平瀬美里 降臨SOUL(11/23〜12/3) 観賞記
先週日曜日に、元3Bjuniorの夕月(当時は栗本柚希)の歌手活動復帰の2度目(飛び入り的ゲスト含めれば3度目)のステージを、"陸の孤島(失礼)"たる大分は国東市に弾丸観賞ツアーを敢行した小生だが、その3日前の11月23日から今日12月3日まで実に10日間述べ14公演というハードスケジュールな、
舞台 降臨SOUL
に、同じ元3Bjuniorでロッカジャポニカノ歌の要、
平瀬美里
が出演していた。当然ながら、オヨワイタニマチ未満wwwの小生も、1、2・・・となんだかんだで、勢い余って6公演!と財布は今度締めておくとして、あの、お待っとさんでした!はい、消えた!でお茶の間に馴染みの、故愛川欽也さんことキンキンと、鏡よ鏡さん、そっと会わせて下さいなのロンパールームの、うつみ宮土理さんことケロンパが私財をこれからの演劇人に捧げた、ここ、
中目黒キンケロシアターに通ってきました。制作に降臨SOUL製作委員会とあり、うち一社にアリスインプロジェクトが名を連ねたから、というわけではないだろうが、我らがみぃちゃんは、おかげさまで近年のアリスの常連と言えるほど作品に出していただいていることもあり、そのご縁で、今作は、破芝英美という、なんでも「羽柴秀吉を現世に降臨しうる能力の持ち主」という上演前の薄い予備知識でいざ、キンケロへ降臨!
(あらすじ)
大きな戦争後の混沌で大和の国は内紛間近。いにしえの古戦場跡地には原因不明の死武者が現れ災いに苛まれる中、大和国政府はその対策で戦国武将のゲノム情報と一致するものを降臨ハンターとして特別公務に任命して、降臨前の武将を眠らせておく武将の愛剣たる「降臨SOUL」と、死武者との戦闘時に武将を降臨させる「降臨フォン」を与えて死武者せん滅の政策を打った。
その政策の一環だろうか、降臨マスター養成学校の降臨学園新宿支部では、執行部の汐崎弥生(倉田瑠夏)、渚洋子(絃ユリナ)、望月望(横道侑里)が、生徒の明池密子(あわつまい)、前野マツ(鶴見萌)、破芝英美(平瀬美里)に、かつての古戦場である江古田公園に出動命令を発布。現場に着いた密子は、「この数式は・・・」とひとりつぶやきながら、避難勧告を知らない帰宅中に、死武者達(いわゆるアンサンブル。今作品では降臨衆とよばれる、伊藤勇姫、大森ほのか、原田朱里、山崎皆の4人)に襲われている緒河桃歌(反田葉月)という女学生を見つけ、救助のために降臨フォンに「武将降臨!」と叫び、先祖である明智光秀(梅原サエリ)を降臨させ、光秀は十八番たる「闇棘」という技で死武者を退治するが、密子は、降臨を見せてはいけないというご法度を桃歌に対し冒してしまう。送れて来た英美とまつも、それぞれの武将、羽柴秀吉(藤井彩加)、前田利家(清水凛)を降臨させて応戦する。その頃、密子らの死武者との争いを、古くから伝わる三種の神器のひとつたる鏡を覗きながら、「見つけやんした」と妖しく微笑む者がいた。それは降臨学園狂都支部のアシカガ(根岸愛)で、配下の今川元邪子(日和ゆず)に、第六天魔王である織田信長(舞川みやこ)を降臨できる者の調査を命じ、同じく配下の松長尚子(長月明日香。降臨する武将は松永久秀(高橋舞夏))は、信長の降臨SOULである「実休光忠」の略奪の手を打っているという。アシカガは始祖たる足利尊氏(大木ちえり)と足利義輝(相澤瑠香)も喜ばれようと不敵な笑みを浮かべる。
