高校女子バレーのピリオダイゼーション
高校女子バレーチームのトレーナーを務めることになり、選手たちが年間を通じてベストを尽くせるようピリオダイゼーションの計画を立てています。
ピリオダイゼーションを作成していく過程を掲載していきます。
このプロセスはバレーボールに限らず、多様なスポーツに応用できると思うので参考にしてください。
大枠の設定
計画の骨組みとしては、
年間の重要な大会を特定し、
監督・コーチとともに選手たちのパフォーマンスのピークをどこに設定するかを決めます。
その後、メンテナンス期への移行時期を始めとし、パワー、筋力、筋肥大への移行期間を逆算して定めます。
メンテナンスからピーキングまでの考え方
ピークキングをどのように設定し、維持するかは、特に戦略的に重要です。
ピークは約7〜14日間と短期間しか持続しないと言われているため、テーパリングのタイミングを適切に計画する必要があります。
特に、女子選手では筋力の低下が起こりやすい傾向があるため、テーパリング期間を調整して適切に対応することが重要です。
現段階では、中国高等学校バレーボール選手権大会の県予選の後半(5月13日の週)から広島県高等学校総合体育大会(兼インターハイ予選)の前半に向けてピークを持っていけるように設定しています。
一つ目の大会(中国高等学校バレーボール選手権大会)が終わると、すぐに広島県高等学校総合体育大会が始まり、6月10日の週まで大会が続くため、ガイドライン通りのテーパリングを行うと、広島県高等学校総合体育大会の2週目からはパフォーマンスの低下が出てくる恐れがあります。
ここでいうパフォーマンスの低下は、トレーニングボリュームを落としたことによる筋力やパワーの低下、もちろん疲労の蓄積もパフォーマンス低下の要因につながります。
対策としては、テーパリングで推奨されているfast exponential taperではなく。(例:1週間目にトレーニングボリューム50〜60%減し、テーパリング2週間目にさらに10~20%減少させる)
Linear Tapeを使用していきます。これはトレーニングボリュームをトレーニング毎または週ごとに10〜20%と徐々に減少させていく方法で、またテーパリング期間を長くし徐々にボリュームを減少させていき疲労を取り除いていきます。
パワー移行期・最大筋力期・筋肥大期それぞれ何週間必要かを決める。
パワー移行期:4週間
最大筋力期:4週間
筋肥大期:8週間
最大筋力からパワーへの移行は最低4週間必要と言われており
最大筋力への適応も同様に4週間必要と言われている。
ただ最大筋力とパワー期は重複している期間が1〜2週間あるので、それぞれ4週間ずつと区切る必要もない場合もあるかと思います。
この移行については別のブログにて紹介してあります。
内容が有料部分ですのでイメージしやすいように図を添付しておきます。
全体的なチームの印象として筋力不足が挙げられるので、まずは土台作りとしてフォーム作りを含む筋肥大期を最大週確保することを第一優先事項にしました。
なので8週間の筋肥大期を設定。
そこから最大筋力期1ヶ月+パワー移行期1ヶ月
体の使い方の習得も並行して行いたいので以下のトレーニングも並行して行なっています。
基礎トレーニング案
・ムーブメントトレーニング:パワーポジションの習得+ジャブ(抜重)ステップ
・ジャンプワーク
・メディシンボールスロー
ただここにおいての、ジャンプワーク、メディシンボールスローにおいてはパワー向上というより動作習得を重視して行なっているため頻度は低く、パワーポジションの習得+ジャブ(抜重)ステップを週2〜3回と重点的に行うようにしています。
それぞれの内容は以下に添付します。
内容の説明は別記事にて行います。