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【絵本感想】『あした花になる』



「 恋した花に近づきたくて…。乱暴なカマキリが選んだ切ない道 




👑切ない絵本👑

作・絵:いもと ようこ
出版社:岩崎書店



👀 読書感想 👀


『あした花になる』の主人公は、力強くて乱暴なカマキリのマンティスです。

彼は、自分の鋭いカマで獲物を次々と捕らえるのが得意で、仲間からもその力を認められています。

しかし、ある日、美しい花と出会ったことがきっかけで、彼の心に大きな変化が訪れます。

自分の姿に疑問を持つようになり、その花に似合う自分になりたいと強く願うようになるのです。

マンティスがどのように変わっていくのか、そしてその思いの行方は、物語を通じて描かれています。


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この絵本を読んで、私は心が温かくなると同時に、自分も成長したいという気持ちが強くなりました。

マンティスが美しい花に出会ったことで、自分を変えたいと思う姿は、私たちが日常で抱える「もっとこうなりたい」という気持ちとよく似ていると思います。

私も、例えば学校で友達との関係や勉強において「もっと優しくなりたい」「もっと頑張りたい」と思うことがあります。

マンティスが変わりたいという強い思いを抱き続ける姿を見て、自分も理想に向かって努力し続けたいと思いました。



特に感動したのは、マンティスが自分の姿に対する疑問を持つ場面です。

最初は自分のカマを誇りにしていたのに、美しいものを目の当たりにして自分を見つめ直す姿がとても印象的でした。

これは、私たちが新しい価値観や目標に触れたときに、今までの自分と比べてどうあるべきかを考える瞬間と似ています。

そうした変化の瞬間が、この絵本には美しく描かれていて、とても共感しました。



また、この物語は単に「変わりたい」というテーマを描いているだけでなく、祈りや努力の重要性も感じさせます。

マンティスはただ願うだけでなく、長い時間をかけて自分を変えようとし続けます。

この姿は、私に「一度決めたことを諦めずに続けることの大切さ」を教えてくれました。

例えば、私は部活で思うように成果が出ないときに、つい諦めそうになることがあります。

でも、マンティスのように少しずつでも自分を変えるために努力を続けることが重要だと感じました。



さらに、絵本を通じて自然の不思議さや美しさを改めて感じました。

絵本の後書きに出てくる「花カマキリ」の話は、実際に存在するカマキリがランの花にそっくりな姿をしているという驚きとともに、自然界の進化のすごさを教えてくれました。

虫たちが自分を守るために時間をかけて進化していく姿は、単なる生き残りのためだけでなく、それぞれの環境に適応していく素晴らしい力だと思います。

私も自然や生き物についてもっと学びたくなりました。



最後に、絵本のビジュアル面についても触れておきたいです。

この絵本の絵はとても美しく、特にマンティスが花に出会う場面は鮮やかな色彩が印象的でした。

花とマンティスが向かい合うシーンは、まるで私もその場にいるかのような感覚を与えてくれました。

絵本全体を通して、色使いやキャラクターの表情が豊かで、物語の雰囲気をさらに引き立てています。



この絵本を読んで、私は自分も変わりたい部分についてもっと深く考え、目標に向かって努力を続けることの大切さを改めて感じました。

マンティスのように、自分の持っているものに自信を持ちつつ、新しい価値観や成長を恐れずに受け入れていくことで、より自分らしい成長ができるのではないかと思います。


『あした花になる』は、とても切なくて美しいお話でした。

マンティスが美しい花に憧れて、長い時間をかけて自分を変えたいと願う姿が、まるで誰かを見守るような気持ちにさせられます。

子どもが成長していく様子にも似ていて、その一途な想いに、親として胸がぎゅっとなる瞬間が何度もありました。

彼の願いが最後に叶うとき、喜びと同時に、どこか切ない気持ちが心に残る、そんな静かで深い余韻が感じられる絵本です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



■ SNSでの感想



蘭の花に恋したカマキリは周囲にどんなに笑われても花になりたいと祈り続けました。そしてある朝、カマキリは願いがかなって…。

岩崎書店HPより引用

付録:その他のおすすめ感想文



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