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子どもの「ビジネス感覚」を育む「家庭内コーヒー屋さん」のススメ 〜おうちで起業家教育

子どもがビジネスを学ぶ機会

子どもが「仕事」や「ビジネス」を学ぶ機会は、圧倒的に少ないですね。

普段からいろいろな「仕事」の結果には触れているものの、ショップやカフェも、その裏側は見えないし、大人だって説明できるかと言われれば難しい。

いまでも、業界が違えば、やっぱりわからない。

子どもにどうやってビジネス感覚を身につける機会をつくるのか?
そんなことを考えて、わが家では、子どもにコーヒー屋さんを経営してもらっています。

毎朝のコーヒーは、子どもから買って飲んでいます。

こどもコーヒーショップ、バリスタの誕生

ある日、コーヒーを飲む僕を見て、

「コーヒーを淹れてみたい」と子どもが言ったので、

「おー、嬉しい!入れてくれ〜!」ということで、コーヒーを淹れる日々が始まりました。

そのコーヒーが、美味しいんですよ!

朝ご飯をつくりながら、片手間で入れるコーヒーは、分量もいい加減になり、水の量を間違えてしまうこともあります。

そして、豆を挽いて淹れるのが美味しいのはわかっていますが、どうしても粉になったものに頼ってしまいます。

わが家のこどもコーヒー屋さんは、豆を挽いてドリップをして、そしてちゃんとお湯の温度も量も適量。
そして何より、カップをお湯で温めてくれるので、熱くて美味しいコーヒーが飲めるのです!

朝から最高のコーヒーを飲むことができます。

こどもコーヒーバリスタの、誕生です。

こどもコーヒー屋さんを起業

私はJICAの中でmeetsというフェアトレードショップを営んでいます。
なので、いろいろなフェアトレードコーヒー豆を扱っています。

フェアトレードのコーヒー(豆や粉、ドリップパック)はほとんどがオーガニック。そして焙煎してからの時間も短いので、美味しいものばかり。
お店では10カ国以上のコーヒーを売っているので、世界中のフェアトレードコーヒーを飲みくらべすることができます。

ある日、こどもが「スケボーが欲しい」と言い出しました。
最初に買ったスケボーが傷だらけになったので、買い換えたいということです。

そこで私が提案しました。

「コーヒーで稼いで、自分で買ったらどう?」

「やるやるー!」

そんなわけで、コーヒー屋さんの準備です。

まず、私がコーヒー豆を息子に売ります。

「え?お金払うの?」

息子はちょっと不安そうな顔をして、私に800円を払いました。

「さあ、1杯いくらにする?」

子どもは、習いたての算数で計算をします。

コーヒー豆は200g。
1回で2杯分を淹れるので、18gです。
およそ11回分。

800円で11回分だから、72円。
じゃあ、140円にしようか。

そんな風にして、1杯淹れてくれるごとに、140円を払う日々が始まります。

こども9歳、起業。😂

こどもコーヒーチケット発行

140円を毎日払っていると、小銭が面倒です。
もらう方も、ジャラジャラ状態で、ご飯を食べながらお金を用意するのが億劫になってきました。

「コーヒーチケットにする?」

そんなわけで、私たちは10枚綴りで1400円のコーヒーチケットをつくりました。
妻がカードづくりが趣味なので、子どもが手作りで1枚づつつくり、番号のスタンプを押して、チケットが完成しました。

コーヒーチケットを1400円で買います。

「え、1400円が先にもらえるの?これで豆が買えるね。」

彼はすぐにお金の構造を理解をしたようです。

毎朝、飲むたびに1枚を渡し、そして無くなると1400円を払って10枚買うという朝が始まりました。

さて、いつスケボーが買えるか?

さあ、スケボーはいつ買えるのでしょうか。

これもまた、一緒に計算をします。

140円から72円を引いた、68円が利益。

8000円だから、117日分。
売上でいうと16380円。

という計算になりました。

ここで息子がビックリしました。

え!?
16380円ももらえて、8000円も儲かったの?
1ヶ月2000円ももらえるんだね。
やったー!

