短編小説 「レインボーランド」
僕の名前はレインボーボ。七色の毛皮を持つ不思議な生き物で、レインボーランドの住人だ。レインボーランドは、空にかかる虹の橋の下に広がる、美しくてカラフルな世界だ。この国では、毎日がパーティーみたいで、住民たちはみんな楽しそうに暮らしている。だけど、最近はちょっと違う。空から幸せが降り注ぐこの世界に、なぜか悲しみの影がちらついている。
その日も、僕は大好きな友達ハピネスと一緒に遊んでいた。ハピネスは、笑顔が絶えない天使のような存在で、彼女がいるだけでみんなが幸せになるんだ。だけど、最近の彼女はちょっと元気がない。
「レインボーボ、どうして最近みんなが笑わなくなっちゃったんだろう?」ハピネスはそう言って、ちょっとしょんぼりしていた。
「わからないけど、きっと何か原因があるんだよ。僕たちで調べてみよう!」僕は元気よく答えた。二人でこの謎を解明することを決意した。
まずは、レインボーランドの北の端にある、伝説のレインボーの滝に行ってみることにした。滝は虹色の水が流れ落ちる美しい場所で、ここに来るとみんなが幸せな気持ちになると言われている。でも、今回は滝の水が少し色あせているように感じた。
「おかしいな、いつもはもっとキラキラしているのに」僕はつぶやいた。
「もしかして、何かが滝の水を汚しているのかも?」ハピネスが言った。
滝の源を探るために、僕たちはさらに奥へと進んだ。そこには、暗い洞窟があり、洞窟の奥には巨大なキャンディモンスターがいた。キャンディモンスターは、チョコレートの海が広がる崖の上で溶けかけていて、悲しそうに見えた。
「助けて、助けてくれ」キャンディモンスターは僕たちに向かって弱々しく叫んだ。
「どうしたの?」僕たちは駆け寄って尋ねた。
「私はキャンディモンスター。昔はみんなに喜びを与える存在だった。でも、最近はチョコレートの海が汚れてしまって、私の力も弱くなってしまったんだ。これが原因で、レインボーランドにも悲しみが広がっているんだよ」キャンディモンスターは涙を流しながら話した。
「それなら、チョコレートの海をきれいにすればいいんだね!」ハピネスが言った。
僕たちはキャンディモンスターを助けるために、チョコレートの海をきれいにする方法を考えた。まずは、魔法の虹の水を集めることにした。この水は、どんな汚れも浄化する力がある。
レインボーランドの住民たちにも協力をお願いし、みんなで虹の水を集めた。虹の水をチョコレートの海に注ぐと、たちまち海は輝きを取り戻し、キャンディモンスターも元気を取り戻した。
「ありがとう、ありがとう。君たちのおかげで私はまたみんなに喜びを与えることができるよ」キャンディモンスターはにっこり笑った。
その瞬間、レインボーランド全体に幸せの波が広がり、住民たちは再び笑顔を取り戻した。ハピネスも僕も、その光景を見て心から喜んだ。
「これからも、みんなが幸せでいられるように、僕たちで守っていこうね」僕はハピネスにそう言った。
「うん、レインボーボ。一緒に頑張ろう!」ハピネスは大きくうなずいて笑った。
僕たちの冒険は終わり、レインボーランドには再び幸せな日々が戻ってきた。
時間を割いてくれてありがとうございました。
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