オープニングアクト(演者総員によるダンスパフォーマンス)
戦い明けたある日の新宿支部では、新たな武将を降臨させるための試験が行われていて、被検者である柴山加津子(渚カオリ)が、晴れて、織田家四天王の柴田勝家(高見彩己子)の降臨マスターとなる。前の学校で後輩だったまつは喜ぶが、密子や英美は、勝家の主君信長が降臨するまでは勝家も降臨させないと偏屈な加津子を小馬鹿にするが、そのうち二人も小競り合いとなると、面白がった加津子は、武将同士模擬試合にしてしまえと、秀吉と光秀を戦わせる。ヒートアップして収拾つかなくなると、勝家のSOULからの呼びかけに、加津子はついに勝家を降臨させるが、こともあろうに勝家もまた戦いに熱くなってしまい、結局マツが利家を降臨させて場を収める。
そこに、新宿は修行不足だと、右目に眼帯をした一人の降臨マスターらしき学生が現れる。名は陸奥真砂子(栞菜)、あの、10年早く世に出れば天下統一したかもしれないという伊達政宗(草場愛)のマスターだという。真砂子は昨夜、狂都の邪子に突然絡まれて、その武将、今川義元(加藤瞳)の襲撃を受けて政宗で応戦。しかし挨拶代わりというかのように攻撃を止め、降臨が間近な信長を求める中での腕だめしだと言い捨て立ち去る。信長降臨を聞いていない真砂子が、その件で汐崎に報告のためにやって来たのだ。そして真砂子の右眼は調査機能を備えており、4人のマスターに、信長のゲノムを微かに感じるとして、密子に心当たりを問うと、あの桃歌が?と訝しがるが、光秀の、間違いないとの語りかけに、桃歌に降臨させた姿を口止めするために早退を理由に走り出す。追おうする3人たが渚から、勝手な模擬試合で始末書を命じられる。一方光秀、秀吉、利家、勝家らは信長降臨に期待を寄せる。一方、天帝(日替わりキャスト。出演順に深川瑠華、立石凛、中川美音、宮里莉羅、蛭田愛梨、小鳩りあ、上枝恵美加、雛形羽依)に呼ばれた汐崎は、信長、否、第六天魔王の降臨は再びの乱世、自分に追い落とされたと逆恨みの兄・上帝の思うつぼとなる前に、信長の降臨マスターの抹殺を命じられ戸惑う。また、狂都のアシカガは、先祖達の武勇と信長への恨みを想い、足利家が再び大和国の頂点に立つためにとの決意を誓う。
新宿支部を飛び出し桃歌を見つけた密子だったが、真砂子に尾けられていた事に気付かずにいたが、真砂子もまた、先の諍いでGPSを仕込まれた事に気付かずに邪子と義元の攻撃を受けてしまう。密子がSOULを手にしない非番なため、真砂子と政宗との一対一で義元と戦う。高度な技の応酬を続ける両雄。その頃新宿支部では密子の連絡を受けて降臨マスターを向かわせるが望月が姿を見せない。その望月は、帝都城にいて、あの実休光忠が保管されているという地下深い部屋へのエレベーターに乗り込むところだが、なんと一緒に導いたのはアシカガ配下の尚子。警備員を、降臨した久秀が難なく排除し、さらに十八番の平蜘蛛という爆破技でついに実休光忠の元へ。しかしその時光忠がひとりでに宙を舞いあがり、向かった先は、邪子と義元に追われ、さらには死武者にも迫られた桃河の元に。光忠を通じて、信長が桃歌に、剣を取り我を降臨せよ、と呼びかけるが出来ない桃歌。信長は桃歌に憑依して桃歌の身体を借り、もう魔には屈さない、と死武者を薙ぎ払う。