Killer Guitars KG-Pirates mk-II
50歳半ばにして初めて変形ギターを買った。ストラトフリークなのに。自分が意外だった。30数年ぶりのハンバッカーとロック式トレモロアーム。
一番最初に触れたエレキは友人に借りたTokaiのストラトタイプ。ミラーピックガードが印象的だった。初めて手に入れたギターはAria Pro IIのストラトタイプ。この頃はエディ・ヴァン・ヘイレンやLAメタルの影響でストラトタイプにハンバッカー&ロック式アームを載せるのが流行っていた。分厚い音と派手なアーミングに憧れた。
20歳になってIbanezの540Rを手に入れた。ピックアップセレクターが独立したスイッチで初期型だった。憧れのハンバッカーだったのにしっくりこない。当時流行っていたセイモアダンカンのSH-4、いわゆるジェフ・ベックモデルに換装。
憧れのロック式アームもしっくりこない。大胆なアーミングは出来たし、チューニングが狂わないのは嬉しかったが、ギターの音の成分に、アーム自体の音が多くを占め、その音が好みでなかったのだろう。ボディはバスウッドで、塗装が厚かったことも要因だろうか。
なんてことだ!ストラトのシングルコイルとシンクロナイズドトレモロに体が慣れてしまったのだろう。Yngwieに傾倒していったこともあるだろうか。このIbanezは、結局数年後に手放してしまった。そこから30年はJapan & USA Fenderストラトキャスターの2本。
2020年にLOUDNESSのカバーバンドを始めてから、Fender Japanのピックアップをセイモアダンカンのシングルコイルサイズのハンバッカー、JB Jrに換装して弾いていたが、もう一つしっくりきていなかった。
バンドメンバーから冗談半分にランダムスターを買えだの言われて、当初は受け流していたが、Killer guitarsが気になり、Pirates IIの中古を探した。最初はIIじゃなくても、と思っていたがIIはトレモロアームをザグってマウントしてあり、ボディと弦の距離が狭め。ストラトに慣れている私としてはこの距離は重要。
しばらくデジマートを中心に検索していた。赤のPirates MKIIを見つけてすぐメールした。重さとフレットがどうかと思ったが、3.7kgぐらいということで安心。比較的軽めではないだろうか。年齢のせいもあり、重いのは長時間弾いているとシンドイ。フレットは7割程度残っているということだった。早速注文。39,800円プラス送料。財布に優しい。
中々届かない(と言っても一週間)と思ったら、ナビに家の住所が出なかったということで、持ち帰って運送屋の営業所留めになっていた。電話も書かれてなかったらしく、連絡がなかったのは残念。仕事帰りに営業所に寄った。テンション上がっている自分が面白かった。
自宅に帰って弾きまくる。嬉しかったのはネックが細身で自分好みだったこと。メインのストラトと近い。サテンフィニッシュもIbanez以来で懐かしい。汗をかいてもサラサラはありがたい。
フレットは7割残っているってことだったけど、2弦12や15フレット等、Eマイナーペンタトニックポジションが極端に削れている。これは事前に知っておきたかった。特に2弦15フレットはエグい。溝が出来てる。フレット擦り合わせか、リフレットか…。
弾いている内に、チョーキングやビブラートがやりにくく感じた。指の力が弱いのに加えてスキャロップに慣れていることが大きい。お世話になっている楽器店(楽器堂、高知県)にスキャロップかリフレットの相談。貼りメイプルで深くは削れないだろう。ロック式のアームなのでネックへの負担も大きい。削らない方がいいのか、リフレットか。
ジャンボフレットだとロックナットをリペアの場合もあると聞いた。実際の作業はリペアショップ(RED HOUSE、 Kelly SIMONZさんのオリジナルギターでも有名)に出すということで、ギターを送ってから現物を見て相談ということになった。お盆を挟んでのメールのやり取りだったらしく、すぐに返事を貰えなかった(と言っても5日程度)。
予算も考えて、最終的にハーフスキャロップ・塗装・フレット擦り合わせとなった。実際の作業は10日足らずだったのたが、1か月ぐらいに感じた(笑)。それだけ心待ちにしていたってことか。
電話が来て週末に取りに行くと言ったが、そわそわしてきたので(笑)、仕事を早々に終わらせ、結局その日のうちに楽器店へ。アームの効きが悪いことを伝えていたが、ボディに埋め込まれているアームのアンカーとアーム自体が干渉していて、削っていますとのこと。そんなんあるんや。試奏はマーシャルでいきなりの歪みから(笑)。店員さん、わかってらっしゃる。
Killer Guitarsオリジナルハンバッカーはザクザクと心地よい歪みを聞かせてくれる。ESPのLH-200っぽいのかな。ハンバッカーのクリーントーンも確認したけど、出力は高めなのでアンプやエフェクターの設定を気をつけないと歪んでしまうかな。
ネット上ではLOUDNESS/高崎晃さんの、ガチのファンはPrimeやランダムスターを複数手に入れている方もいらっしゃるが、私にとっては廉価版のPirates MKIIでも十分すぎるクオリティだ。コロナ禍が一段落したら、ライブで使用したい。
#KillerGuitars #高崎晃 #LOUDNESS #RedHouse #楽器堂