そんなわけで、彼はお小遣いを稼ぐために、毎日コーヒーを淹れつづけ、そして半年後、スケボーをゲットしました。

自分で稼いで買ったスケボー

★その後の展開

コーヒーを淹れてスケボーを買う、というところで終わりだったのですが、それからの後日談がいろいろあります。

コーヒーをもっと美味しく淹れたいために、本を読む

コーヒーって、どうやったら美味しく淹れられるの?

そんな話から、コーヒーの本を買いました。

彼はコーヒーの本を読んで、蒸らす時間にこだわったりしながら、徐々に美味しさを追求していきます。

たぶん、僕より知っている。😆

小学生で、コーヒーインストラクター検定3級を取得

彼はまだ、コーヒーを飲んだことがありません。(笑)

しかし、もっとうまく淹れる方法はあるの?

そんな話から、コーヒーインストラクター検定というものを見つけました。

早速申し込んで、家族で3級を認定してもらいました

9歳と12歳、認定を取得。😂


YouTubeにコーヒーの淹れかた動画をアップ

最近は、動画を撮影して編集してアップをしています。

コーヒーの淹れ方を作ってアップしたようなので、ぜひ見てあげてください😆

動画編集の作業スピードも、全く叶いません・・・

撮影のための構図を気にしたりなど、徐々に腕が上がっています😊

こどもコーヒースタートセット

子どもが手軽にはじめるには、やっぱり割れないコーヒーサーバー、そして持ちやすいコーヒーミルが良いと思います。

そんなわけで、お店でもオススメのセット「こどもコーヒー屋さんスタートキット」をつくりました。

●子どもと大人が、得られること

コーヒーを淹れてもらうところから、いろいろと広がってYouTubeや資格までいきつきました😆

まずこの一連で子どもが得られることは、完成品が出てくるまでのプロセスをがあるということ。

結果だけを提供されても、その行程が見えません。
どんな人がどんなことを考えて、どこから材料がやってきて加工して出てきているのか。
経営の視点でいえば、サプライチェーン生産工程ロジスティックスといったところでしょうか。

寿司を見て魚の状態がイメージできない子ども
カブトムシはホームセンターで買えると思っている子ども
オンラインショップで買うと翌日にポストに入っていると思っている子ども

最近ではそんな子もいると聞きます。
にわかに信じられませんが、本当にそういう感覚があるのでしょう。

また、お金とは何か?という観点も身につきます。

いくらお金が残るのか、目標の金額までにどのようにしてお金を増やしていくのか。
経営の視点でいえば、経理財務投資利益などでしょうか。

自分が買うコーヒーを、加工して、提供することで、プロセスがお金に変わるという感覚。

コーヒーの値段もいろいろなので、彼が買うコーヒーも値段が変わりますから、経済のようなこともわかります。

また、コーヒーチケットという売り方でお金を前もって受け取るといった「お金の性質」も理屈ではなく学ぶことができます。コーヒーチケットが飲む権利を前もって売っているということも。

机の上の勉強では、めんどくさい話も、感覚的に覚えて、あとで答え合わせができれば良いのではないでしょうか。

こういった体験も、ただ経験としてだけでやるのではなく、少し考えるヒントや例えを付け加えて教えてあげると、その時にはわからなくても、感覚が何かの機会に繫がっていくのだと思います。

そのためには、親も少しわかっていないと伝えられないし、伝え方を学ぶ必要があるとは思います。親も勉強ですね。
大切なのは感覚で覚えることだと思いますので、あまり面倒くさい説明やもいらないと思います。

今年は、どこかのイベントでコーヒーを淹れて売る、ということをやってみたいと言っていました。

いろいろと機会が増えて楽しそうです。

ぜひみなさんも、家庭内カフェで子どもに起業体験をさせてみましょう★



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