【裏被り】平瀬美里と葉月智子の舞台雑感
思えば、3BjuniorとロッカジャポニカやB.O.L.Tでのアイドル活動を終了してから、主たる表現活動の場を舞台に移した、
平瀬美里と葉月智子
小生は、この二人はアイドル時代、年齢も離れているしユニットも別だし、それほどの交流は無かったのではないか?と思っているが、実は、舞台が主現場となって以降の足跡は、なかなか似ているものがある。役者デビューはちょもちゃんの方が先で、立て続けに、しかもそれぞれ違う作演出の方々の作品に切れ目なく出続けていて、3Bjr出身役者の先頭を切っていた。それに遅れること1年くらいか、みぃちゃんもまた、立て続けに、多くの作品にお声がかかり、徐々に、固定的でなく色んな制作者の作品も増えてきて、ちょもの後を追うツートップになっていったのね。やがて事情は知る由もないが、ちょもの方がステージに立つ機会が減り、他方変わらぬ勢いで出演経験を積んでゆくみぃちゃんは、事務所も先に契約終了したが、その心配もご無用!と言うように2024年は6作、そして新年2025年もすでに4作品が確定と走り続け、その差は大きく開いてしまった、
のだが!今度は、ちょもが後を追うように事務所と契約終了してから、なななんと破竹の勢いで、自身のイベントを皮切りに3作品も舞台出演を決めて来て、再び両者が、淋しいことだけど、芸能活動を終了する者も多くなってきた3Bjrの元メンバーのツートップとして動き出した。それだけに、この1月29日から2月2日に起こった、
舞台の裏被りバトル!
には、細々とながらも、元3Bjrメンバーの活動は、一部、アイドルグループのメンバーになった〇ャ〇ンさんや公〇さん、大学コンテストNo.1になった〇平さんなどを除いて(なんでだよ!)、観ている小生にはなかなかの事件となったので、早めに書き散らかしておこうと思った次第です。
まずは、ちょもの方からで、その作品は、
イルカ団 アルセーヌ・ルパン
(1月22日~2月2日 中目黒ウッディシアター。22日と31日の2公演観賞)
もちろん小生も初見の劇団さんの作品で、こちらの4回目の上演となるという看板作品。期間が、普通は水曜日から日曜日の5日間が多い中小演劇場での作品から比べるとロングランだけど、実は、アルセーヌルパンのエピソードを2作品並行上演する形式をとっている(ただし、ちょもの出ていないもう一方の作品は、ルパンも登場せず、ルパンが関わると思われる事件を、宿敵のガニマール警部が主役として解決するという作品、残念ながら小生は観劇できずT_T)ためながら、でもちょもの公演もほぼ毎日行われていたので、その点では大変だったろうな。
そんなちょもは、ルパンの亡き妻・クラリスにそっくりという、クロエという女性役。ある伯爵(添田翔太)の屋敷に盗み入ったルパン(松原凜)一味のうちの2人が、屋敷の使用人を殺害した容疑で警察に捕まる。その屋敷に来ていたクロエをクラリスと間違えたルパンは、クロエが捕まった部下の一人のジルベール(奥井那我人)の恋人と知り、ジルベールの救出を約束して、乳母(林千浪)らの力を借りながら、伯爵や警視総監らに変装等を駆使して挑む。そして伯爵が、かつてジルベールの母のクラリス(水川華奈)に横恋慕していて、その恋敗れたことへの復讐でジルベールに罪を着せようと画策していて、さらに伯爵が、過去の疑獄事件に絡んで重要な証拠の品を保持していて、それをネタにして政財界で幅を利かせていることを知ったルパンが、伯爵をようやく追い詰めるのだが、なんと土壇場でクロエが、実は、伯爵がそうして脅した有力者の娘の一人で、ルパンに、部下の恋人と称して近づかせて捕らえて警視総監に引き渡して、疑獄事件を闇に葬ろうと伯爵が命じたのだった。ルパン絶体絶命のそのとき、ルパンが高らかに笑い、クロエのこともお見通しだと言って、その重大証拠の隠し場所である、伯爵の義眼に近づくために騙されたフリをしていたことを明かす。そして、伯爵の義眼を抉りとり証拠を確保、警視総監とジルベールの釈放を交換条件として、晴れてジルベールは無罪放免となる。クロエの事も許して、自由に生きるように諭すと、復職したガニマール警部の姿を見つけると、部下ともども颯爽と身を翻して去っていく。