政宗は信長の力を見て戦いを挑もうとするが真砂子に解脱させられる。一方義元は、ついに桃歌の武将降臨で姿を表した信長に、桶狭間の恨み晴らさんと斬りかかるが、稲妻を呼ぶ「天下布武」の技の前に倒れ、邪子と共に撤退。しかし再び死武者の洗脳に信長は苦しみ、折悪しく駆けつけた新宿支部の3人とSOULを手にした密子が降臨させた、かつての四天王は、刃を向けあう再会となる。捨て身で信長の攻撃を受け止めて、今世でもあなたを守ると呼び叫ぶ光秀に、死武者の洗脳と戦う信長の心は割れんばかりで桃歌にこの苦しみから出してくれ!と叫び気を失う。次に桃歌が目覚めたところは新宿支部で、渚と、何食わぬ顔の望月から事の次第の説明を受けている。汐崎は、実は司令部直属のマスターでもある真砂子と、桃歌が信長を降臨できなければ天帝の勅命を実行するかを話しているが、なかなか信長を降臨できない桃歌に、真砂子が降臨、と言う刹那、汐崎は止めて桃歌を降臨学園に転入させることを告げる。その頃狂都は、主君たる上帝から帝都での決戦を命じられ、アシカガはヘリを帝都東狂へ向かわせる。
桃歌が入学して一週間、稽古などで生活が変わった桃歌だがとても充実した表情。ある放課後に密子との帰路で、進学校時代は話す相手もなく一人浮いていたことを思えば、今は楽しいという。世の中はなんでも数式で表せると思う桃歌は、密子の、光秀が信長を慕いながらも後に討つという関係の複雑さにも、お互いが現世では引きずらないという公式があるんじゃないかと励ます。打ち解け合う桃歌と密子だが、遠巻きに見つめる真砂子は、信長を降臨できる前に桃歌を抹殺しなければと険しい表情で、それに賛同する政宗がニヤリと笑う。そして密子が真砂子に気づいた時、真砂子が政宗を降臨させ、桃歌を襲うが、密子も光秀を降臨で応戦。光秀は、桃歌、いや信長を守れ、の密子の声に、我が意を得たという笑みをみせ政宗と戦う。互角な攻防のその時、尚子ト久永が隙をついて桃歌を拉致し追撃を平蜘蛛で断たれる。真砂子は信長が狂都へ堕ちる遥かな危険を避けるため争いを止め、ヘリで狂都が結界を張り待ち受ける腐厨分倍河原古戦場跡に向かっていた新宿支部と合流してその地へ向かう。その頃司令部は、回収した実休光忠を調べていたが、突然の停電の隙に光忠を見失う。またも姿を隠した望月の所業と分かり汐崎もまた走り出す。そして分倍河原で待ち受けるアシカガは、手負いの義元をアップデートさせ、邪子に、次は無いと冷たく言うと、憎しみで織田家家臣を倒すと誓う邪子。そこに奪った実休光忠を持参した望月は、あの約束を!と迫る。さらに尚子と久永の拉致した桃河に、信長を降臨させる覚悟が無いと一喝し、新宿支部のヘリの音に、自らの血を与え死武者を量産、戦いの火蓋を落とす。
英美と秀吉の単独班は、英美が問わず語りに、ハブられた同級生への暴力沙汰から降臨マスターに、意に反してなってしまった過去を吐露し、戦う意味を秀吉に聞くと、豊臣になり天下を取るためだった過去に対し、今は英美が自分を呼んでくれたからと答え、改めて意気投合したところに、邪子が現れ「鉄輪剣」なる大技をアップデートした義元と戦う。強度を増した義元に絶対絶命のとき、秘技「中国大返し」という、模倣に長けた秀吉らしく鉄輪剣を倍返しで撃破し義元を討ち、再降臨は不可能と悟った邪子は泣き叫び逃亡する。
