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『死んだ動物の体の中で起こっていたこと』を読んで

動物の遺体から死因を調べる職業のお医者さんが書いた本。簡単に言うと科捜研の女の動物版。

内容


動物の死因を明らかにすることによって、死んだ原因の追求、苦しんで死んだかどうか、死ぬ前の栄養状態などを解明していく。

動物を取り上げたテレビ番組などは、かわいいなどの切り口が多いが、動物の死についても、もっと取り上げられてもいいのではないか。

死因を究明することによって、その死を生かす、つまり死から学んで同じように死ぬのをどうすれば防げるか、を研究していく。

動物園、水族館などから死因究明の依頼がくると、まだよくわかっていない生態の研究になったり、これからの飼育に為になるアドバイス、つまり健康に飼育するにはどうすればいいか、がわかったりする。

その動物特有の病気や、幅広く感染する病院もある。

人が飼う動物には、よかれと思ってやったコトが死因になったりする。犬のずーっと生肉しかエサとして与えない。(栄養が偏ってしまう)
ネコは外に出した方がいいのでは、とか。猫は外で病原体をもらってきたりするリスクがあるので、猫は外で自由にしたほうが幸せ、とは言えない。


感想


読んでよかった。
死んでから、解剖して何になるの?と私も思っていたので。
人間も死後、司法解剖によって、死因が分かったり、病気の研究のためだったりと、今後の人類のために有益な情報を得られるのは、科捜研の女を見ていて知っていたわけですが、動物においても同様なのだな、と。
動物への深い愛が感じられた本でした。


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