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噛みたい季節

『具がたっぷり』とか『ゴロゴロお肉の』とかいう触れ込みは、肉まん界においてストロングポイント以前の状況説明に過ぎない。
今どきの肉まん界は「国民総具がたっぷり」だし、「国民総ゴロゴロお肉」なのだ。
そしてコンビニの肉まんもチルドや冷凍の肉まんもそれぞれにレベルが高く、食べ比べるも甲乙つけ難い。

今年、そんな肉まんライフに突出した存在が現れた。
それは成城石井の『たっぷり6割具材の肉まん』。
お肉がゴロゴロなのはもう当たり前。
特筆したいのは筍だ。

どんな筍かというと、どこから食べ進めても噛んでいけば必ず最後には筍が口の中に残り、気付いたら筍を噛んでいる。そんな固い筍。
毎口毎口、最終的には筍をカリコリしている。
筍は濃いめの味をよーく含んでいるので、噛んでも噛んでも味がある。

私はむしろ筍を食べに行っている。
成城石井に筍を買いに行っているし、筍を迎えうちに行っている。
今年はもう他の肉まんの歯触りでは満たされない歯になってしまった。

もちろん肉をはじめとした具の全体量もかなり多い。
今の今までパッケージの商品名を『6種具材の〜』と空目していた。
人に勧めるにあたりいま見返して、『6割具材の〜』だったのかと気付いた次第だ。
6割具材――誇張ではないと思う。

ところで、皮が具材の水分を吸ってヘロヘロになった部分が、私は大好きだ。
茶色になったヘロヘロ部分が好きな人であれば、この肉まんはかなりお好みに沿うと思う。
具が6割ということは、具と皮の接触面であるヘロヘロの面積がより広いということで、ヘロヘロ好きにはたまらないのだ。

ちなみに成城石井オリジナル品には『山形豚のでっかい豚まん』などもあるが、私のおすすめは『たっぷり6割具材の肉まん』のほうなので、ご注意いただきたいのである。

ちなみに、3個入り593円(税込)なのである。

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