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【超雑備忘録】2024年6月に観た演劇 楽園の女王ほか

6月は、5月の反動ということでもないが、我が3Bjunior出身者たちの活動を追う機会が多く、観劇は以下の3作。「楽園の女王」は、当初初日のみの予定が、最近よくある2度観たくなる衝動に負けての千秋楽のおかわりで、こちらはやや書き散らかす量多めで味付け。

12日

劇団虚幻癖 GHOST MIX Ⅴ
(築地本願寺ブディストホール)

初めての観賞となった劇団虚幻癖は、初日ということで主宰の方(名前失念すみません)が挨拶で、「コロナ禍前に、この、ごみっくすをⅣまで上演したが禍後は暗めの芝居ばかりでした。その芝居しか知らない方、今作はもうお笑いバカ話、テーマとかありません笑」という旨の話があり、ごみっくすシリーズの主演のちむらゆーりさんも前説で、

観終わってなんも残らないです笑

というコメディ作品とのこと。その前説に、蜂巣和紀さん作品でお馴染の中山さつきさんと、ほりゆりさんの盟友木下彩さんが、こちらもいつもどおりな前説でのしゃべりをちむらさんと掛け合っていて、なんか蜂巣さんのイベント来てる感を小生は抱きながら、他にも、はらみかさんや黒木美紗子さん、そして今回推しとしてチケット買った、

高宗歩未さんなど、あっ、あと、これも平瀬美里・みぃちゃんのフォーエスエンタテイメントさんや友池さんの作品から知った佐伯瑞穂さんも出ていた芝居が19:00開演。
超雑あらすじは、ってこれが演者側がいうとおりの、そうしたことは二の次でさ、くらいの、良い意味での些末さを覚えたよね。一応高宗さんのジャンヌダルクと、渡邉ひかるさん演じるその子孫が、時を隔てて再会して先祖の想いを無駄にしないと誓い合うために、ちむらさん演じる陰陽師安倍晴明の末裔が、中山さん演じる敵の陰陽師や、野崎絵里菜さん(にゃん)のマリーアントワネットらの妨害を阻みながら、二人の願いを叶えるという筋はあるものの、そのあたりは、ああ、そういえばそんな話だったよね、って位置付けで良いと思いましたw。
とにかく楽しみのポイントは、台本に練られたボケツッコミの掛け合いと、それとは別に繰り出される役者さん達の即興アドリブと、始まってから30分以上出てこないw主演のちむらさんの、蜂巣さんと同じような的確なツッコミ、そして今回一番自由にふざけ倒していた木下さんw、さらには、そんなバカ話だけどジャンヌダルクの歴史的背景みたいなものを、熱演という勘違いwで表現する高宗さんなどなど、もりだくさん。
個々の役者さんのボケやアドリブでいくつか特筆は、まず平野隆士さん。直近の6番シード「Life is Numbers」から一転の、まあふさけた武士が小生にはツボで、彼がこういうおふざけ的なもので活き活きするんだなってことが認識できたよね。渡邊さんに「Xの自撮がいつも同じ構図」ってツッコまれていたのも笑えたw。続いて、こちらは笑いとは一転の、笑いの芝居なんだけど、その中で笑いではなく真面目に徹する必要性もあるとはいえ、演技の力もあるんだなってものを感じさせてくいれたのが、その蜂巣組ともいうべき中山さんと野崎さん。中山さんは、まず殺陣が、確かに前説で木下さんが言ってたとおりの良さで、おふざけ芝居でもしっかりと動きを魅せていたのと、芝居部分も、ひたすらにちむらさん演じる安倍晴明の末裔を追い、先輩の陰陽師にも食ってかかる真の芝居が、蜂巣さんのコントではどうしても観られないものだけにw素晴らしかった。同じことが野崎にゃんさんにも言えて、こちらも黒幕的なマリーアントワネットを、笑い芝居の中でも悪だね、ってものを感じ取れる表現でした。あと佐伯さんも、みぃちゃん絡みで観た時同様に、コメディらしく大袈裟に動いておられたね。
そしてなんといってもおふざけ度でNo1なのが木下さん。ちむらさんが上手く泳がせたってのもあるけれどw、本筋から言えば、要らない役wなのを、本人逆手に取ったように、自分が楽しんでるのが伝わるくらい自由闊達にボケ倒していて、彼女もこういう主張はあるんだなってのが認識できたね。盟友のほりゆりさんと、同じく「ほりこぴー」というトリオで活動の藍澤慶子さんが、天然のボケで笑えるタイプなのに、木下さんは計算で笑いをとれるタイプなんだろうな、だからほりこぴーが成り立つんだなってのも感じられたね。