うーん、2回観たにしてはおざなりなあらすじだが、こんな感じ。どうやらこれらはモーリスルブランの原作を元に脚色されているらしいが、勉強不足でよくわからないT_T。ともあれ、峰不二子や次元大介などは出て来ないことは明らか、というくらいにしておこうかしら?主役のルパンの松原さんは、声は男性の声優って感じに若々しくて歯切れ良いが、どっこい身軽で、あの狭い舞台を、フィギュアスケートみたいな回転したり小さく前転したりと、殺陣のある2.5次元でも活躍してそうな感じだった。ルパンらしいって言ってよいかもしれないね。伯爵の添田さんは、ボクラ団議の方で、さっきググったら「召喚アウトロ―」で裏方でクレジットされてたのね。前説ではイルカ団の若手からいつのまにかMCで回す役をしていたね。声の迫力があり伯爵感がピッタリ。乳母の林さん、ちなさんは、もう4年前か、カラスカの「マジの宅配便」で、播磨かなが共演させてもらったのは。劇団わのミュージカル以来だけど、こうしたコミカルなちなさんは、まさにマジ宅の頃のちなさんwだった。アドリブ遊びシーン、31日は弾けてたわ~。ジルベールの奥井さんも、まえに中野twlのフォーエスさんの作品の主役で、あの時も少年のようなハイトーンボイスが印象的だったが、今回はさらに声が高い気がしたw。あと、初見の方では、部下の天月ミクさんが、わざとらしい下手な感じの演技が演技なんだろうなって思わせられて印象的だった。
さてちょもは、前の記事でも書いたとおり、3Bjr時代を知る人の持つ、葉月智子のイメージそのままって感じの役だった、というのが第一印象。いかにも清楚なお嬢さんって感じだが、小生は「美人ゆえに天然で平気で人を傷つけることも悪気無く言えてしまう嫌な女性」って役がハマるという印象を持っているので、毒無しの部分は物足りなかったかな。いや、最後は伯爵の配下だったので、役としては毒ありなんだけど、それも嫌々の協力だったので、だから毒気を今回は無ししていたのかな、と思えば、それはむしろ正しい役の解釈だったんだろうな。この点は小生の主観なので仕方なし。でも、こういう毒の無い、令嬢的佇まいをさせれば上手いのはこれまでどおりだし、なにより役柄として、アドリブ芝居が出来る役ではなかったので、後半公演ではみんなそれぞれ弾けているなかで、それを抑えて忠実に芝居を行う立場を全うしていたね。こうした部分は、作演出の方には良く映るんじゃないのかなと思うがどうだろうか。この姿勢で、フリーとなって順調な滑り出しを維持してほしいな。
(って思ったら、なるほど「AUNN」というところに所属したのね。これまでも業務提携ってあったみたいで、なるほどそれで、とは思うが、いやいや、引き合いがあるのはやはり良い面を評価されてのことだと思い、進んでいってほしいね)
続いて、みぃちゃんは、
舞台 産声をあなたに
(1月29日~2月2日 新宿シアターブラッツ。31日と2日千秋楽2公演観賞)
まず、みぃちゃんが舞台進出してから、記憶の限り小生は欠かしていないと思う、
初日を、
リアルの為に観られなかった・・・
これが一番の悔い。なんか本人は、髪型が「ちびまる子ちゃん」みたいで(恥ずかしい)、出た時みんな笑うから、みたいなことを書いてて、出オチ感がお気に召さない!?www、って感じだけど、小生は、髪型がどうであれ、極端にいえばハゲヅラで出たって、そんなことよりも(有料の)客前で、一番最初に稽古で積み重ねたすべてを放つ初日の役者たちの緊張感を感じられなかったのがねえ、とにかくリアルを呪ったね。まあ、それがあるからこそ、こうした演劇も観られるんだから仕方ないが。それに徐々に観る回数も減らそうかと思うだけに、なおのこと初日の楽日は外したくないだけに、これからもこうしたことが悩ましいな。