マツと加津子は、前は同じ学校の先輩後輩で、加津子が降臨学園に転校したことを悲しがり、執念でマツも転校し自ら降臨マスターになったと、利家と勝家が明かす。かつては利家と勝家もまた、利家が勝家をオヤジどのと呼ぶ仲で、似たものコンビといえたが、そこに尚子と久永が現れ、信長家の家臣を憎む久永は、平蜘蛛に加えて「怨嗟花火」の爆撃技を繰り出し、このままでは皆が爆破されてしまう。その時、加津子と勝家が、それぞれ尚子と久永に絡みつき、マツと利家に先にゆくよう指示。自分たちは久永の平蜘蛛と身体ごと爆破するというが、それが自己犠牲を意味するためマツは加津子に止めてと叫ぶが、勝家に、後を託された利家は、オヤジどのの想いを受け止めてマツを連れて先を急ぐ。見届けた二人は久永と尚子を捉えたまま平蜘蛛を叩き割り大爆破。勝家のデータ消滅に呆然の渚に、柴山は?と汐崎が聞くが、その降臨フォンも無応答。汐崎は崩れ落ちる。
密子・光秀、真砂子・政宗の行手に望月が現れ、狂都に騙されたと詫び油断させたところで、何故か手にしていた剣で密子に斬りかかる。降臨マスター友情ごっこ、と豹変した望月は、足利家の遠縁だと言い、降臨したのは尊氏。アシカガの約束とは尊氏の降臨マスターにすることだったのだ。真砂子は密子と光秀に、先を行けと告げる。政宗と決着ついていない光秀は、後で必ず、と政宗の無事を祈り密子と先へ。古い将軍を倒せば自分が将軍と戦闘モード全開の政宗に、小童(こわっぱ)が、と受けて立つ尊氏。こちらも攻守激しく変わる攻防だが、尊氏の「凝血剣」という、自らの血を固めた二刀で「霜血槍」という刺し技を受けた政宗が技を見切り、さらに血液凝固を止める光線を真砂子が浴びせて凝血剣を封じて、政宗が尊氏を討ち滅ぼし勝利。二人も密子らの後を追う。尊氏の亡骸にまとわりつく死武者。
いち早くアシカガの元にたどり着いたのは密子と光秀。縛られた桃河を救うべくアシカガに挑むが、わらわの武将は6本の剣の使い、と爪のように手に剣を仕込んだ義輝が降臨。将軍家に仕えていた光秀を詰ると、唇を噛み締めながら、信長に天下統一の希望を見た、として義輝に挑むが、義輝は6本の剣で光秀を追い詰め、物足りないと挑発する。そこに狂都衆を破った面々が駆けつけるが、加津子と勝家の犠牲を知り悲しみにくれる面々。一方負けた者は消えるのが当然と笑うアシカガは、義輝と「剣豪無双」の十八番を繰り出し皆を吹き飛ばし、密子と光秀は倒れ込む。瀕死の声で桃歌に信長降臨を迫る密子。ようやく覚悟を決めた桃歌が信長降臨を告げると、アシカガも信長降臨を望むため桃歌の縄を解く。武将降臨、信長は、待ちかねた桃歌、と告げると、アシカガたちを許せないと言った桃歌の想いも受けて義輝に向かう信長が、桃歌と放った「天下布武」で義輝は倒れる。密子を介抱する桃歌だが、アシカガがご始祖様!と叫ぶと、政宗に倒された時死武者に憑かれた尊氏が、望月に、あれが信長!と指示され、第六天魔王降臨せよ!と死武者が信長を囲む。再び魔に支配されるか、と思われたその時、桃歌の、ダメ!という声に、ら、蘭丸?と正気づいた信長。どうやら桃歌は森蘭丸の生き写しで、本能寺の変の時も、魔の力は備えれど心までの支配を許さぬほど信長を支えていたのだ。桃歌は、無意識下で蘭丸として、魔よ去れ!と死武者を薙ぎ払い我に帰る。もう、魔には墜ちない、と信長は決意の眼で尊氏を切り倒す。
