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【絵本感想】『 みずいろのマフラー 』




「 友だちと呼ぶには、ぼくらは何か足りていなかったのかもしれない 」




👑切ない絵本👑

作:くすのき しげのり
絵:松成 真理子
出版社:童心社



《 読書感想 》


転校してきたヨースケは、運動や勉強が苦手な男の子です。クラスメートのヤンチシンと仲良くなりますが、彼らにランドセルを持たされたり、からかわれたりすることもありました。ヨースケにとってそれは少し辛いことでしたが、一人でいるよりも友達と一緒にいられることが嬉しく、二人に合わせて過ごしていました。


ある日、そんな様子を偶然見かけたヨースケのお母さんは、ヨースケが嫌がっているのではないかと心配し、ヤンチとシンを叱ります。その日から、ヤンチとシンはヨースケに距離を置くようになり、ヨースケも少し寂しそうに一人で過ごす時間が増えていきました。


年が明け、ヤンチとシンのもとにヨースケから「誕生会に来てほしい」という年賀状が届きました。二人は「行くからね!」と返事を出し、誕生会を楽しみにしていたのですが…誕生会が近づく頃、ヨースケはなぜか学校に来なくなってしまいます。

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このお話を読み、最初は「いじめ」がテーマの本かと思っていましたが、読み進めるうちに親子愛友情が深く描かれていることに気づきました。ヨースケのお母さんが三人のためにおそろいのマフラーを編んでいたことを知ったとき、その優しさに心が温まりました。お母さんは、ヨースケが少し孤独な気持ちを抱えていることを感じながらも、彼が友達と楽しく過ごせることを願っていたのだと思います。


ヨースケの母は、彼が多少つらい思いをしても、それを乗り越えて友情を築く力を信じていたのでしょう。三人分のマフラーは、親として見守りながらも子どもたちを信じる姿勢を象徴しています。このマフラーを通して、ヨースケのお母さんが彼らに込めた思いが、友情や絆の大切さを私たちに教えてくれているようです。


この物語を通して、家族や友達との絆がいかに大切か、そしてそれがどんなに温かい支えになるかを学びました。多くの人に、特に親子で一緒に読んでもらいたいと思いました。



この物語を通して、ヨースケのお母さんの「寄り添う」優しさ、三人の絆を結びつけていく様子、そして切ない別れが心に深く響きました。

子どもが友達との関係に悩む時、親としてどんな風に見守り、支えていけるかを考えさせられますね。

そっと寄り添い、温かい気持ちで信じてあげることが、子どもたちの成長にとってどれだけ力強い支えになるのかを感じます。



最後のページ。
2人が首に巻いていたのは、ヨースケとおそろいの、あのマフラー。
おかあさんの思いが溢れてとても切ないです。
ぜひ皆さんも、親子で読んでみてくださいね。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



■ ネットでの感想



<親子愛が溢れる絵本の感想文>



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