はさておき、作品は「フライドBALL企画」とのことで、作演出がゆうきさんという、バルスキッチンの方。バルスはズドンさんがおられるところだが、一度観てる程度なのでピンとは来ていないが、おおむねバルスキッチン関連んだろうな。ただ、出演者に、五反田タイガーや、その兄貴分!?のTEAM ODACの人もいるので、系列はそちらなのか否か、本当に演劇海は「深くてディープ」に広いね。その作品に、主役の弥生として迎えられたみぃちゃん。東京都のとある離島の津久江島。19歳の弥生は、蛇に噛まれたので島を出てゆくことを一旦諦めて、診療所へ向かう。そこでは、ヒマを持て余した弥生の幼馴染(江口航)や役場職員たち(中村光里・高野彩楓)がたむろしているのと、同級生の医師(松田ノディ)に診られるのはイヤ!と出産間近の不安定な状態を迎えている姉夫婦(谷尻まりあ・米岡優介)、そして看護師(黒木愛莉)たちがいる。そこに島唯一の商店の女店主(菜乃華れみ)が、村にコンビニが出来る!と入ってくる。そのコンビニは、島に映画の撮影に来ていた映画監督(奈西秋吾)が命じて作らせているセットなのだが、肝心の撮影は、カメラマン(大西まいか)が機材を降ろし忘れるというミスで進まない。逃げ出すスタッフを待ちながら役者の冴羽(大柿誠)と真中(聞間彩)は自主稽古に励むが、真中はわがままで冴羽のマネージャー(岩泉美希)にあれこれと指図する。そこに冴羽の厄介ヲタ(中村さやか・田部美祐希)がやってきて稽古の邪魔をする。、めったに外部から人の来ない津久江島に、巡査(米原有我)や村民(矢田部亨政)は驚く。
弥生がスーツケースを持っていることに気づいた姉が問うと、弥生は東京で女優になるために島を出てゆくというが、あまりの待ち時間と不自由な島に飽きたので診療所にやって来た女優に、なれるわけないと馬鹿にされ弥生はショックを受け、初めて自分の意思を話した弥生が嬉しかった姉は女優に食いかかると急に陣痛が開始する。専門は外科のため、姉の出産立会に消極的だった医師は、散歩と称して逃げ出す。そんな二人を職員が連れ戻すと、診療所は、どうしたわけか、女優が巡査のピストルを手にしており、それを夫のデジカメで撮ろうとしている映画監督がいる、という状況になっていて、女優が撃つと店主の胸を直撃するが、海岸で拾った虹色の貝殻が弾丸を食い止めて事無きを得る。落ち着くと医師は自信を取り戻し出産準備へと向かい、職員たちが、島のみんなの結束が事件を防いだと安心した時、弥生は、私は島の結束から疎外された他所者で19年前に島外から来て心中した夫婦の孤児であることを知っている、島なんて大嫌いと叫ぶ。その時、女優や映画監督は、相手の目を見ずに話す弥生の嘘を見抜く。芝居(嘘)は相手の目を見てするものだと演技指導をされて項垂れる弥生。そこに皆の耳に聞こえてきた産声。 姉が無事に出産を終えたようだ。翌日、早くも退院した姉と一緒に再開した映画撮影を観に来た弥生は、エキストラを頼まれて姉に背を押されて参加。やはり島を出ることにしたが、必ず成功して、大好きだった島にいつか戻るから、と誓う。
こちらも2回観たくらいの小生には、記憶を繋ぎ合わせてもこれが限界のあらすじ解説。女優がピストルで云々に至る前に、巡査が恋する看護師に告白してフラれて村民に縛られて診療所に来たりとか、男優が厄介ヲタに抱きつかれるなどでマネージャーが出禁宣告してから、ヲタの年上の方が急に醒めて男優を罵るとか、そんなエピソードも描かれて、なんかカオスで破茶滅茶なドタバタ劇!?とも思えるが、それは小生の拙い文章の成せる業、伏線も色々と張られていて結末までに回収もされて納得できて、小生は満足したけども、玄人にはどう見えたんだろだろうか。まあ、コメディ要素は強くて、とくに店主役の菜乃花れみさんことれみーにょや、常に重複言葉が上手くいかない村民役の谷田部さんが、出オチ的に笑わせてくれてから、気楽に観られたのはあったかもね。でも普通小生は、2度目以降の観賞では、やはり脳がまだ冴えていて覚えているから、初見時に笑ったものほど次からはそれが弱まっちゃうんだけど、今作は初見時と同等に楽しめたのも満足度に貢献したんだろう。それにしてもれみーにょは、みぃちゃんとの共演作では、印象的な怪演がアップデートされてゆくなあw。次回作では有沢澪風ちゃんと「再び再会(谷田部さんにあやかり重複w)」(舞台 秘密警察ヴェッカー)の作品では、どうみても「カラオケの女王」の時みたいな、現実世界の普通の役ではないだろうからw、どんな怪演ぶりを魅せてくれるのかしら。
