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映画『音のない世界で』

1992年/製作国:フランス/上映時間:99分 ドキュメンタリー作品
原題
 LE PAYS DES SOURDS
監督 ニコラ・フィリベール



予告編(海外版)


STORY

 フランス。
 「音の無い世界」に生きる人々の私生活を淡々と、しかし濃密に紹介してゆくドキュメンタリー作品。
 
 ろう学校に通う子ども達と授業の様子。初めて補聴器をつけたときの青年の印象。手話のプーラン先生の幼少期の体験談。手話で話しかけるサンタクロース(プーラン先生)。アメリカのろうの子ども達との交流。耳の聞こえる母親と、幼いろうの息子のひととき。ろう者同士の結婚式。プーラン先生と奥様の馴れ初め。病気で学校を休んでいるお友達へみんなで手紙を書き投函する、生徒達。結婚式を終えた夫婦の部屋探し時の奮闘。「ネームサイン」についての解説。

 聞こえる人は中々知ることの出来ない「音の無い世界」の、素敵なお話。


レビュー

 制作から30年以上を経ても、美しい輝きを放ち続ける珠玉のドキュメンタリー作品。
 本作は映画を観始めた頃に、世界の感じ方や見方を、大きく変えてくれた大切な作品。
 ※DVD鑑賞

 記録に残る数百年に及ぶフランスの手話の歴史を紐解けば、それは「幸せへの道」を築くための過酷な戦いの歴史であり、それゆえに手話を繋いできた人々には畏敬の念を感じます(フランス以外の手話を繋いできた人々にも)。

 「聞こえる人の、見えていない」世界を、優しく、リアルに案内してくれる名作、『音のない世界で』。
 おすすめです。
 
 

「6歳のとき、ろう学校に連れていかれて手話を知った。赤ん坊が言葉を覚えていくように、誰にも教わらずに自然と見て覚えた。ろう者は視覚が発達するから、観たものを記憶する能力が優れている」

本編より

「手話は世界共通ではない。しかし、健常者が外国へ行ったら辞書と首っ引きでも話せないが、ろう者たちが違う手話の国の人と分かり合うには、2日もあれば十分だ」

本編より


本編 ※すぐ消します


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