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祖父と孫〜葛藤

92歳の祖父を、老いはあるけれどまだまだ元気な方である祖父を老人ホームに入れる。

入居日が定まって、入居が近づくにつれ、気持ちはしんどい。

祖父が過ごしてきた
彼が建てた家を出てもらわならければならない。

少なくとも私が生まれてから祖父があの家にいるのは当たり前だった。

そうじゃなくなる日がくることを思うと勝手にしんどい。

90代とアラサーの感覚はきっと違う。
祖父からすれば刺激のない毎日より人と過ごす日々の方がいいのかもしれない。

けどずっと慣れ親しんでいた街を、家を離れることは辛い。きっと辛い。

そう思う反面、他に打つ手がないから祖父にお願いするしかないのだという事実。

こんなことに正しい選択はない。

ベターを探すしかない。

分かってるけど辛い。

やれる範囲でこれからのことを考えることが大事だと思っていても
祖父のいない家を想像するだけでゾッと寂しさがましてどうしようもなくなる。

カウントダウンのように日数が迫るたびにしんどい自分がいる。

しんどい気持ちに蓋はせず
しんどい自分を散歩させながら
少しずつ次のステップに進みたい。

ただの罪悪感といえばそれまでだ。

老人ホームに入れる人が
みんなこういう気持ちではない。

厄介払いしたい気持ちがある人もいる。
葛藤しながら家族を送り出す人もいる。

自分の仕事に置き換えれば障害のグループホームの入居だってそうかもしれない。
そうやってこういった経験から学ばせてもらっていくのかもしれない。

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