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東京で全国旅気分 | アンテナショップ🍴 鹿児島•広島•福井

アンテナショップは楽しい

アンテナショップは楽しい。
アンテナショップのお食事処で食べるのが好き。
特産品のお料理は美味しい!それに加えて
食器やカトラリー、飾りに工芸品が使われ
なかなか買えない工芸品に囲まれた上品な雰囲気。
その土地の方が働いていることも多いためか
商品への案内が丁寧で、料理の説明が具体的。
その土地らしい、あたたかい話し方が聞こえてくると
東京を離れて、そこを旅している気分になる。
アンテナショップは地域の魅力を伝えるための総力戦だ。全力で迎えてくださるので、こちらも全力で楽しんで満足度の高い体験をさせてもらっている。

福井のアンテナショップレストランで使い感動した漆箸
肌触りが滑らかで細い先端でつまみやすく上品に食べられる

東京駅周辺、特に日比谷、銀座のエリアには
アンテナショップが密集している。
数軒隣に別の都道府県のアンテナショップがあり
「次はこの県へ」と続けて楽しみやすい。

アンテナショップの一覧はこちら


アンテナショップの食事処が最高

アンテナショップを楽しむために
ぜひお食事処を利用したい。

ショップではところ狭しと名産品が並べられている。初めて見るものも多くて、価格も割高ではないけれども普段スーパーで買うものよりも高い。どんなものか分かって買えば大満足の商品でも、見ただけではどれを買ったらいいのか迷ってしまう。

そんなときに併設されたお食事処に行くと、一押しメニューを理想的な形で調理されたものを食べることができる。
更には、使用されている食器が綺麗な陶器だったり、カトラリーが使いやすかったり、体験することでその魅力が分かりやすい。
出されたお茶が名産品で美味しかったり、七味など卓上の調味料が感動的な高品質だったり、置き物が親しみやすい伝統工芸品だったりと予期せぬ出会いが訪れる。その地域出身者の店員さんから具体的な説明をもらうことができて、理解が深まる。
お食事処を出て再びショップに戻ると、先ほど出会った名産品たちに、丁寧にポップが添えられてズラッと並べられていることに気がつく。「美味しかったから家族に買って帰ろう」という気持ちが自然とわきあがる。予期せぬ出会いで「いいなぁ」と惹かれた工芸品の価格を知って驚き、これはいつか迎えられる時が来たらと、そっと離れることもあるけれどそれも良い。

滋賀のアンテナショップレストランで迎えてくれた可愛い陶器
ショップで販売されていたのでいつか我が家に迎えたい

全てのアンテナショップに食事処が併設されてはいない。お土産もの、特産品の販売のみのところもある。
とっておきのコース料理のみの高級なお食事処もあるため、事前にメニューを調べておくと安心。私がまた行きたいと思う、お食事処が参考になれば嬉しい。

いち•にぃ•さん (日比谷の鹿児島料理)

日比谷で映画を観たあとに、ゆっくり味わいたい黒豚ランチがある。鹿児島県のアンテナショップの上の階にある『いち•にぃ•さん』では黒豚を使った満腹ランチ、鹿児島のかき氷しろくま、日本一の生産量を誇る地鶏の炭火焼きなどの名物を食べられる。お落ち着いた雰囲気の店内、広いテーブルで会話も楽しみながらゆっくりと鹿児島の料理を味わえる。

黒豚の野菜蒸しセット 1380円

豚肉と野菜が蒸気で蒸されたものをポン酢でさっぱりといただく。同じく蒸されたちらし寿司、たっぷりの黒豚の豚汁も添えられて大満足のランチメニュー。

鹿児島県のアンテナショップでは、さつま揚げがズラリと並んでいる。私は甘じょっぱい調味料が好きで、都内ではここでしか買えない!と抱えて帰る。

ひろしまカフェ(銀座の広島飯とお酒)

美味しい汁なし担々麺が食べられると聞いて、仕事帰りに広島県のアンテナショップに併設された、ひろしまカフェへ。汁なし担々麺はランチのみで食べられず、代わりに広島のお酒が楽しめる角打ちになっていた。カウンターには日本酒の名前と、クラフトビールの写真が並ぶメニューが置かれていた。

