【大人】バイオグラフィー・ワーク⑥人生のテーマは見つかったか?!
生まれてから学校を出るくらいまでは、世界からモノも教育も愛も与えてもらえます。そして世の中に出て社会で鍛えられ、中年期を越えると、今度は自分から社会に何かを与えて行ける年齢になっていきます。
そんな風に人生を大きく3つに分けて、それぞれ7年ごとに分けて整理し、振り返りながら、自分の人生のいろんなシーンに光を当ててきました。今回はこれまで9か月かけて見てきた自分の過去の中から、人生を貫くひとつのテーマを探ってみる、という総括的な回です。
前回までの内容は以下をご覧ください
①自分に学ぼう
②人生を3段階に分けると
③0~21歳までは「与えられる時期」
④21~42歳までは「交流する時期」
⑤42~63歳までは「与える時期」
これまでに描いたものを全部並べて
輪になって座り、9か月かけてこれまで描いてきた絵や粘土の写真を、一人ひとりが部屋の中心から自分の席に向けて、放射状にずらりと並べます。真ん中から第1七年期、第2、第3と並べて行って、円周のフチに立っているところが第7七年期の今の自分。遠くから、また近くから、じっくりと眺めてみます。
最初の絵を描いてからずいぶん日が経っている上、にじみ絵や粘土は印象がガラリと変わる。確かに自分で描いた(作った)のに「コレ、何を描いたんだろう?」とピンとこないものもありました。それなのに、他の人が「その絵、まさにオキツさんですね」とすごく納得してくださってたりもして。私が私を一番良く理解しているとは限らない。それが見える、なんとも不思議な感覚です。
自分の人生のテーマが見えるでしょうか?
こうやって、先月まで取り組んで来た絵や写真、そして今日取り組んだ「未来」と、自分でひとつ選んだ「心象風景」。それぞれに、その絵を見ながら、一連の絵や作品から感じる、見えるものを探しました。
さて、自分の人生を貫く一本の糸、つまり、この人生のテーマが見えて来るでしょうか? 個人的な事を言うと、第1七年期に「2つの世界の間にいるなぁ…」と思ったことは、回数を重ねるにつれて曖昧になっていきました。
しかし、最後にこうやって一覧で見てみると、最後にやっぱり「今も、現実と理想、会社とフリー、経済とやりたい事の間に立って、なんとかバランス取って調和させようとしてるよなぁ」と、同じところに帰結していったのです。
しかも、自分の人生に一番大きな影響を与え続けている『自由の哲学』も、「二元論から一元論へ」というのがひとつのテーマ。善悪、快不快、他者と自分を、対立する二つではなく、両方あってひとつの事象として理解しよう、ということですが。こんなにいろんな「二つの間」にいる自分が見えると、単なる妄想とはとても思えません。
人生の経糸(たていと)として
一緒に取り組んできたみなさんも、1人ひとり、自分の人生のテーマをバシッと言い切りました。それぞれに、聴いていて深い所で納得したり、「そういう人だったのか~」と、相手の新たな面を見せてもらった気がしたり。
シュタイナー教育では「学んだことは、忘れてもいい」と言いますが、今回見えた自分のテーマは、きっと人生の経糸になるはずです。人生のテーマを言語化することによって、今後、自分の人生に岐路が見えた時、まわりの状況も踏まえつつ、自分軸で道を選んでいけることでしょう。
大人は自己教育、でも仲間と一緒なら
毎回、前に貼り出していただいたバイオグラフィのアーキタイプを見ながらもう一度全体をおさらいし、後は、自分なりに、人生を深めていけるよう、ライフチャートの書き方なども教えていただきました。
石田さんに来ていただいた講座としては、これでいったん終了ですが、一人でも出来ることはいっぱいあるし、取り組む都度、新たな発見がありそうです。毎回、素晴らしい時間をリードしてくださった石田さん、そして、意識的に自分の足で歩いて行こうとする素晴らしい方々と一緒にバイオグラフィ・ワークに取り組めたことに、大きな喜びと幸せを感じます。
大人は自己教育。誰も育ててくれないので、自分の成長は自分次第、ということなのでしょう。でも、仲間と一緒ならさらに遠くまで行けそうです。近い将来、自分を振り返った時、「有意義な取り組みだった」と言えることを祈りつつ、このシリーズを終えたいと思います。ありがとうございました。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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参考:
サイト:
(社)バイオグラフィーワーク・ジャパン
ジュピター(バイオグラフィワーカーのサイト)
書籍:
バイオグラフィー・ワーク入門(グードルン・ブルクハルト著、樋原裕子訳)
昨日に聞けば明日が見える(大村祐子著)
おうちでできるシュタイナーの子育て(クレヨンハウス刊)
シュタイナーの人生学~生きることの意味 丹羽敏雄著
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