30日

END es PRODUCE リベルテvol.27
(両国本所松坂亭劇場)

リベルテは、遠藤巧磨さん率いる「END es PRODUCE」が役者さんを15名前後集めて、前半をゲームやクイズで遊び、後半を、2チームに分けて20分前後の即興芝居を演じさせて競うというイベントで、その即興芝居では、開演前に我々観客に事前にメモを渡して、芝居で言ってほしいセリフやワードを書いてもらい、それを実際に役者が即興中に選んで、それを言わないといけないというルールがあり、時としてそのセリフで芝居が大きく変わることもあれば、実に見事に芝居にマッチすることもあるなどを呼ぶなどドラマを生むのだが果たして今回はどうか。
今回のリベルテは5月から14回くらい行っているそうで、小生気づいたのが遅くてこの千秋楽の1部に潜り込み、知っているところでは、ほりゆりさん木下さんのほりこぴー揃い踏み(藍澤さんはEND es PRODUCEのメンバー)と、野崎さん、小山修平さんに、小生が中小演劇通い始め間もない頃に、蜂巣さんとの絡みで笑った宇敷浩志さん、蜂巣祭夏の陣でくだらない河童の宇野さんに、なんと「ときステ」、ついこの間までみぃちゃんと「ネーチャンズ」で一緒の石井未来さんこといしーちゃんが出てる!自身もリベルテはそんなに出ていない旨のポストがあったが、とにかく色んな現場に出て、そこでチャンスを活かすってのは大事だよね、ということで小生的にはいしーちゃんの即興度も観られるという2重の楽しみもある中で13:00開演。
まずはとにかく自己紹介でなんと40分もかけていたのが驚き!その中で、いしーちゃんはやや緊張が感じられたね。先に佐藤慎亮さんが、調理師免許持ってるに対して、私は美容師ってのを言えたのは良かった。また、小生どこかで観ていると思うが、男性の金津裕也さんが、天然なのか計算なのか、ボケがなんか面白くて笑えたね。そして次が、ちょっと即興芝居につながる、オーディションしりとりなるゲームコーナーで、遠藤さんがオーディションの主催者に扮して、役者さんがオーデションに来た役者として、遠藤さんの質問の語尾をしりとりとして返してゆくというもので、こういうのはひとえにボキャブラリーがあるかと、当意即妙で答えられる瞬発力があるかを問われるもので、なかなか難しいか。いしーちゃんの時は、直前で遠藤さんがシチュエーションを変えていしーちゃん明らかに顔が曇るが、これは遠藤さんの試練だったかもしれないな。リベルテ歴の浅いいしーちゃんに、敢えて厳しめに行くことで鍛えてもらっているともいえる。実際オーディションもそういうことが求められるんだろうからね。一方ほりゆりさんや木下さんは相変わらず自由でしたな。
そして後半の即興芝居は、チーム分けは宇敷組と小山組に分かれて、先行の宇敷組は、「君のうしろに移るなんちゃら・・・w」ってタイトルだけが与えられて、宇敷さんと藍澤さんがステージに残っただけのところからスタート。宇敷さんが藍澤さんとお笑いコンビって感じで話を進めるところに、宇野さんが入ってきてなぜか3人組で、しかも宇野さんと藍澤さんが付き合ってるという流れに。それでもなんとか宇敷さんが上手くつなげていたところに、ほりさんが突然未来から来たと入ってきて宇敷さん青ざめるw。なんとか遠藤さんが未来からほりゆりさんを連れ戻しにきたとして頑張るが、なんと金津さんが近所の子供wwwみたいに皆さんの話を聞いていて、私はベンチで座ってます!とやらかしてw迷走。結局、最後は4人も未来に行ってコントをして終わるw。
一方の小山組は「GET なんちゃら」のタイトルでスタート。最初から遠藤さんがステージに居て、小山さんといしーちゃんと家族を演じて、シリアスな感じにうまく進む。木下さんが外の世界が感染してしまった、と入り、野崎さんがその娘で変な病気になったと入ってくる。そして佐藤さんが謎の男でナイフを突きつけると、遠藤さんが、実はその男は僕たちの母、実験でそんな体にしたと暴露。最後はこの危機を救うため自分が犠牲になると自ら切りつけるが、小山さんやいしーちゃんが救うというとっころで終了。両チームとも迷走はしているが、小山組は遠藤さんが芝居の端緒になったこともあり、分があったかな。そして最終的なポイントは、これまでの自己紹介とオーディションしりとりの各自の累積もあり小山組が勝利したところで15:10と2時間越えのイベントが終了。この後のチェキ会も出たがったが、次述の作品の千秋楽に間に合わないので離脱。

