『植物癒しと蟹の物語』を読んで
【本の情報】
『The Story of Plant Healers & Cancer 植物癒しと蟹の物語』
著者:小林大輝 発行所:コトノハ株式会社 装丁:鈴木哲生
※あらすじや詳細は、私の拙文よりもリンク先の
出版社ホームページでぜひご覧ください。
【#読書の秋2021 読書感想文】
ネタバレ感注意です。感想は読んで欲しいのですが、一度この作品を読んでからの方がいいかとも思います。
あまりネガティブな感想は好きではないのですが、あえて先にちょっと物足りなさというか要望を。「ご主人の出番を増やしてほしかったかなということ」と「挿絵のようなものがあったらよかったかな」とちょっと贅沢かもしれないけれど「きっと大切な本だからこそ」という意味でそう感じています。この本を読んで、著者が本来目的としたテーマはもちろんのことですが、自分らしいメッセージを感じ取って欲しいという意味では、対象年齢は、小学校高学年から大人まで広く読んでいただける作品だと思いますし、学校の図書館にもおいていただたらいいのではないでしょうか。部分的には絵本にしてお子様向けにしてもいいのではないかとも思っていますが…ここは出版社さんに期待ですかね(^-^;
この作品は、病そのものである悲しい運命の【蟹】の物語であると同時に【植物癒しの猫】への感謝と愛にあふれる物語なのだと思います。そして【車椅子の少年】がこれから一歩を踏み出していけそうなそんな雰囲気にかすかな希望を感じました。
「生きていく中ではつらいことがあったりして歩くことができなくなってしまうこともあるかもしれないけれど、そんな時は休んでいいんです。大切な誰かと寄り添いあって話をして過ごすんです。そして、また歩き出していけばいいんです。」と優しく包んでくれるように語りかけるようなお話です。
【あなたがただそこにいるだけでいいんです】そう言われているような感謝と癒しの物語でもありました。あなたに大切な人がいたら、ただ寄り添って話を聞いてあげて。ただ話を聞くだけで、ただそこにいるだけであなたがいなければならない理由になるんです。最後に私なりの受け取り方を私なりの表現で書かせていただきます。
あなたという花
わたしたちの胸の中には花が
こころという花が咲いています
枯れないように
いつも寄り添って話を聞いてくれる
そんなあなたにありがとう
誰かのそばで
咲いているだけで
誰かのそばで
話を聞いているだけで
あなたにも誰かにとっての
花が咲いているのです
大切な人のそばで
花を咲かせることできれば
それもあなたが
生きる理由になるのです
あなたが寄り添って
話を聞いてくれたことで
あなたが心の強さと愛を
見せてくれたことで
悲しい運命も受け止めて
後悔のないように
歩いていきたいと
今はそう思えるのです
あなたがたに生かされている
私もそんな花になれたらと思います
読んでいただきありがとうございました。