と、その時、突然高笑いするアシカガ。この時を待っていた!と言って、死武者を光秀に仕向ける。光秀は死武者に取り囲まれ苦悶の表情。するとなんと密子もまた苦悶に満ちて身体を回転させる。ほどなく目を座らせる光秀と密子。信長は、あ、あの時と同じだ、と痛恨の極みという表情で、本能寺の時も、自分に憑けなかった魔が光秀に取り付き、魔に支配された光秀が自分を討ったのだという。そして、武将の意識に降臨マスターも影響を受け、もはら密子も信長を、そして桃歌をも憎しみで睨みつける。光秀は、魔に支配された自分を遠ざけていた信長の思いとは裏腹に、尽くしていた信長のつれない態度を憎み、自分は元は足利将軍家に仕える身だったとして、アシカガの元に帰ると宣告。アシカガの狂都支部は、光秀という新たな配下を従えて、上帝の後ろ盾の元で乱世をもたらし足利家の再びの天下統一に向けて動きだした。
その動きは、それぞれにも影響を与え、まず汐崎は天帝と再び会い、兄たる上帝の野望を砕くべく新たな戦いを進めるように勅命を受ける。真砂子は、死武者に親を殺された恨みだけで動いてきたが、わしに従け、という影の声に何かしらの反応を示す。新宿支部に囚われた望月は、催眠状態でまったく覚えがなく潔白を訴えるが、実は降臨マスターになりたかった渚に、冷たく、さようなら、と見放される。信長は、秀吉と利家に、自分らもいつ消えるかわからない中で共に戦う事を告げ、光秀に本能寺を繰り返させないと決意する。そして、降臨学園新宿支部では、加津子を失ったマツと、密子を奪われた桃歌が、力なく稽古を行っているが、どこからか聞こえたのか、加津子と勝家の、しっかりしろ!という声に再び立ち上がり、英美と3人で剣を振るう。桃歌は、私が私であるのは、みんながいるから、という公式を知ると同時に、それを導いてくれたのは密子、必ず取り戻すと心に誓う。
そんな中、渚から小田原古戦場跡に多数死武者発見。汐崎の出動命令に、降臨マスター達の声が湧く。いざ、武将降臨!
(雑感)
上演時間2時間ではありながら、ストーリーがわかりやすく、かつ殺陣のシーンがふんだんに繰り広げられて、2回観るくらいなら体感はそれより短く感じるかな。さすがに5回目くらいになると先が見えるので、観方は工夫したけどw。謎の伏線が多かったりの作品ではなく、ガールズ演劇に特に多いだろう、目当ての推し不在シーンも飽きないのではないかしら。作演出の松多壱岱氏が、降臨SOUL製作委員会の3社のひとつのゲーム会社のクリエイターさんらしく、そういうものもあったのかな。10年前に最初の上演となった「戦国降臨」というシリーズの再演(パンフレットではリブートと言うらしい)として、アサルトリリィ等のいわゆる2.5次元モノみたいな、多方面の楽しみ方が出来るシリーズになれば、みたいなことも書いてあったので、しかもクライマックスか密子と光秀がアシカガ勢に寝返ったことからも、こりゃ続編あるなと睨んたらそのとおり、大千秋楽後にはスクリーンに、来年9月25日から29日に六行会ホールで、主演の反田さん、舞川さん、あわつさん、梅原さんが同じ役での続編上演の告知がされたね。よし、小生の書き散らしがその際の参考になれぱ、なんて必要はございません!ブルーレイが今作制作され、多分通販なんかで買えるでしょうから、皆さんそちらで予習ください!
