腕の見せ所は、ユーザー体験設計【プロダクトデザイナー×プロダクト開発部長対談】
こんにちは、スタメンのデザイナーのはるです!🌸
先月、100万ユーザーを突破したエンゲージメントプラットフォーム「TUNAG」。今後もTUNAGは組織改善のオールインワンツールとして、プロダクトづくりを強化していきます🔥
今回は、プロダクト開発部部長の長田とプロダクトデザイナーの森田(@KasumiMorita)に、「TUNAGのプロダクトデザイナーの役割」とお二人が感じる「スタメンで働く面白さ」について話を聞きました。
TUNAGとは
TUNAG(ツナグ)は、組織の生産性向上や離職率の低減を目的に、社内コミュニケーションと情報共有を促進し、従業員エンゲージメントを向上させるために開発されたプラットフォームサービスです。
豊富な機能と、組織課題解決の取り組み実績をもとに、「社内コミュニケーション活性化 」 「ビジョン浸透 」「カルチャー醸成 」「業務効率化」などあらゆる組織の課題解決をサポートします。
プロダクトデザイナーの役割
ー TUNAGのプロダクトデザイナーに求めることはなんですか?
🔵長田:
プロダクトデザイナーには大きく二つの役割があると考えています。一つは、アプリやウェブの画面をデザインするUIデザインの領域。もう一つが、ユーザーの行動を仮説立てしながら体験をデザインするUXデザインの領域です。
TUNAGプロダクトでは、特にユーザー体験のデザインが重要です。TUNAGで実施したエンゲージメント向上の施策が、従業員満足度やエンゲージメントの向上に結びつくかどうかは、まさにUXデザインの力にかかっていると強く感じます。
例えば、従業員同士が感謝を伝え合う「サンクスメッセージ」という制度があります。この制度を使ってもらうためには、単にメッセージを送れるだけでは不十分で、ユーザーがメッセージを送りたくなったり、もらって嬉しくなるような表現が重要です。
社内報も同様です。通常は新聞や冊子で配布されるものを、TUNAGではスマホで閲覧できるようにしています。この際、テキストが過剰にならず読みやすく、かつ情報がしっかり詰まった状態を、どうTUNAG上で提供するかがポイントです。
これらは単なる画面デザインとは異なり、ユーザー体験全体をどうデザインするかがデザイナーの腕の見せ所です。制度の演出や体験設計までをデザイナーが担い、それがTUNAGで実現したい組織のエンゲージメント向上に繋がるというのはデザイナーのスキルが試される場面でもあり、僕自身も非常に期待しています。
🟡森田:
最近携わった「TUNAGベネフィット」というユーザーが利用できる福利厚生機能でも、エモーショナルな体験設計が求められましたね。TUNAGベネフィットには、クーポンの抽選機能がありますが、その抽選結果の見せ方にはこだわりました。
実は、システム的にはすぐに結果を表示できるのですが、あえて少し待たせてから結果を出すようにしています。これは「ポジティブフリクション」と呼ばれる手法で、ユーザーに少しの緊張感を与え、結果を楽しんでもらうために工夫しています。
また、ユーザーが体験設計した通りに楽しんでくれるかを検証するために、社内でリリース前の機能をお披露目する「プロダクトバザール」というイベントを実施しました。抽選機能を試してもらったところ、大変盛り上がり、手応えを感じましたね。
🔵長田:
良いUIデザインに加えて、エモーショナルで心を動かすプロダクトは、実はあまり多くないと思います。アプリ全体の体験デザインやペルソナ設計を考慮することは一般的ですが、もう一段階上の、機能ごとにユーザーがワクワクするような体験をデザインすることは、他のプロダクトでは少ないと感じています。
TUNAGの目指すゴールは、日々使われるSNSのような存在になり、エンゲージメントを促進する施策にユーザーがアクセスできる状態を作り出すことです。