牡蠣オイル漬け、美味しかった

日本酒の3杯飲み比べ、牡蠣のオイル漬け、タコの入った蒲鉾の板わさ(牡蠣醤油)を注文。

特に老亀が美味しかった
原材料が全て広島産で芳醇な甘口

日本酒はどれも美味しくて飲みやすい。飲み比べることで自分の好みが分かって面白い体験だった。
牡蠣のオイル漬けの牡蠣が大きくて大満足。板わさの醤油で牡蠣醤油を出してもらえて嬉しかった。

福とほまれ(銀座の福井居酒屋)

食のポッドキャストで福井のおろし蕎麦が美味しかったと聞いてずっと気になっていた。友人の故郷で恐竜博物館と永平寺に連れて行ってもらった時に、カニとソースカツ丼を食べさせてもらったけれど、冷たい蕎麦が美味しいところだったとは。
銀座にあるアンテナショップが並ぶ通りの山形県と広島県の間に福井県のアンテナショップがある。道路に面した入り口に併設されたレストランのメニューが置かれていて親切だ。
おろし蕎麦の他に海鮮丼やソースカツ丼、おろし蕎麦と丼のセットの食事メニューがあり2000円弱の値段。名物と知っていなければ高いと感じてしまう価格に感じた。

アンテナショップの奥にあるレストランは、スタイリッシュな店内で上質な飲み屋さんの雰囲気があった。
私はおろし蕎麦の単品を注文した。店内の座席は少なめながら埋まっていて、お酒と逸品をゆったりと楽しむ大人たちがテーブルを囲んでいた。そんななかで一品の注文は肩身が狭いかと思ったが、同じカウンターで仕事帰りと思われる女性が定食のように蕎麦と丼のメニューを食べていたのでホッとした。

おろし蕎麦 柚子こんぶ あおさの汁

念願のおろし蕎麦には、たっぷりの荒い大根おろしと鰹節がのっていて、蕎麦は平打ち麺だった。福井県出身と思われる女性の店員さんが「よく混ぜてお召しがりくださいね」と運んできてくれた。福井県出身だろうと分かったのは、後ろの宴会テーブルのおじ様たちに恐竜博物館の魅力を嬉しそうに話していたからだ。
一口そばを食べてその美味しさに心が満たされたが、更に驚いたのは箸の使いやすさだった。ヒラヒラとした鰹節も、薄いのにねっとりとした昆布も上手につまむことができるので、美味しく丁寧に味わうことができた。夢中で食べていて、ふと顔をあげるとカウンターのなかにいる大将と目が合ってしまい慌てたが優しく微笑んでもらえた気がした。

あっという間に食べ終えてしまったが心が満たされる食事だった。お会計は大将がしてくれたので「美味しかったです」と伝えることができた。レジの隣には、つい先ほど使い心地に感動した箸が販売されていた。
「先が細くなっていてピタリとくっつくので、1つ1つ摘むように上品に食べられるんですよ」と教えてもらった。これは欲しいと思ったのだけど1膳2750円に即決できずに、帰ってから買えばよかったと思っている。レストランを出たところには若狭漆箸がズラリと並べられていた。レストランで使われていた、感動したあの箸は販売されている商品の中でも高価格で、大将に教えていただいたように先が細くてピタリとつくのは若狭漆箸のなかでも高級品のようで、他の手に取りやすい価格の箸では見た目から違って見えた。
そういえば朝ドラで見たことがあるなと思ったのは、『ちりとてちん』で若狭漆箸が出てきていたからだった。伝統工芸品で食事をさせてもらえるなんて贅沢な体験だった。アンテナショップは、まさにその県の魅力を総力戦で伝えてくれる場所だと感動する。

東京から全国旅行へ

東京に全国のアンテナショップが集まっている。気になる都道府県の店に行ったり、たまたま通りがかった店で行ったことのない場所の魅力を浴びせられたり、日本の広さや多様な暮らしがある豊かさを感じられる。東京駅からは各方面への新幹線も高速バスも出ているので行きたいと思った場所にアクセスがしやすい。その土地に行かないと分からないことは多い。だからこそ、行くためのきっかけが多くあって嬉しい。
次はどこのアンテナショップに行こうか、そしてどこを旅の目的地にして訪れようか、楽しみは広がるばかりだ。

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