母親(平山の妹)が迎えに来る。この時、平山自身も家族との確執が示唆される。
……それのどこがPERFECTなDAYSなの?て思うでしょ。でも、悩みのない人間なんて、悲しみや後悔のない人生なんて不完全。そういう意味では平山の人生はPERFECTなんです。


観た後はこんな気分になりました 

序盤では仙人のような悟り系人物として映る平山ですが、、徐々に周りと同じように人生の悩みを抱える普通の人間だという事が解ってきます。
ラストがその最たるシーン。流石、役者!流石、役所!
口元だけ見ると笑ってるけど、、目は泣いてる。日々の不満や辛い過去、後悔とか色々あるけど嬉しい事や幸せとか人生の満足感も同じくらいあるよね、だから生きてる、ていう。みんなそうでしょ?

それから視点を変えると、Kは平山のようにいわゆるブルーカラーな人たちへの感謝の映画だとも感じました。しかし、単純労働者・低廉労働者の美化って言う人もいるみたいですが、、Kが思うに美化ではなく、実際に尊いのですよ。
監督もこう言っています。

ヴェンダース監督 :「日本滞在時に接した丁寧なサービスや公共の場所の清潔さに感銘を受け、日本人の特徴と考える《職人意識》《責任感》を体現する存在として主人公を位置づけた。」

確かにトイレ掃除って単純で低廉な労働かもしれないけど、そういった貢献度の割には社会的に顧みられないお仕事ってたくさんあります。
一方ホワイトな人たち、大きなお金や国や世界を動かすお仕事の人、彼らは鳥のさえずりや木々のさざめき、トイレ清掃などの小さな事に目を向けたり感謝とかって、あまりしなくないですか?もっと大きな事(社会情勢や金融など)に気を回す必要があるからでしょう。(Kの人間観察上)
けど、鳥がさえずらなくなったら世界の終わりですから。そしてトイレが汚れていると嫌な気分になるから。そういうなくなって初めて気付くような日常の大切な事をよく知ってる平山のような人の方がKは人間としてより興味を惹かれます。


心に残ったセリフ 

「”KOMOREBI”
木々の葉が風に揺れた時に生まれる光と影の揺らぎを日本ではこう呼ぶ。
それはその瞬間、ただ一度だけのもの。」

だから同じ一日なんて二度とないのです。《一期一会》ってね、日本人は元来そういう機微や陰影に敏感なのかもしれません。
人生の良い事も良くない事も、木漏れ日のように悪戯な風が何の気なしに運んでくるのでしょう。生命力と諦観に満ちた映画です。


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