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SNSはまるで霊界通信だ

SNSのおかげで、ずっと会っていなかった人と連絡が取れるようになった。
偶然見つけてメールして返信が来る。
プロフィール写真を眺めながら「変わってないな」とか思う。
昔のことを思い浮かべながら、懐かしい話をやりとりしたり。
病気になった人がその日々を綴っていたりする。
死への覚悟を語っていたり。
ほとんど最近は会っていない人なのに、その投稿内容に影響されて、
結構その人のことを思い浮かべるようになったりする。
生と死の境界線が曖昧になった。
生きている人間が死者を思い浮かべることで死者が成仏したり、
生きている方が救われたりする。
時には霊能者を通じて死者の声を聞いたりする。
SNSを通じたやり取りとすごく似ていることに気がついた。
SNSまるで霊界通信のようだ。
亡くなった人ともこうやって連絡が取れればいいのに。
連絡を取れただけだと会ってもいないけど、
ずいぶん心は満たされるものだ。
二度と会えないと思っていた人から連絡が来る喜び。
それは亡くなった人の痕跡を何処かに見つけて幸せな気持ちになるように、
人生には必要なものだ。
こうして僕が書いたものは、僕があっちへ行ったあとも、
SNSの中に残り続ける。
有名な作家にならなくても、自分の家族が僕のことを偲ぶ時に、
この文章を読んで「そうそう、あの人って理屈っぽかったよね」とか言って
少しだけ幸せな気持ちになってもらえるならそれでいい。
まるで未来に向けて書く手紙みたいになっていく。
誰かを思う気持ちがこの地球を包んでいることに、
みんなが気づきますように。

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