27日 30日

楽園の女王2024

「女王ステ」シリーズや「イリスノワール」シリーズなどの、中世ヨーロッパ時代に実在した事件などを題材に、それらの中には悪魔や神と人間の相互の利害が蠢いていた、みたいな感じの演劇作品を提供するILLUMINUS(イルミナス)が、2019年に女王ステシリーズ第2作として上演したものの再演で、

という、シングルキャスト陣で6/27から30の4日間8公演(全日マチソワの2公演)を、ここ、

六行会ホールで上演したもの。
まず、小生も4年間、中小演劇、それも主に女性演劇を多く観ているが、今作でも3人の方以外は最低でも1作品は観たことのある方ばかりで、それも主現場の3Bjunior出身者は一人も居ない、ひいてはスターダストプロモーションの役者も誰一人居ないというのがまず味わい深かったw。もちろん、女王ステシリーズは、赤(再演)・純血(再演)・星よ堕つを、イリスノワールはミサ・ミエリ―両作を計7公演くらい観ているし、役者さんはまあまあ被ることもあるけど、観ていて、出てきた時に率直に、あっ、〇〇さん!ってなるのが、まずすんなりと観劇に入れるのは大きいな。ってシロートだからいいでしょこんなレベルでもw。今回も冒頭に書いたとおり、初日に飽き足らずで大楽も買ったくらいに引き込まれたその内容はー。

(超雑あらすじ)豪華客船バタビア号が、その航行中に悪天候に直面した痛ましい事故が発生するが、それは実は、乗客にまぎれた殺人女のアン(星守紗凪)とその召使のグレンダ(中川梨花)が操舵室を襲い船長ほか乗組員(サーヴァントによる早替え。石田みう、杉下希美、藤田こころ、山口輝鈴、結城まお、蘭の6人)を殺害した影響が隠れていて、無邪気な富裕夫人イサベラ(三田麻央)とその年下の友人エマ(草場愛)、剣を持つ聖職者のマリア(佐武宇綺)とエスター(日和ゆず)、そして、謎の招待状に導かれ乗り込んだリリィ(大滝紗緒里)らは、無人島に漂流する。島では、駐在していた製薬会社のキュアーズ社の社員メアリー(沖侑果)ベル(岡田あずみ)ゾーイ(山﨑悠稀)が手当や食料供給で救援するが、感染症の黒死病感染者を恐れる社長のルイーズ(中村裕香里)は接触を禁じ、部下のフィオナ(本条万里子)に外部との行き来を遮断する。そのメアリーには、自分の空想上の友人カーミラ(西葉瑞希)が居る。
バタビア号漂着の2日目には、メアリーがルイーズらには内緒でアンとグレンダを社内で休ませていたり、リリィがメアリーに、昔亡くなった友人のエルにそっくりであることを告げたり、カーミラがメアリーに、リリィにに気を付けるよう忠告したりなどの動きがあり、さらに3日目には、漂着者の一人が黒死病であることが判明して、ルイーズらは黒死病への新薬実験を試す良い機会とばかりに人体実験を施すと、失敗してその患者は凶暴な化け物化してしまうが、ルイーズは画期的な兵器の完成と喜び施設である城を封鎖する。またメアリーは、やはり黒死病に感染して瀕死のベルを救うため、カーミラからリリィの血を採取するよう教唆されてリリィを罠に嵌めてその血を奪う。リリィはかつて永遠の命を手にしてしまった者で、それには悪魔が関与しているのだがカーミラこそその悪魔だったのである。
そして4日目、アンも黒死病に感染した為、100人の女性の生き血で悪魔を召喚し永遠の命を手にするべく殺戮を開始し、マリア、エスター、イザベラ、エマらを手に掛ける。メアリーは、リリィの血から黒死病の薬を完成させベルを救うが、ベルは体力が持たずに死んでしまう。城を燃やそうとメアリーは火を放つと、駆けつけたルイーズを閉じ込めてゾーイと一緒に脱出、フィオナにも逃げられたルイーズは城の爆発で死の報いを受ける。逃げ切ったとメアリーが思った時、ゾーイがアンに襲われ100人達成と悪魔を召喚するが何も起きず、カーミラも実体として現れることはない。それは、アンが殺したはずのイザベラとエマが剣を手にしてイザベラは女王の佇まい。そう、イザベラとエマは、40年前に悪魔を召喚して永遠の命を手にした、エリザベート女王と使いのアメリアだったのだ。さらに、エスターは前世はエリザベートの家臣であり、輪廻を彷徨っていたところ、マリアに姿を変えていた死神に召されて輪廻の苦悩から解き放たれる。そしてエリザベートはアンに、望みどおりの永遠の命を与えるべく首筋にかみつくが、永遠の苦痛をも与えるとして、海中から浮き上がることのない措置をアメリアに施されて海中へと沈まされる。一方メアリーは、実は若くして死んでしまったリリィの友人のエルの生まれ変わりで、黒死病の新薬に人体実験で多くの命を弄んだことを悔いて、ベルに試した試薬を海に放ち、やがて魚がその薬を吸収し、いつか食物連鎖で人間の体内に入れば抗体として病気を治すことになる、とリリィに別れを告げて、5日目に自ら崖から身を投げて命を絶った。
という5日間を、キュアーズ社の唯一の生き残りのフィオナが裁判で証言したが、彼女のこの証言はリリィの脅迫でなされたもの。最後のメアリーの自死の真相は、実はメアリーはリリィに直前に首筋を噛まれて永遠の命を与えられ、リリィとともに島、楽園で女王として過ごすことになったのである。

