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懐かしのメロディ。

今日は、本当に暑い1日でした。

今日は、「星空の小さな図書館」の開館日。午後から約半日、図書館内で過ごしていたのだけれど、館内はとてもひんやりしていて、時折入る風が心地よかった。

冬の寒さは辛いけれど、暑さに強い昔の日本家屋の知恵ってすごいなと思います。

図書館で懐かしいCDを見つけました。 東京で会社に勤めていた時によく聞いていた曲がつまった1枚。 そのCDを聞きながら当時の私は何を考えていたんだろう、と思い出していました。

ちょうど28歳になるぐらいのころで、転職して2年目。表参道の職場から40分程度の場所で、ちょっと背伸びして借りたおしゃれな物件に住み始めたころ。

心地のいい部屋で、改めてこれからどうしよう、なんて考えはじめていたっけ。お休みの日を有効活用する術を探そうなんて意気込んでいた。

当時の私は完全なる「迷える子羊」。自分探しの真っ只中で、とにかく今の自分ではない「何か」になりたくて、焦っていた。

仕事以外の自分が見つけられずに、自分から会社の肩書がなくなったら一体何者なんだろう、と漠然とした不安を抱えていた。

それを見つけたくて、はやりの料理教室に行ってみたり、ジムに通ってみたり、誘われるがままイベントに行ってみたり。なんだかよくわからないけれど、「それをしている自分」がいいと思っていたのかな。とにかく色々な場所に行っていた。

行ってはみたものの、人と交流するきっかけがわからなくて、話かけられても戸惑うばかり。「せっかくの機会なので、参加された方同志、お話してくださいね」と言われても、どうしたらいいかわからず、会場の隅っこによく逃げていた。今思えば結構な人見知り。

でも、何かを変えたくて必死だった。

色々と動いてみたけれど、どれもピンと来なくて、更に迷う。

そんな中、唯一ピタッとハマったのは自分自身と向き合って「自分の好きだったこと」を考えるということ。

やり方はいたって簡単。一つひとつ「自分の好きだったこと」を、思い出しながら、ノートに書き出していくというもの。

すると不思議なことに、いろんなことが見えてきました。

私は本が好きなんだな、とか

都会のワンルームじゃなくて、自然がいっぱいの広い家が好きなんだな、とか

いつも時間や人に追われるのではなくて、のんびり、ゆっくり、穏やかな時間を過ごしたいんだな、とか。

今回、久しぶりに聞いたCDは、そんな時によく聞いていた曲が詰まっていました。

あの時、「この曲を、東京から離れた自然がいっぱいあるいなかのカフェみたいなところで、のんびり聞きたい。そんな場所が私にとって理想なのかも」なんて思っていたっけ。

思い描いていたことは、その後、数年の時を経て実現してしまうとは、思ってもみなかったけれど。

でも、思うのです。

人間、イメージできないことは、きっとできない。

逆にイメージできることはきっと形にできる、と。

ぼんやりとでもイメージが見えることは、遠回りしても寄り道しても、そこに意志があれば形になるんじゃないかな。

だからこそ、イメージができるようにいろんなことを見て、体験して、考えることが大切なんだと、私は今だから思います。

懐かしのメロディを聞きながら、図書館のカウンターで本を読む。一面緑色の田んぼと、沈む夕日。

私にとって、豊かで贅沢な時間です。



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三星千絵|房総いすみでローカルに暮らし働く。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 シェアハウス、図書館、カフェ&シェアオフィス。まだまだ地域の資源を活かして、新しいコト、生みだします!遠くからでも応援してもらえるとうれしいです。