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『寂しさ』の正体

隣の芝生は青い、という言葉がある。
人は自分と違う境遇の人間を美化してしまうらしい。
だから人が思う『寂しさ』にも多くの種類が存在するのだと思う。
今回は恋愛に於ける『寂しさ』について思ったことを書こうと思う。

なお私は恋愛と結婚は別物と捉えている為、恋愛、に傾倒した書き方をする為家庭の事や子供の話は一切出てこない。

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私は、
在るものを失くす
事が一番辛いと感じる。

それぐらいなら、最初からない方がいいのだとさえ思う。

パートナーが居ない人は居る人が羨ましいという。
でも本当にパートナーを得る事、それは根本的な寂しさの解決になり得るのか?
そもそも寂しさとはなんなのだろう。

一年前の一件以来、私に対して友人達は、笑って遊び倒してる私を見てもどこか不安そうだった。

でも実際には不安なんてなかったのだ。
元彼と別れた事で生じる「穴」なんて今思えば、苦痛から逃れられたというメリットの方が大きいと感じる。

元彼と別れたから寂しいという感情はない。
それよりも最初から怒りの方が強かった。
裏切られたこと、苦痛を与えられた事による痛みから生まれた怒りだ。

私は、恋人がいない期間も散々遊んだし、お陰で仲のいい友達も増えたし、行動力もついた。
恋人がいなくて困る事といえばセックスが出来ない事ぐらいだろうか。私はデミセクシュアルの為、自身が感情のない人間と行為をする事はとても苦痛に感じる。この辺りの検証はまたいつか書く。
それ以外は正直、友人で代用が効くのだ。

彼氏が出来た時友人から多く言われたのは
『やっと安心した』
というようなコメント。

私はとっくの昔に元気だったけど他人にはどうにも10年間付き合った恋人に捨てられた寂しい人に見えていたようだ。

私は特定の相手でなくても、遊んだり話したり出来れば割と誰とでも楽しめたりする。
だから本当は恋人を作る必要性とかなかったんだ。
逆にデメリットの方が多いかもしれない。
そして、付き合う前にはなかった
『寂しさ』を今はひしひしと感じる。
それは、彼氏と恋人関係にならなければ感じることのなかった感情だと思う。勿論誰にも会わないってなるとまた今感じている寂しさとは別の部分で感情は動くけれども。
それでも人は『羨ましい』と言うのだ。

私は『今の寂しさ』の正体を恋人がいるから、だと断言する。
だから、会えない寂しさを解消したければ、単に恋人という関係を解消、つまりは別れればいいと思って、最近よく別れようだなんて簡単に言う。昔では考えられなかったが。

恋人と会えない事による寂しさは永続的だが、
恋人と別れた事による寂しさは瞬間的なものだ。

何故だろうという説明は上手く出来ないが恐らく、恋人という役割のせいだと思う。あとは肉体関係を持ってしまうと単純に人肌恋しいとかいう気持ちにもなるからだと思う。

そう考えると、恋人を作る事で新しい寂しさというものを獲得してしまうのかもしれない。そう考えるとあんまり誰かと付き合うことは良い事でないように思う。

幸せなことや楽しい事も、あるにはあるが、それは友人で代用出来るし、その方が寂しさが薄い気がする。

彼氏が出来てよかったとか、羨ましいとか、言われるけど、良いことだけじゃないと思う。

そんな事をわかっていながらなぜ付き合ったのかと言うと、寂しいからではなく単純に人間として興味が湧いた為。
デメリットを加味したとしても繋がりを持ってみたいと思った為。
彼が彼でなければ私は興味を持っていないし、付き合ってもいないし、私はまだフリーを謳歌してるだろうと思う。


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『私が貴方の一番好きな人』で居ることは恋人関係であっても難しい。比較対象が人間ですらない時も多々ある。

それに対しても逐一『寂しい』と感じてしまうのは、もう最早脳みそのエラーとか、そういう次元の話な気がする。
私は常日頃言っているけど、恋愛は精神病の一つだとも思う。厳密に言えば人は何かしら、誰しもが患っていて、それに対して実害があるかないか、明確な定義と名前があるかないか、という差でしかない。

恋愛に於ける『寂しさ』に関しては本来背負う必要がないんじゃないかなと思う。

だから敢えて自分からその負債を背負いに行きたいと思う人達がわからない。もちろん万人が寂しがりでもないと思うけど、私は敢えてそういうのは必要ないかなと自分は思う。それは私が特段寂しさに弱いからかもしれない。もしかしたらメリットを多く享受出来る人も多くいるのかもしれない。

だけど、
人が発信している情報なんて氷山の一角に過ぎないから、結局のところ自分の目で確かめるしかないんだろうなぁと思う。それにはもう人生経験を積むしかない。


いつかその『正体不明の寂しさ』とその呪縛から解放されますように。


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