《教育アップデート》教育羅針盤
こんにちは!タノ🦒です。
転職活動を始めて3ヶ月。退職してから1ヶ月。
不安な日々の中を支えてくれた1つが本です。
この4ヶ月で約50冊の本を読みました。
そして、その中でも
新しい時代を歩むための10冊の本を選びました。
これらの本は、それまで「なんとなく考えていたこと」を
はっきりと言語化して、論理の筋を通し、
さらに一歩も二歩も先の未来を見せてくれました。
1、学校ゲームチェンジ
2、MOVE YOUR BUS
3、日本の教育はダメじゃない
4、けテぶれ宿題革命
5、コーチングの基本
6、超効率勉強法
7、非常識の教え
8、学校を変える15分
9、インベスターZ
10、学級指導の「足並みバイアス」を乗り越える
1、学校ゲームチェンジ
社会の変化に伴って学校は変わる。
授業、先生もこう変わる。
そして、
「定額働かせ放題、サブスクリプションサービス」
そうなっている教師の現状を変え、
新しい時代への教育を提案する本。
他にも著書に
「さる先生の全部やろうは、ばかやろう」
も必見。
坂本良晶 「学校ゲームチェンジ」
2、MOVE YOUR BUS
チームづくりをするなら、一度読むべき本。
著者は全米最優秀教師のロン・クラーク。
前述のさる先生の本にも登場。
ロン・クラーク「MOVE YOUR BUS」
3、日本の教育はダメじゃない
メディアや最もらしい言葉で何度も言われる
「日本の教育はダメだ」
「欧米はこんなに進んでいる!」
定説、風潮、固定観念。
それらはデータで一度考えるべき。
実は世界トップレベル
実は世界最低レベル
そんな部分が分かります。
分かるからこそ、手を打てる。
そのための本です。
小松光・ジェルミーラプリー「日本の教育はダメじゃない」
4、けテぶれ宿題革命
「やりなさい」と言われる宿題。
宿題の学習方法を変えて、
「本当の学習者」を育てるための本。
前回の記事もご覧ください。
葛原祥太「けテぶれ宿題革命」
5、コーチングの基本
コーチングの会社が出したコーチングの基礎の本。
原則・実践事例が分かる。
コーチングは「目標達成を支援するプロセス」であり、
「対話を重ねることを通して、クライアントが目標達成に必要なスキル知識、考え方を備え、行動することを支援するプロセス」である。
と定義されているように、
誰かに行動を起こさせるために、
目標設定も達成もクライアントが行うための支援の方法です。
教師ならば、子どもの学習に
職場ならば、部下に対して
親ならば、子どもへ
あらゆる場面で使えます。
「教える」以外にも、「コーチング」「ファシリテート」を武器に。
鈴木義幸・コーチ・エイ「コーチングの基本」
6、超効率勉強法
メンタリストDaiGoによる
「科学に裏づけされた効率的な正しいテクニックを使った勉強法」です。
間違った学習方法から脱却し、
勉強法の基本を捉え、勉強前と後、習慣化、トレーニングなどを紹介しています。
これもまた、定説、常識、伝統、風習を打ち破るための本です。
大事なのは、科学的なことと実践による分析です。
これから実証していきます。
メンタリストDaiGo「超効率勉強法」
7、非常識の教え
麹町中学校元校長の型破り校長工藤勇一さんの本。
中学校で、宿題、定期テスト、担任などを廃止。
校則を一から見直す。
いち早く数学にタブレット型学習端末を取り入れました。
やはり、「正解」を疑うこと。
実際の実践から、学校教育の本質に迫っています。
非常識と言われますが、
今まで私たちが感じていた違和感に向き合い
その解決方法を実践しています。
なにより、公立の中学校ということが驚きでした。
学校教育を考える時に、
必ず通った方がいいと思える本だと思います。
工藤勇一「麹町中学校の型破り校長 非常識な教え」
8、学校を変える15分
百マス計算・漢字指導方法「影山メソッド」の影山英男先生の本。
たった15分のモジュール学習による読み書き計算の反復練習が
劇的な結果をもたらした実践書。
核となるのは、だらだらした授業からの変革です。
徹底反復を行い高速化した超集中授業。
この実践により、学力が劇的に向上し、学級も安定するという魔法。
私も内容を消化して、実践していきます。
影山英男「学校を変える15分 常識を破れば子供は伸びる」
9、インベスターZ
少し変わり種です。漫画のインベスターZ。
中学生が投資の力で学校を運営する話です。
3000億円を利回り8%で経営を行う。
この作者は「ドラゴン桜」の三田紀房。
この本を選んだ理由は、
お金ののことを学ぶ必要が絶対にあると考えたからです。
そして、お金は仕事と結びつき
仕事は社会と結びついていきます。
今キャリア教育が重視されていますが、
お金のことを学ばずに社会や仕事を語ることはできないと思っています。
でも、この主人公の父親も
「お金は汚いことだ、考えるな」と言います。
お金は「信用」で、人と人をつなぐ力でもあります。
お金=汚い・怖い、という価値観をアップデートするために
この本は重要でした。
三田良房「インベスターZ」全21巻
10、学級指導の「足並みバイアス」を乗り越える
最後は、令和3年4月21日に発売された
「花は咲く先生」の著書。本名は渡辺道治さん。
本当に素晴らしい先生です。
言失礼かもしれませんが、もはや超人だと私は思っています。
この、多忙を極める学校現場で、
学級通信を年間1000通出し、研究を進め、
働き方を考え、それらを広めていく。
どんな方か知りたい方は、記事はこちらの記事を参照してください。
学級通信の話と合わせて、凄さが分かるかと思います。
その先生が出した本。
「こうでなくてはならない」という学校の常識
「足並みバイアス」から脱却した学習指導のスリム化・合理化の本です。
多忙を極める学校現場。本当に大切なものは何か。
「はじめに」で書かれている言葉。