作品自体は、観賞記を飛ばしてしまったが、みぃちゃんの盟友高井千帆・ちぃちゃんの復帰2作目の「魔法歌劇アルマギア」(本年11/2〜5日、シアター1010。反田さんも出演)もそうだったけど、戦う、ことを余儀なくされるというもので、ウvsロ、イスvsパレと、リアルで続く戦争最中に、演劇でもそれを観るのは、贔屓が出ているとはいえ小生は嫌なものも感じたが、今作品は、信長の舞川さんが、魔に屈さず平和に世の中を収めたいという説得力ある目に希望を持ちたい、って気にさせられたな。まあ、戦いが続くからこそ、続編があるというのもまた哀しいかw。
役者の方々は、元3Bjrを追ううちに、彼女らが誰も出ていない中小演劇場の作品まで観るようになっちゃっただけに、今作も一度は観たことがあるひとが多数。その中では、まず最初に書きたいのほ、引き続き舞川みやこさん。
先述した信長の説得力ある表現はもとより、とにかく、2時間の間、カーテンコールの挨拶よりも半オクターブはあろうくらいに地声を低く発していて、それを維持するという、役者としては当たり前なんだろうけども、それだけでも大変な中、あの殺陣のアクションもあるんだから敬服。彼女を観劇したのは実は2作目で、しかも最初が10月の、6番シードの「屋根裏のバーニャカウダー」のバーのママ役で、そこでの、ああ、バーのママって、こんな、ちょっと酒焼けした感じの声で豪快に笑うかもね、って表現が素晴らしかったの。その彼女がみぃちゃんと共演ってのが早くから楽しみで、終演後にサイン会あると聞いた日は、これまた称賛しないととなったよね。実際お話しても、初見者の小生にも、役とはかけ離れた人懐っこい応対で、ああ、また今後も観てしまう、という新たな、小生にとってのスターが降臨してしまったT_T。
次は、横道侑里さん。
こちらも10月の、あの、蜂巣和紀率いる放課後ビアタイムの「パニッククリスマス」のにわかバイトサンタクロース役が、ドジっぽいひたむきさという、ささったらイチコロに魅了されるたろう役で、これもまた見事泣かされたので、やはりみぃちゃんとの共演がたのしみだった。望月望が、途中まではパニクリ同様のドジっぽさをみせていたが、アシカガのスパイとわかり、尊氏降臨させるシーンの豹変が素晴らしかった。お話聞いたら、こういうどんでん返しの役は初めてとのことで、全くそれを感じさせない表現だったなあ。劇中も、細かい部分で動き(桃歌に渡す降臨フォンを興味深そうにいじって、後の、降臨マスターになれた喜びのシーンの、自分なりの伏線を張ったと思える動き)をしていて、役を捉えているんだなと感じさせられるなど、こちらもいずれ別作品を観ること必至な役者さんです。
栞菜さんと草場愛さんの、真砂子・政宗コンビ。
栞菜さんはみぃちゃんと初共演ながら、みぃちゃんXによれば、数少ない美里呼びをしてくれるという。オープニングアクトとカーテンコールでは隣同士で、みぃちゃんともじゃれ合うワチャワチャにお付き合いいただき、こちらもありがとうございますよね。「ガールズトークアパートメント」に始まり、10月のボブジャックシアター短編祭まで、中でもやや古いが、松本陽一氏演出「ザコメディショー」(もしかしたら6番シード祭だったかも?)での、火付けの女郎の艶っぽさの感動を直接伝えられてなによりでした。
草場さんは、みぃちゃんとはもう3回目。近時は、もはや、女王シリーズのアメリア役が、代名詞となるほどだが、政宗の野心を見事に体現していて、しかも彼女の剣を持つ出で立ちが、左掌を左内腿に軽く添えて、深く両脚を踏み込む姿勢が常に安定しているのね。演じるのみならず、型というものにも気を配っているんだろうか、というくらいに、見せることの意識が高い役者さん、いやいやアイドル活動にも復帰しているタレントさんだね。エリザベート王が、日本の戦国武将で遊んでないで、アメリアに解脱なさい、と怒っていることでしょうよw。
あわつまいさん、梅原サエリさんの密光コンビは、残念ながら、予算と時間でサイン並べすT_T。あわつさんの大楽マチネでの、オーディションから続編も意識しながらの取組だった、との挨拶には、その当たりの姿勢が続編出演決定だったかというほどに、アピールするものがあるんだろうな。あの「トレーディングライフ」という、有沢澪風ちゃんも出演した舞台での悪役怪演が素晴らしかったところ、今作もラスト光秀に影響されてからの、あの、眼を座らせてからの姿は、これが彼女の真骨頂、って小生は言いたいくらい素敵。彼女もみぃちゃんを美里と呼ぶということで、冒頭から同級生役でシーンが多かったのが嬉しかったねえ。
