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【コラム】フォルメンで出会う今の自分

11月のとある昼さがり、神戸シュタイナーハウスの大人クラスで、
フォルメンを一緒にやらせてもらいました。伝える側が一番楽しいし、
伝える側が一番勉強になる!と実感しました。

11月のとある週末、石川恒夫先生のフォルメンの講座に参加しました。伝える方が一番楽しいと思っていたのに、受ける側は、吸収スポンジになりたいほど勉強になる時間でした。

さらに12月、とある施設で職員さん向けの研修として、フォルメンで何かする機会をいただけました。何が必要かな~と考えて、チームビルディングと自己認識につながる時間になれるよう、あれこれ考えました。

でも、受け手である時と、送り手である時、「勉強になる」の質はだいぶん違いました。

受け取る方、つまり生徒の時は、大きな器の中で、安心してまどろんでいます。その安心感たるや! 流れに委ね、自分のいろんな感覚をふわ~っと開いていく感じは、受ける側の恵みです。先生に、そこにいる全員で包んでもらいながら、大好きな先生の言うことだから一言も聞き逃さず、細大もらさず吸収したい、という感じ。

一方、繰り出す方、先生役の時は、実際にやるまでが勝負。まずは自分がしたいこと、そして受け手が、どんな時間を必要としているのか、などを意識する。それを、自分に出来ることで形にしていく過程で、漠然とした思いみたいなものが、重みと質量を持って形になっていく。

個人的に、人前に立つのは緊張するタチなので、大変と言えば大変だけど、横に並んで一緒にやってみて、何がしかを受け取ってもらえた時の充実感、高揚感たるや! これは、なかなか味わえない喜びです。癖になりそう!

そして12月。今日も全然別のところで、30分だけフォルメンをさせてもらいました。30分とは言え、お話をいただいてから頭の片隅にずっとそのことを置いて、寝起きのひらめきを暖めたり、別件で会った人材育成担当者にアドバイスをもらったり…の結果としての今日。

30分は、いかにも短かったのですが、一人ずつ、何かは感じていただけた様子。「線を描くだけだと思っていたけど、いろいろいっぱい感じられて良かった」なんて言ってくださって、忙しい中でお時間いただけたことに感謝。やっぱり、提供する方が勉強になるのは間違いない。

シンプルな線を一緒に動きながら、秩序について、逸脱について、包み込むことについて、自由について、目標について、チームについて、贈る・受け取るについて、快・不快に支配されないことについて、評価せず受け止めることについて…などなど。いろいろな気分を味わい、考える時間になったのではないでしょうか。

コメントを聞いていて実感したんだけど、きっと、一人ひとり、同じ形を動きながら、全然違う気分を体験をしていたのだろうな。そう考えたら、フォルメンって本当に不思議。未熟な私が何かを伝えようなんて思わなくても、もっと大きなものが、一人ひとりに必要な気づきを届けてくれる。自分で動きながら感じることで、誰にも強制されることなく、どこにも無理することなく、自分で自分に出会っていける。そんな可能性が、本当におもしろい。

そんな、魅力あふれるアクティビティ。一人ひとり違うどころか、毎日フォルメンを描いていると、同じ私が同じ形を描いていても、感じることが毎日違う。

I am not I was.

子どもほど劇的ではないにしろ、大人も毎日変化し続けているんだな~と実感できるのは、とても励まされることです。おそらく、まわりの子どもにとっても。成長ではなく、揺れてるだけかもしれませんが、その揺れを自覚できるのは、自分の中心が意識できるということで、それも大事な事だと思います。

いくつか図を載せておきますので、ご興味があれば、やってみてください。

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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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神戸シュタイナーハウス
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