聞間さんも、小生、五反田タイガーの「ペイディングバーレスク」以来久々だったが、その時もだったが、なんか、こうしたわがまま勝ち気な性格の役がハマる感じが、変わらずにいたよね。自主稽古の登場シーンで、劇中セリフの「嘘よ!」ってオーバー演技が、クライマックスで弥生の、島なんて大嫌いの発言を、嘘よ!って見破るのが、ああ、これも伏線だったか!と唸ったね。みぃちゃんから、お互いの前身時代に撮った時の写真見せられてびっくりしたって言っていたが(聞間さんも「つりビット」というグループで活動)、ツーショットでもその頃のファンなんだろうね、一人ひとりに丁寧に対応されていたのが、役とは裏腹に素は素敵な方なんだろうな。
その他は皆さん完全初見の方々(五反田タイガー組はもしかしたら観ているかもだけどすみません)で、映画監督の奈西さんは、フライヤー写真は若く見えるが、実際なかなかベテラン感あったが、映画監督役だからの役作りだろうか、千秋楽では大西さんや岩泉さんに、重複言葉ならぬ重複踏み付けで遊ばれてたね。その大西さんも、映画監督に食いかかる、間とかが良かった。男優の大柿さんや巡査の米原さんのオーバーリアクション組から、看護師の黒木さんの、実生活でいるそっけないリアクションの人とか、それぞれの表現も良かった。そして、本筋ではないが、厄介ヲタの年上の中村さんが、出禁で醒めて、中身からっぽの孤独死まっしぐら、ヤバイ奴、と無表情に悟る姿は、客席の我々に、明日の我が身か!?と恐怖を与えてくれたねww。
さて、みぃちゃんは、さっきまで行っていた、ツイキャスで自身の感想とかを語っていて、黒髪は極力見せたくない、ということから、自分は抑え目の主役だったからアドリブは、れみーにょがコンビニ出店を勘違いしたことで定価から暴利を得ていたことを白状するシーンで、千秋楽だけ価格を変えて言った程度だったこと、劇中診療所セットにほぼ居るため捌けることが無く、セットと最前列の段差の部分で演じられるシーンが観られなくてみんなどんな芝居してるのか分からなかったこと、芝居としてはやや短い90分上演時間に対しての観劇料金のこと、割と皆の感想とかすぐ聞きたいほうで、今回特典会も面会も無いのでネタバレ解禁前に聞けないことになんか違和感(戸惑い?)あった、トークポートとか出来るのか!?、などなど語ってましたな。小生は、自分が本当の妹ではなく他所者と知ったのが、弥生が何歳の頃か、の言及は無いが、おそらくは多感な頃に知ったとして、それでも荒れずにいたのは島の風土も人も大好きで、むしろそこに甘えてはいけないという思いで、一度島を出ようとした、と弥生を捉えているのね。で、みぃちゃんも、弥生をそんな人物として捉えていたと思い演じていた、つまり小生の弥生評と合致している勝手に悦んでいるんだがどうだろうか?この点が一番知りたいな。今作は、ダンスも歌も殺陣もない、しかも2.5次元でない、仮想でない現実世界の19歳の女性という、久々な役どころだったので、人物設定のプラニングはある程度成されていたと思うのね。個人的には2.5次元世界よりは、現実の世界を舞台にしたものがやはり好みなので、そうした作品での、みぃちゃんの役作りの過程とかを、いつか知れたらいいな。何分にも特典会の短時間では取材し切れないw。
あとは、ツイキャスでも触れていた、この内容に対する価格とかを気にしていたのが、イベントの主催者、すなわちプロデューサーとしての観点も持ち合わせているのが、本当に凄いよね。自分の22歳の頃なんて恥ずかしいわw。確か学部が経営だっけ?そうした面もあるんだろうが、こういう姿勢があれば、何をするにせよ間違うことは少ないだろうね。一点、勿論小生も含めてだが、「過度」にファンの声を聞き「過ぎる」ことなく、最後は自分はこうした、ってものを表現してくれれば、少なくとも昔からのファンは従いてゆくだろうから、後は、これも自身気にしているように、新しいファンの人が、どうすれば一人でも増えゆくかに注力してゆけばいいんじゃないかしらと思うの。中小含めた演劇海は本当に深くて広く、役者や制作者は無数にいる分、ファンもまた無数にいるだろうと信じて、これからも、
「舞台」の「ステージ」に立っていってほしいね