人生を変えたもの②親との絶縁&元夫
人生を変えたものの二つ目は、親との絶縁&元夫。
元夫が不倫をしたことによって、私は離婚を選択した。不倫の過程もなかなかひどかったのだけど、別の記事にちょこっと書いたので割愛。
私の親はなかなかな毒親で、社会人になってからは、一人暮らしの私をあの手この手で実家に連れ戻そうとした。
ある時は、アポなしで家にくる。ある時は、着信50件。ある時は、会社に電話。多すぎる着信に耐えかねてときどき電話に出ると「お前は借金をしてる!」とか「さっさと仕事を辞めろ!」と、よくわからないことを何時間も話し続けた。そして最後には「あなたのためを思って」と締めくくる。泣き落とす。
といってもこれらはまだまだマシな方で、幼少期から社会人になるまでここに書ききれないひどいことが色々あった。今でもすぐに思い出せるのは、中学生くらいの時に「あなたは養子に行けばいい」と言われたことだ。きっと、母は覚えてないけど。
そんなわけで、当時同棲していた元夫(当時はまだ彼氏)との結婚が現実味を帯びて来ると、同棲している彼にも被害が及ぶ可能性を無視できなくなり、「どうにかしなければ」と本気で考えるようになった。そして、結婚を機に実家と縁を切ることにした。
もちろん、その決断を簡単にしたわけではない。何度も何度も対話しようとした。怒りをぶつけたり、寄り添ってみたり、説得したり。でも、無理だった。1ミリも伝わらなかった。着信拒否をした私の元には、手紙とお守りが何度も届いた。簡単に処分できないお守りは、「自分たち家族を忘れさせない」っていう呪いにしか思えなかった。
日本では、親と完全に縁を切ることはできない。できるのは、今住んでいる場所を隠すことだけ。DVやストーカー被害に遭っている人が加害者から逃げるための制度と同じもので、"支援措置"という。この措置もいろいろと煩雑で、簡単にいうと【警察署または(女性)支援センターで相談→被害が認められると書類を発行してもらえる→書類を持って役所で手続き】という流れになっている。
上に書いた通り、支援措置は基本的にDVやストーカーを受けている方を対象としているので、相談する自治体・担当者によっては「毒親から逃げる?でも今現在あなたは成人してますよね?DVでも児童虐待でもないですよね?じゃあ認められません」と、却下される場合もあるらしい。私はめでたく(?)被害認定された。いつかこの過程も書きたい。
結婚する時に元夫の親にも、「私の親は並外れてやばいので縁を切った」と伝えたけど、「親なんだから分かり合える、親は悪くない、可哀想、神様は見てる(?)」とかよくわからないことを言って、私の話を聞こうとはしなかった。
でも、そうだね、元義母さん。あなたが不倫してできた息子が満を持して不倫したのも、助けを求めたのに私を助けてくれなかったことも、きっと神様は全部見てるね。自分がやってきたことを正当化して開き直って、その結果たくさんの人を苦しめた。一家揃ってやりたい放題やってきて、最後は神頼み。さすがとしか言いようがない。今思うと、元義母も元夫も思考回路がよく似てた。
とまあ、そんな山あり谷ありの経緯で入籍したもんだから、私はそれなりの覚悟を持っていた。2人でガンバッテ生きていくぞ!と。なのに、入籍早々夫は不倫。もう、まじで世界の終わりかと思った。
でも、元夫と結婚しなければ親と縁を切る決断をできなかったと思うし、元夫と離婚しなければ自分が本当はどうありたいのかに向き合うことはたぶんなかった。そういう意味で、元夫の存在は私の人生を変えたと思う。
とはいえ、あの辛い日々は私にとって必要なことだった、なんて思えるハズもないし、思う必要もない。それをプラスに昇華できたのは私の手柄であって、彼らの行いを肯定する理由にはならない。例えば、殴られた人に対して、「殴られてよかったね!殴られることも必要だったね!」とは誰も言わないでしょ?それと同じこと。
起きた事実は変えられないけど、捉え方は何通りもあるし、そこから何かに気づくことだってできる。見る角度をほんのちょっと変えただけで、未来はきっと良くなる。
見たくない現実に向き合うことは、すごく辛い。胆力がいる。いつそれに向き合うのかも、向き合い方も、人によって違う。アプローチも違う。でも、その向こうには軽やかでとっても楽しい毎日が待ってる。よ!
というわけで、いろんな意味で人生を変えたものの二つ目は、元夫でした。