台本を買わなかった(売ってたっけ?)ので、ところどころ流れを間違ってるかもしれないが概ねこんな感じの2時間。赤の女王も2回観ている小生だけど、そこまでストーリーを記憶していないので、リリィとエルの事件ってなんだっけ?エスターの前世は誰?女王虐殺は観ていないのでアンの殺戮の動機は知らない?などもどかしい部分もあったが、もちろん前作とか知らなくても単独で楽しめることはもちろんで、引き込まれて飽きない2時間でしたな。とにかく冒頭から、普通は劇場暗転させてって流れなのに、BGMから波打ち際の音が流れる音楽で船出って感じにしておいて、サーバントの6人が早替えしながら船員と乗客になって登場して、会場通路から、星守さん中川さん大滝さん佐武さん日和さんらの乗客側の役者さんが乗り込む演出が素晴らしいんだものね。この時点で千秋楽おかわり決まった小生でした。
役者さんも先述のとおりほとんどの方を観たことがあり、例えばルイーズ社長役の中村さんは、播磨かなもお世話になった「マジの宅急便」以来だが、こんな悪党をうまくされるのね、とか、星守さんもわずか3カ月前は、弱弱しい黒魔術使いだった(禁樹のミエリ)のに、とか、本条さんは小賢しい小悪党ってのがハマるなあ、とか、西葉さんは、大滝さんは、・・・キリがない!。で、その中でも、やはり、というか、女王ステはこの二人の弥次喜多珍道中wwwって感じで捉えているくらい、三田麻央さんと草場愛さんが、今回は弥次喜多よりも、なんか、大好きだった「必殺仕事人」ばりのダークヒーローとして、アンを退治したところなんか、心で「いよっ!待ってました!」って拍手してたものねw。二人とも、カーテンコール中もエリザベートとアメリアのままなのがまた素敵だし、それでいて劇中最前列に降りて来て観客を巻き込んで笑いを取って練り歩く余裕は本当に素晴らしい。次はお二人、どの国に向かい永遠の余生を持て余すんだろうかなあ。あとは、山﨑悠稀さんも、こちらは星守さんを3カ月前に追い詰める悪の神で、今度は星守さんに逆襲されたがw、前半ルイーズやフィオナに媚びを売るところはコミカルに、中盤以降ベルを失い二人を憎む表情とか、彼女この作品含めて毎月六行会ホールのステージ上にいたとかw。これは、9月の「降臨SOUL」で、井伊直政としてここに立つが、その降臨マスターに、我が高井千帆・ちぃちゃんが扮するということで、ちぃちゃんをぜひ鍛えていただきたい。余談ながら「アリスインスクールデッドリー邂逅」で、みぃちゃんとの二人芝居のシーンで、みぃちゃんが上手くいかなくて、それを山﨑さんが先輩役者としてマンツーマンで指導してくれたというエピソードがあり、今度はみぃちゃんの盟友ちぃちゃんを指導してくれるとか熱いわ。
そして、女王ステもまた、11月に、あれ?エリアメ(エリザベートとアメリア)に沈まされたはずなのに?アンと、「星よ女王に堕つ」のアトレイユ(演じるは元AKBの込山榛香さん)で、「月よ女王に嗤え(仮)」が、ここ六行会ホールで上演決定とある。エリアメの漂流先もここ?アンが今度は逆襲?3Bjunior勢で誰か出る?とか、いろいろ想像が膨らみますな。


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