持続不可能な程の仕事を両手両脇にパンパンに抱え、
身動きを取ることすら難しくなっている現状があるにも関わらず、
今なおその量は増え続けようとしています。
〜中略〜
荷を下ろし、新たな学びの「方法」や「価値」を作っていくことは、
教師にとっての「仕事のやりがい」を、
そして子どもたちにとっての「学ぶ楽しさ」を生んでいくことにつながるだろうと信じてやみません。
ただし、この本は「減らす」ための本ではなく、
「本当に大切なもの」を考えて、そこに注力するための本です。
個人的には、
「1時間に1つの教科を教えなくていい」→合科的・関連的な指導になる
「宿題の自己完結システム」→自主学習力を高める
「そもそも通知表は出さなくていい」→結果から過程評価へ
というように、常識を覆し、本質をみて、変えていこうという意志があります。
そんための障壁が「足並みバイアス」。
乗り越えて、真の教育に迫りたいと思います。
渡辺道治「学習指導の『足並みバイアス』を乗り越える」
最後に
今の学校教育の話。
紹介したこれらの本は全て
「常識を変える」ための本だと感じます。
時代は変わりました。
働き方も、社会のあり方も、テクノロジーも。
けれど変わるためには時間が必要です。
現場の人間が各々が考える時間が必要です。
1つ話をします。
あなたは羊飼いです。
最も必要なのは牧草です。
でも、牧草には限りがあります。
どこからか買うにもお金がかかります。
また、手配をするための時間も必要です。
そんな時、噂が流れます。
「何かあそこの牧草地は誰でも無料で使えるらしいぜ」
そんな噂が聞こえました。
当然、みんなそこに行きます。
それは当然。「誰でも無料で使える」のですから。
自分の懐も傷まずキープし、羊の腹を満たすことができます。
みんながこぞってその無料の牧草地を訪れて、
羊たちは草を食べます。
どんなことが起こるでしょうか。
当然ですが、
その無料の牧草地は
荒れ果て、草の生えていない場所になっていきます。
・・・これは、さる先生の「学校ゲームチェンジ」に書かれていた話です。
これは一体何のことか。
学校の例え話です。
これは、
「給特法」を根拠とする労働力の定額使い放題を行っている
公立学校の教員のことです。
教員が無料の牧草地という例え話です。
人によっては眉を顰める方もいるかもしれませんが、
さる先生の本はここまでの流れがあって書かれているので、
その場合責任の所在はタノの文章です。
ですが、この話を読んだ時に、
ものすごくドキッとしたことを思えています。
普通の企業の仕事はビルド&スクラップです。
何かをするなら、何かを代わりにやめます。
でないと、仕事量が山積みになって、残業代が増えてしまうからです。
一方で、教員の給料は一律4%の見なし残業。
20万円なら100時間残業しても200時間残業しても8千円です。
ですが、私は、給料のことは問題視していません。
実際これほど福利厚生に恵まれた職場はないと思っています。
タノは一度手放しましたが、退職金も一般よりも少し多いくらいです。
問題は、
残業代を払わなくていいことに、
現場に次から次へと仕事を投げつけて、残業せざるを得ない状況にあることです。
新しく人は配置されず、お金も増やさず
でも、教える内容も増え、授業に関係ない仕事も増えていく。
GIGAスクールが始まりましたが、新しく誰かが来ることはありませんでした。
保管庫の設定は先生がやります。
マニュアル作成も先生がやります。
でも、減った仕事はありませんでした。
蟯虫検査と座高測定、夏休みのプール指導くらいではないでしょうか。
結果、教員が授業を考える時間を奪い、新しい研究をする時間を奪い、
私生活を破壊し、過労死を出し、退職者が続出し、
希望者が減ったから一次試験を免除し、
倍率が2倍を下回ったから幼稚園の先生が働けるようにハードルを下げようとする
今の国に対してです。
ここまでの状況に直面しても
根本的には解決策は出ていません。
でも、諦めずに進む方々がいます。
たくさんの教育実践者が歯を食いしばって実践を行なっています。
忙しい中で、本を書いて全国に広げ、SNSを使って全国に広め、
忙しいのに、無料でセミナーを開いてくれます。
この知の結晶を絶対に無駄にはしません。
私は今、最前線にはいません。
悔しいことに、この方々に比べたらまだまだ力が圧倒的に足りません。
でも、必ず知識を、実践を自分のものにして、
再構築して、私の数少ない強みと混ぜ合わせて
さらに良い教育ができるように目指します。
国が悪いなんて発言したからには、
「じゃあ、お前は何をやっているんだ」と言われた時に
堂々と発言し、変える努力を実行していきます。
今は焦らず、力を溜めていきます。
嬉しい話で、
このnoteを見てくれている教育関係者の方がいらっしゃいます。
以前の大学の友人も見てくれています。
そして、新しく繋がった方が500人近く。
直接コメントを交わした方、直接応援してくださった方もいます。
今回紹介した本や話は、
これからの教育の未来に光を与えています。
私も言葉だけではなく、行動で、実践で示し、
また、発信していきたいと思います。
教育は未来を作るためにあること
それは、子どもたちの笑顔が教えてくれること。
たくさんの子どもを笑顔にできるように頑張ります。
少し、真面目で最後重たい話で申し訳ないです汗
書き初めは本の紹介で終わるはずだったのですが・・・
口先で終わらないようにがんばります。
それでも最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
タノ🦒でした。またね!
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本のリンクを貼っておきます。
ご興味がある方は、是非お読みください。