業務アプリではシンプルで使いやすく、見やすいデザインがトレンドですが、TUNAGではどうやってユーザーの心をくすぐるかというエモーショナルな要素を追求するのは、非常に面白い挑戦だと思っていますね。
🟡森田:
特にBtoB領域では少ないかもしれませんね。BtoBだと業務で使用されるケースを想定したサービスが多く、必然と業務効率の改善を重視されるプロダクトも多くなると思います。
BtoCではエモーショナルな表現も見られますが、サービスによっては広告などでサービスの世界観を保ちづらくなっているものも見受けられます。業務効率を重視しつつも、BtoBとBtoCの両方の側面をデザインできることは、TUNAGのプロダクトデザインの面白さだと思います。
スタメンで働く魅力
ー プロダクトデザイナー1人という環境で、どのように業務を進めてきましたか?他部署との関係性や役割について教えてください。
🟡森田:
プロダクトデザイナー1人体制が1年以上続いているのですが、今までやってこれたのは他職種の人たちが協力してくれたからです。プロダクトデザインの領域を分解していくと、私自身が手を動かすだけでなく、隣接する職種の人たちにお願いできることがたくさんあります。その際、「お願いできますか」と声をかけると、嫌な顔をする人は全然いませんね。
一方で、プロダクトデザイナーとしてどの領域で成果を出せるのかは、しっかりと考える必要があります。特にエモーショナルが求められるデザインについては、プロダクトデザイナーが担う領域だと思いますが、それ以外の部分、たとえば利用中の体験についてはカスタマーサクセスチームも関わっています。
そのため、落ちてきた課題を必ずしもプロダクトデザイナーだけが拾えるわけではありません。
他にも、開発の生産性をあげるため、デザインシステムを活用してエンジニアの効率化も図っています。
つまり、役割分担が重要です。誰が何を担当するかを整理し、プロダクトデザイナーとして効果を最大化できる領域をしっかりと見極め、そこにコミットしていくことが大切だと考えています。
ー スタメンのカルチャーにはどのような印象がありますか。
🔵長田:
何かタスクが生まれたときに「それやっておきます」と能動的に動く人が多いですね。例えば、全社会議や飲み会などである人が頑張って盛り上げようとしているとき、スタメンでは大体一人でやっていることはなく、複数人のチームが立ち上がっています。しかも、やらされているのではなく、みんなのためにやりたいというマインドで臨んでいます。ホスピタリティの高い人が多いのはスタメンの良さですね。
🟡森田:
元々そのような素地がある人が入社していることも関係していると思います。会社としても「人と組織の力で勝つ」ことを目指していますし、そこに共感して入ってきている人は多いと思います。
それに加えて、TUNAGの存在も大きいです。私の勤務地は名古屋本社ですが、TUNAGを通じて東京本社の様子を知れたり、新しく入社した人たちがどういう仕事をしているのかを知れるので、普段から自然と人となりを知ることができ、結果的に協力したくなっていますね。
先月も全社が集まるイベントがあったのですが、前日に台風の影響で予定が大幅に変更になってしまいました。そのとき、イベント担当の人たちがバタバタしている様子を見て、周りの人が部署関係なく「何か手伝えることはありますか」と手伝っていました。普段の業務ではあまり関わらない人でも、TUNAGで人となりを知っているからこそ声をかけやすくなっていると思います。
ー スタメンやTUNAG開発に携わる魅力について教えてください。
🔵長田:
シンプルにスタメンに入って良かったと思う人が多いのではないでしょうか。ミッションやビジョン、スキル、キャリア、環境への挑戦というのは当たり前のようにできることですが、そこに加えて組織への強さを感じます。実はそれが一番価値があると思いますね。
🟡森田:
長田さんは入って良かったと思いますか?
