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推しを推しまくったら、推しと出版させてもらえることになった

どうも、言語聴覚士の三輪桃子です。私はとりわけ趣味もなく、何か特定のことにのめり込むことが少ないつまらない人間です。なので、少し前に流行った推し活も、自分のキャラ的にはとても縁遠いことだと思っていました。しかし、私は知らず知らずのうちに、どうも推し活をしていた(できていた)ようなのです。

はじめての推し活のお相手は、大先輩の医師

そのお相手は、30年以上にわたり発達障害児の領域を牽引してこられた、小児科医の石川道子先生。遡ること8年前。たまたま石川先生の発達障害の講義が、私の人生を変えてくれました。

『発達障害の子には具体的に伝えた方がよいと言われます。当事者の子から教えてもらったのですが、例えば「カーテンを閉めてね」と言う言葉を具体的に言うならば、「カーテンの布の真ん中あたりを持って、窓の中心に向かって引っ張って、動かないところまで引っ張って止めます。反対側も同じように、カーテンの端を持って、真ん中に向かって引っ張る」というのが具体的に言うということだそうです。』

(実際の言い方や表現は少し違うかもしれません)

このエピソードを聞いて、私は「発達障害の子たちの世界は、なんて面白いんだ!」と衝撃を受けました。私のようなかたいかたい頭では想像もつかないような発想です。講義の中では、このほかにも数々の当事者の子どもが実際に語ったエピソードが登場し、3日間の講演中「なんで?」「どうして?」とずっと興奮しっぱなしでした。随分と目を見開いて聞いていたのか、講義の後目がカラカラに乾燥したのを覚えています(たぶんすごい厚強めの受講者)

それからというもの、私はどんどん発達障害の世界にのめり込んでいきました。石川先生の著書は誰に頼まれていなくても、各所に勝手にPR。勉強嫌いの私が自発的にいろいろと勉強をするようになり、気づけば、発達障害の子どもたちに関わる仕事に転職していました…。

それだけでは飽き足らず、自分の原体験と同じように「石川先生の話を聞けば、自然と発達障害の世界に興味がでてきて、自発的に学ぶ人が増えるだろう」と思い、私と近しい年代の方にも石川先生の話が届くよう、石川先生をInstagramの世界へ誘いました。この2年間、ほぼ毎週Instagram のLive機能を使って、ミニ講演会を開催して頂いています(すごい贅沢なんです、これが)。
▶︎www.instagram.com/hattatsu.hoiku.gakkou/

推し活が、思わぬ形で実り始める

ただひたすら、石川先生と発達障害の子どもを推し続けていたのですが、なんとそのInstagramを中央法規出版の編集長が面白がって下さり、ある日「本の企画書を書いてみませんか?」とお声かけを頂いたのです。とても驚いたと同時に、「これは、もっと石川先生の話が世の中に広まるチャンスなのでは…」と思い、選択肢は食い気味のYES!しかありませんでした。

正直、私よりも執筆者に相応しい偉い先生方はたくさんおられるので、迷いがゼロだったわけではありません。でも、好奇心から出発する学びの過程を経験した原体験があること、どちらかと言えば理解に時間がかかるタイプゆえの「分かりやすくするために、どうしたら良いか?」という視点に立てること、そして何より石川先生の経験談を世の中に広めたいと思っていること。その3点から、私にしかできない企画・編集・執筆があるな、と思い、この壮大な船に乗ることを決心しました。

企画から執筆までの長い長い1年

原稿を企画・編集・執筆するうえで心がけたのは、私と同じように今子どもへの対応に悩みながらも進んでいる人の立場に立つこと。媒介者であり通訳者になること、でした。「どんな情報が必要か」「どんなところにつまづきを感じるか」という点を本に落とし込むことは、中堅どころの私の感度が役に立つと信じて進みました。

2023年の年明けからは本格執筆作業。石川先生にどんなことどんな風にを教えてもらえれば、現場の悩みは解消されるのか、忙しい中でもすっと情報として吸収してもらえるのかを、何度も試行錯誤しました。編集者のかた、石川先生、私で何度も何度も会議を重ねて形を作っていきました(大変だったけど、こんなに幸せな時間はなかった)。優秀すぎるイラストレーターさんにもチームに入ってもらってからは、本のクオリティーが爆上がりしたと思います。

そして、苦節1年以上。やっとやっとやっっと!出版されることになりました!【発達凸凹キッズがぐんと成長する園生活でのGood!なサポート】です。

発達凸凹キッズが、人と上手にかかわりながら人生を歩むための本

この本は、発達凸凹キッズが人と上手にかかわりながら人生を歩むためには、乳幼児期の経験が大切という主旨です。幼児期は、親以外の大人と関係性を作っていく時期という特徴から、保育園や幼稚園での集団生活に着目しました。

園のなかで、できないことを責めたり、放っておいたりせずに、どうしたらできるのかを考えサポートすると、発達凸凹キッズは驚くほど成長していきます。乳幼児期の保育者からの前向きなサポートにより、人とのかかわりを好意的にとらえた子どもは、その後の人生においても人から教わり、人を頼ることが上手になっていきます。これらは、30年以上子どもの経過を追い続けた石川先生ならではのメッセージだと思っています。

■本の特徴
・発達凸凹キッズに必要な「Good!なサポート」をイラストで解説
・発達凸凹キッズの理解に役立つエピソード&コラムも満載
・保護者への支援や小学校に向けたサポートも充実

保育者の悩みの種になりやすい保護者への支援や、小学校への接続の視点もていねいに解説しています。全体を通して、保育者はもちろん、保護者や療育関係者、小学校の先生にも、ぜひ読んで頂けたら嬉しいです!

石川先生の話を全国に届けたい〜!!
ぜひ、よろしくお願いします!!

参考)私の個人の活動も載せておきます〜


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