考えるとは何か
毎日「考えたこと」と名づけた文章を書いているので、今日は「考えること」について書いてみたいと思います。そもそも「考える」って一体何だろう?
このことに関するとてもいい本があります。野矢茂樹著「はじめて考えるときのように」です。
この本のテーマはまさに「考えるってどうすること?」です。僕の文章なんかを読むよりこの本を読んだ方がずっといいので、「考えるって何?」と気になる人はこの本を読んでください。
「考えるとは何か?」と言われたところで、そこに答えなんかはないのです。それこそ、その答えを誰もが自分なりに「考え」なきゃいけない。
そこで、僕は僕なりの一つの答えを述べてみたいと思います。それは「考えるとは、言葉を定義することだ」ということです。
幸福論で有名なアランという哲学者がいます。彼はプロポというあまり長くない哲学エッセイをたくさん書いていて、幸福論はそんなたくさんのプロポの中の幸福に関するものを集めたものなのですが、彼の死後、遺品としてたくさんのカードが入った木の箱が発見されました。
英単語を覚えるために単語カードを作ったことがあるという人も多いでしょう。あれの哲学版です。カードの冒頭には単語が書かれてあり、その下に単語の意味が書かれていたのだとか。
それが岩波文庫から出ている「定義集」という本です。めっちゃ面白いです。
いくつか短いものをご紹介しましょう。
似たような本にアンブローズ・ピアスの「悪魔の辞典」がありますね。こっちはもっと辛辣な内容だったりします。
さっきと同じ言葉をピアスならどう言うか、ご紹介しましょう。
ビアスってそんなに辛辣じゃないじゃんって思うかもしれませんね。そういうのは敢えて選びませんでした。気になる人はご自身で読んでニヤッとしてくださいね。
まあ、今の時代、ネットで検索すればどんな言葉でもとりあえず意味が分かるものですが、その便利さは便利さとして享受しつつ、でも、自分なりの言葉の定義を持ってたっていいし、そういう人の方がきっと面白いんだろうなと思うんです。
とりあえずアランの「定義集」とピアスの「悪魔の辞典」を読み比べてみて分かったことは、教えを乞いたいのはアランで、友達として話したら面白そうなのはピアスです。
でも、どちらもいろんなことを考えてた面白い人だったんだろうなと思います。
ということで、また明日。
おやすみなさい。
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