梅原さんも、「袴DEアンビシャス」の敵役チームの、触れたら切れなん、という女学生や、細川博司さん演出の「サブスクリプション(夢月さんや長谷川麻由さんも出演)」の激しい役など、とにかく険しい表情の印象なんだけど、今作の光秀は、もちろん表情はまたまた険しめが多いが、四天王と信長を待ち焦がれるシーンでの優しく諭す笑顔や、信長への愛憎みちた憂いの表情が、垣間見せだからだろうが、素敵に思えた。そして終演後のサイン会では、交代のたびに綱引きのごとくファンを引き寄せたりお茶目な姿を見せたり、カーテンコールの告知でグダグダだったりで、上演中は役に入り込み、オンオフ差がある方だな、なんて一面も見せていたね。
その他皆さん、殺陣などかなりが初体験だっただろう中、小生の素人目にも、初日二日目の、やや、当たってしまったら、という感じだった剣さばきが、終演が近づくほどに洗練された感じがわかり、チームワークも上がっていったんでしょう、初日は、上演後すぐに、マツ役の鶴見さんから利家役の清水さんへのSOULのパスで落下もあったが、剣の扱いは、鞘に収めるのも含めて、上達されていたね。そして、その殺陣を支える降臨衆、アンサンブルの4人の素晴らしさ。演者の一員ながら裏方みたいな感じにも取られ、今作は般若面を付けるなど顔も見せない。で、千秋楽マチネのカテコ挨拶で4人が指名されると、役者経験浅い人、アンサンブル経験のある人、必ずしも殺陣や動きの俊敏さで採用されたわけではない役者の人など、様々なキャリアの4人が、開演直前の4人のエール、「成仏するぞ」の実演には会場泣き笑いの大盛り上がり。指名した舞川さんは大楽前に涙ぐみ、小生ももちろん熱くなりましたな。いずれにしろ、誰が出る・出ないによらず、来年9月の六行会まで、しばらく小生も解脱!
(みぃちゃん)
最後は、いつもどおり、みぃちゃんについて書き散らしておしまいにしようかな。
といっても、多くはサイン会で称賛してしまったからねえ。例えば、
・オープニングアクトでは、皆がダンスに励む中、歌詞も時に口ずさみという、変わらない姿勢(反田さんも多少そうだった。彼女は元パレットやなんきんペッパーのメンバー)
・今作は、演出からの細かな役の設定はなかったそうで、唯一の見せ場たる、過去の回想で暴力を振るうシーンで、勿論経験無い分施行していた
・転校後の桃歌を迎えるシーンで、反田さんにアドリブで遊べる部分があり、よいとまる〜、と笑わせようとしたり、反田さんに逆に仕掛けられるも、冷静な返しで笑いを抑えた
・自身は、剣での殺陣がなく、ファンとしてはそれを観たかったという小生の感想に、新しいファンを増やすため、いつも以上ダンスに切れ味もたせていると言って、自己アピールも意識していた
・その甲斐もあったか、普段だいたい我々常連が特典会で並ぶ中、確実に新しくサインを求め並ぶ人も増えていること
などなど。で、一番なのは、やはり先述したように、これまで小生なりに、素敵だと思った役者さんと新たに、そして複数回目の共演をして、たとえSNS上のサービスもあろうけど、そうした皆さんに受け入れ手もらえていることがなにより嬉しかったね。舞川さんも、自然にお芝居しているよ、なんて小生にリップサービス!みぃちゃんには、そうした諸先輩の、素人の小生が書いたような、誰にもわかるような素晴らしい点はもとより、稽古から本番を通じて会得した彼らのリアルな姿勢を、これからの演劇活動には活かしてほしいね。
そしてもちろん、演劇にとどまらないで、あの、強く発する声による、シンガーとしての活動にも取り組んでもらえたらと思う。かつての仲間の夕月と違い、事務所所属の制約ある中で、新たなファンを増やす意識があるあなただから、何らかの道を探り、歌でも平瀬美里あり、を世間に魅せていってほしいね。暮の23日の「時を駆け抜ける少女クリスマスLIVE」は、笑い芝居の延長とはいえ、歌う場であるのは間違いない。そのチャンスを逃さず、
美里!降臨せよ!
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