🔵長田:
入って良かったですね。スタメンは「伸びるべくして伸びる組織だな」と感じています。オペレーションやルール作り、ナレッジマネジメントなど、会社をよくするには多くの要素がありますが、それを実行したらした分だけ上手くいくイメージのある会社です。実行精度も高いですね。早く進めて、しっかりと共有しようという考え方があります。それを続けていれば伸びていくでしょうね。
🟡森田:
確かに。基本的にみんなのノリがよく、理由なく否定をしない雰囲気です。例えば、エンジニア側の開発生産性とデザインの主張や意図がぶつかることがあっても、「デザインはこういう意図があるんですよ」と言うと納得してくれます。能動的に動きあうからこそ、初めは衝突もあるんですけど、みんな前向きに人の意見を聞いてくれます。
スタメンのプロダクトデザイナーとして働く魅力
ー プロダクト開発チームの今後の課題について教えてください。
🔵長田:
「スタメンのプロダクト開発チームでプロダクトを作る意義を見出せるようになるか」が今後の課題です。
プロダクト開発の業務に関しては、正直いうと淡々と進めるしかないと思います。「プロダクトのビジョンにワクワクしないと作れないのか」と言われれば、必ずしもそうではないですよね。開発の生産性を向上させたり、より高度な技術に挑戦したりして、できることを増やしていけば良いと思います。
しかし、このチームでプロダクトを作る意義を見出せるかどうかはプロダクト開発チームが拡大していくにおいてとても重要です。どんなに効率化を図っても、部門間での情報の伝達がうまくいかなかったり、見落とされたりする部分はあると思います。
そうした問題を解決するために必要なのは結局「人」だと思っています。お互いが相手の仕事の溝を埋めあったり、仕事をしやすいように環境づくりをすることが大切です。そういう意識があるチームから生まれるアウトプットと、ただ業務だけをしているチームから出てくるアウトプットには、品質も体験でも大きな違いがあると感じています。
転職では、「ミッションやバリューへの共感」、「キャリアへの共感」、「スキルへの共感」、「賃金や労働環境への共感」の4つの要素がポイントですよね。
僕はさらに、この会社で働きたいと思わせる「エモーショナル」の要素が重要だと思っています。
例えば、スタメンでも「仕事は大変だけど、スタメンで働ける環境が楽しいんだよな」と思っている人は多いのではないでしょうか。その目に見えない要素が、エンゲージメントだと思います。これをスタメンのプロダクト開発チームでも体現できていて、かつ、TUNAGを導入しているお客様にも提供できる状態にしていくことができれば嬉しいですね。
ー 今後プロダクト開発チームで取り組みたいことはありますか?
🟡森田:
プロダクトデザイン組織の観点からお話しすると、今まで一人体制で駆け抜けてきた部分が大きく、課題が山積しています。
特に、現在はデザインシステムの整理が一番の課題です。ユーザーに一貫性のある体験を提供するために、この整理を進めて強化していく必要があります。
また、ユーザーリサーチの重要性も感じています。現状では、エンドユーザーとの接点が少なく、正直なところ十分な検証ができていません。今後はしっかりとリサーチを行い、デザインを検討する際の判断基準を確立する体制を整えていきたいと考えています。
🔵長田:
僕の中では二つの要素があります。
まず一つ目は、良い循環を作り、事業で勝つことです。
スタメンの組織のエンゲージメントが高まり、良いプロダクトもどんどん生まれる。でも、「エンゲージメント市場では勝てませんでした」となれば、良い循環が生まれているとは言えません。良いチームで良いプロダクトを作っている以上、それが市場でも認められる存在にしたいと強く思っています。
もう一つは、「この人たちに出会えて良かった」と思えるプロダクト開発組織を作ることです。
僕にとってエンゲージメントの最終的なゴールは、仕事を通じて出会った人たちが、「一緒に仕事ができて良かった」と心から感じることだと思っています。エンゲージメントという言葉は社内に限定されがちですが、僕は仕事を辞めた後でも「過ごした時間は大切なものだった」と感じられるようなチームを作ることが重要だと考えています。そして、その結果として「事業としても成功できた」と言える状態が理想です。今の僕は、その状態を実現するために仕事をしているのかもしれません。
🟡森田:
私もスタメンで働く中で、「エンゲージメント」という言葉の意味をより理解するようになりました。カジュアル面談などで他の人に説明する際には、「エンゲージメントとは、従業員同士、従業員と会社との信頼関係を構築することです」と伝えています。信頼し合える人たちと共に働くことで、その時間がかけがえのないものになると思っています。
ー どのような方と一緒に働きたいですか?
🟡森田:
先述したような課題や、やりたいことを実現するために、今は人が足りていない状況です。長田さんが話していたように、このチームでやる意味を見い出せる人かどうかは、私も大切だと思っています。「自分はできる」という自己効力感が強いだけだったら、フリーランスとして働く道や、別の会社での道もあるかもしれません。しかし、このチームでしかできないと思える人であれば、個人の成長もしつつ、スタメンという組織の中で活躍できるイメージが湧きます。
実際にスタメンで活躍している人たちも自己効力感がありつつ、「このチームでやりたい」と思っている人が多いと思います。現在のプロダクトデザイナーは一人体制で整理されていないことも多いですが、そこを一緒にカバーしたり調整しながら力強く推進していける人たちと働きたいです。
一緒に事業を推進する仲間を求めています
現在、スタメンではプロダクトデザイナーを募集しています。森田が執筆したよりリアルなプロダクトデザイナーの仕事がわかる記事もありますので、ご興味をお持ちの方はぜひご覧ください!
弊社COO森川とコミュニケーションデザイナー部部長の記事も公開中です!ぜひご覧ください!
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